女王国の城 (創元クライム・クラブ)

  • 東京創元社
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  • Amazon.co.jp ・本 (508ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488012274

感想・レビュー・書評

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  • シリーズ4作目。
    過去の事件とリンクする。
    宗教がらみの事件。
    限定されたコミュニティでの鎖国的な雰囲気。
    それだけでもう怖いイメージ。

    個人的に久しぶりの有栖川作品だったので、
    関西弁に少し戸惑ってしまった(笑)

  • UFOを信仰する「人類協会」に幽閉された江神部長を救出するために、英都大学推理小説研究会の面々が協会の本拠地を訪れる。無事再会を果たすものの殺人事件が発生し、警察への連絡を拒絶する協会にやんわりと軟禁される一行。外界から<閉ざされた城>の中でやがて第二第三の悲劇が・・・。

    前作「双頭の悪魔」から実に15年ぶりの江神シリーズ。待ちに待ったファンを満足させる出来に仕上がっていると思う。このシリーズの特長であるロジカルな展開は健在で、犯人特定に至る論理はシンプルかつ説得力大。またシリーズキャラクターのコミカルな掛け合いもあいかわらずで笑いを誘う。難点は物語が長すぎることぐらいか。シリーズ物は二作目以降質が落ちていくという流れが定説だが、本シリーズは作を重ねるごとに円熟味を増して面白くなっていると思う。個人的には「双頭の悪魔」が最もオススメ。江神シリーズ未読の方は「月光ゲーム」「孤島パズル」「双頭の悪魔」・・・と是非順番に読み進めてほしい。

    週刊文春ミステリーベスト10 1位
    このミステリーがすごい! 3位
    本格ミステリ・ベスト10 1位
    本格ミステリ大賞受賞(2008年)

    《江神(学生アリス)シリーズ》
    1.月光ゲーム
    2.孤島パズル
    3.双頭の悪魔
    4.女王国の城
    5.江神二郎の洞察

  • 長い。読み応えは充分!でも、ここはカットしてもいいんじゃない?と感じるところがチラホラ。

  • なかなかの長編。
    江神部長を追って、宗教団体「人類協会」の聖地「神倉」に向かうアリス一行。その協会の「城」内で起こる殺人事件。
    結構登場人物も多いし、いろいろ事件は起こるし、アクション?ありと盛りだくさんだけど、最終的な解決編は思ったよりあっさりめだったかも?
    心理的な壁と物理的な壁なるほど。

    そしてこの前作の『双頭の悪魔』を未読だったことに気付く…。読まなきゃ。

  • クローズドサークル、嵐の山荘でも絶海の孤島でもなくこんな形でもできるのだなあ……斬新……確かに宗教組織と言われると何でもありに思えてしまう。
    しかし日本で宗教組織って言われたらやっぱりオウム真理教が浮かんでしまうので、時代設定の関係で「まだオウムがない世界か…」となるのがなんだか不思議な感じだった。

    モチ信長マリアが脱走して捕まるまでの(マリアは自分から帰ってきたんだけど)冒険小説感、まさに手に汗握るという感じでスリリングで良かった〜。それも人類協会が平和的な胡乱組織だったおかげだけど…これがオウムだったら全員死んでたので…

    死後硬直を利用して死者に拳銃を撃たせるトリック、そんなにうまくいくのか?と思いつつも斬新〜。嫌いじゃないな。

    お決まりだけど名探偵が関係者全員集めて「犯人はこの中にいる」はテンション上がる。

    それにしても女王が誘拐されてたのは全然考えもしなかった、いくらなんでも影が薄すぎるとは思ってたけどそもそも攫われとったんかーい!!
    ってラストにサラッと明かされる江神さんの父親〜〜〜!!??エピローグの情報量多すぎやろ!!!

  • 久々の学生アリス。舞台がバブル崩壊直前というところに驚く。そうだった。

  • 読者への挑戦、今までで一番わからなかった!その分推理が目から鱗でめちゃくちゃわくわくした。「本格ミステリとは、〈最善を尽くした探偵の記録〉だ」かっこよすぎる。
    有栖川作品は幕切れがあっさりしているけど、今作は一際スッと終わったなと思う。
    江神さんがほんの少しでも未来の話をしてくれて…嬉しい……何十年も先のことを約束してくれる江神さん……

  • 2007年。学生アリスシリーズ長編4冊目。
    宗教団体<人類教会(UFOが来るのを待ってるらしい)>の本拠地神倉。そこへどうやら江神が向かったらしい。安否を気遣うアリス、マリア、望月、織田は総本山へ乗り込む。入るの大変、出るのも大変。こんなクローズドサークルもあるんだなぁ。本拠地内で殺人が起きたのに警察に知らせようとしない教団。脱走を企てたが、村中信者のようなものだし、連れ戻される。いろんな伏線が回収され、犯人はもちろん何故教団は警察に知らせないのか、江神は何故そこへいったのか回収される。
    しかし大長編だw 5冊目楽しみにしてるので、☆4つ。

  • 宗教法人の本元で起こる殺人事件に巻き込まれるミス研のメンバー。アリバイなく容疑者を絞る要素が少ない中、部長の推理は見事だった。出来事の全てが1つに収束する快感が、有栖川有栖作品の醍醐味。

  • 学生アリスシリーズ。宗教団体施設で外界との接触を阻まれ囚われの身となった一行は殺人事件に遭遇する。長編で中だるみはあったものの総じて面白く読んだ。

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著者プロフィール

1959年大阪生まれ。同志社大学法学部卒業。89年「月光ゲーム」でデビュー。「マレー鉄道の謎」で日本推理作家協会賞を受賞。「本格ミステリ作家クラブ」初代会長。著書に「暗い宿」「ジュリエットの悲鳴」「朱色の研究」「絶叫城殺人事件」など多数。

「2023年 『濱地健三郎の幽たる事件簿』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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