騙し絵の館 (創元クライム・クラブ)

著者 :
  • 東京創元社
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本棚登録 : 85
感想 : 23
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  • Amazon.co.jp ・本 (279ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488012243

作品紹介・あらすじ

過去に怯えながら瀟洒な館でひっそりと暮らす少女。過剰なまでに彼女を守ろうとする執事。そして頑なに作品の刊行を拒むミステリー作家。連続少女誘拐殺人事件が勃発するなか、謎めいた彼らの秘密が少しずつ明かされる。

感想・レビュー・書評

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  • はっきり言って犯人はそんなに意外性がない。
    使われている叙述トリック(?)は悪くなかったが、ミステリーとしては弱いかな、という印象。
    雰囲気は良かっただけにもったいない。

  • 2021.02.20 図書館

  • いわゆる「信用できない語り手」のトリック。
    登場人物の一人称はほとんど「思い込み」によるものや詩的表現が多く、信用できない。
    「犯人」と「探偵」が明言されるのは終盤になってからで、容易に入れ替わる。
    叙述トリックでもあるので二度読むことで二回楽しめる。

  • ???

    肩すかし…ということでいいのかもよくわからん。

    ネタバレ↓↓↓




    書かれていること全てが複雑に絡み合ったひとつの事件、なのかと思わせて実は、バラバラの3つの事件でした!という読者に対する騙し絵?
    本来、終盤で謎が明かされるにつれて、一本の糸に繋がるのが面白さですが。それが無い代わりに別の面白さも、特に無い。

  • 過去に怯えながら瀟洒な館でひっそりと暮らす少女。過剰なまでに彼女を守ろうとする執事。そして頑なに作品の刊行を拒むミステリー作家。連続少女誘拐殺人事件が勃発するなか、謎めいた彼らの秘密が少しずつ明かされる。

    雰囲気ミステリー。館ものなのかと思ったら全く違った。幻影と現実が入り混じりすぎててわけわかんなくなって読むのに根気が必要だった。しかひ最後の種明かしでその準備がちゃんと散りばめられていたのはよかった。

  • 過去に怯えひっそりと暮らす少女と、彼女を守る執事。彼女の住む館を訪れたミステリー作家が見たものは・・・。
    連続少女殺害事件が世間を震撼させる中、彼らの秘められた過去が明かされる。


    幻惑トリックとでも言うべきでしょうか。過去と現在の入り乱れて語られていて、どこに焦点を絞ればよいのか分かりませんでした。どちらかというと館と過去の事件が主だったようで、館側の謎は読めたのですが、少女殺害の方が適当感があってスッキリしませんでした。全体的に陰鬱とした感じだったし、後味も良くなかったです。

  • 怪しげな「館」でひっそり暮らす「お嬢様」と「執事」の元に、ミステリー作家が訪れ、彼らの持つ秘密に興味を持っていく。
    連続少女殺害事件や、過去の事件も入り乱れ、複雑に絡み合う物語のおかげで、騙し絵のような感覚を味わいました。

    ですが、稚拙な文章をわざわざ小難しい漢字ばかりの描写で飾り立ててごまかし、無理に幻想的に見せようと頑張ってる感の方が鼻に付きました。
    ほとんどの伏線も、あぁこれ伏線だな…と感づいてしまえる浅い物。
    主人公らしきミステリ作家も、行動の意味がよく分からない。
    大した謎もないのに回りくどく小出しにするから、それなりに見えているだけ…

    むしろこの作品のイメージ自体が騙し絵かも。

    少女殺害事件の方の推理の過程もお粗末で、犯人自体も納得いかず。

    まとまりの無い散文的な文章は読みにくく、独特の言い回しは誤用と紙一重。

    図書館で借りたけど、購入する気にはなりませんでした。

  • 以前に読んだ2冊でファンになったのだけれども、何れも似通った世界観で少し食傷気味に。期間をあけて読めばよかったかな。

  • 装飾的な文章の割りにはそれ程、美しい感じはしない。ミステリ、という程謎もなく。

    まあ、嫌いという訳でもないけど。

    内容も感想もぼんやり。

  • まあなんとなくそうじゃないかなあ…と先読みした通りの犯人でした。結構自己陶酔が激しい感じ。でも嫌いじゃないです。

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著者プロフィール

1960年、三重県生まれ。
早稲田大学在学中に幻想文学会に参加、分科会の幻想短歌会を主宰。
1987年、短篇集『地底の鰐、天上の蛇』(幻想文学会出版局)でささやかにデビュー。
1989年、第一歌集『日蝕の鷹、月蝕の蛇』(同上)を刊行。
平成とともに俳句に転向、「豈」同人。句集に『アンドロイド情歌』『悪魔の句集』『怪奇館』など。俳句関連書に『怖い俳句』『元気が出る俳句』『猫俳句パラダイス』などがある。
1998年より専業作家。ホラー、ミステリー、幻想小説など多彩な作品を発表。近年は時代小説の文庫書き下ろしを多く手がけ、オリジナル著書数は130冊を超える。
趣味はマラソン、トライアスロン、囲碁・将棋、油絵、鉄道など。

ホームページ「weird world 3 倉阪鬼一郎の怪しい世界」
http://krany.jugem.jp/

「2017年 『世界の終わり/始まり』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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