奇談蒐集家 (創元クライム・クラブ)

著者 : 太田忠司

• 東京創元社 (2008年1月1日発売)

感想・レビュー・書評

[taaaさんの感想 · 2013年10月27日]

奇談を集める謎の男・恵比酒とその側近・氷坂。心に残って離れない不思議な体験を話すために様々な人が訪れる。一貫して恵比酒に奇談を話し、それを氷坂が奇談ではないと謎解きをするというスタイル。謎解きがあるにしても、私には十分奇談に思えて面白かった。最後の一話が他のものと違い、意外な語り手、そして味のある結末になっているのも楽しめた。

[けんちきんさんの感想 · 2022年8月27日]

とても不思議に感じる体験も真実を知ればなんて事ないことがたくさんあるのだなと感じた。真実を知るのは面白みに欠けるのかもしれない、知らないままのが個人的には良いと感じた。

[だりあぽっぽさんの感想 · 2022年4月28日]

奇談の短編集と思ったらラストの話で全部の話とリンクした。こーゆー展開好き！

ラスト以外の話やと「金眼銀眼邪眼」が良かった！
しょうがないこという、駄洒落みたいな名前が笑けた。

[ゆつさんの感想 · 2021年10月31日]

途中で飽きそうになったけれど、
最後の話で一気にもっていかれました。
結局何が本当だったのか。。。

strawberry hillというお店の名前に
何か秘密があるのか気になります。

[Aisさんの感想 · 2021年3月11日]

奇談として語られる不思議な体験を、探偵役の執事が真相を解き明かすという仕組みの連続短編集。
話の構造は好きだけど、推理に納得がいかなった。
執事の語ることは、そういう想像も出来るよねという可能性であって真実ではない。
特に冬薔薇の館のオチには納得できない。
最後の章だけは好き。

[更さんの感想 · 2019年7月30日]

　訪問者たちが持ち込む不可思議な謎を解き明かす、安楽椅子探偵物の連作短篇集。
　奇怪な体験談を語るのと引き換えに、報酬を進呈するという新聞広告に惹かれ、老若男女が或るバーを訪う。
　奇談蒐集家を名乗る男と、その助手を前に、披露された謎は、いとも容易く解明される。
　一つ一つの話は複雑ではないため、真相は予想しやすい。
　しかし、最終章にして、全体の構造が入れ替わり、この本自体が奇談となって幕を閉じる。
　謎の質よりも、編集こそが称賛に値する。

[gabrielpetajirioさんの感想 · 2018年10月5日]

奇談を求める男と、性別不詳の美貌の助手が待つ店「strawberry　hill」で語られる7つの物語･･･
「本当に不思議な話なんて、そう簡単に出会えるものじゃない」

ゾクゾクする安楽椅子探偵ものを期待したけど、残念ながら期待外れでした。奇談の展開は想像どおりだし、恵美酒（えびす）という男の造形も今ひとつ。
少年探偵団的な、子供向けのミステリの域を出ない作品。
あ、もともと大人が読むものじゃなかったのかな･･･

[夢色さんの感想 · 2017年8月27日]

【あらすじ】
自ら体験した不可思議な話、求む。高額報酬進呈。ただし審査あり。―新聞の募集広告を目にして酒場を訪れた客は、奇談蒐集家を名乗る男と美貌の助手に、怪奇と謎に満ちた体験談を披露する。鏡に宿る美しい姫君との恋、運命を予見できる魔術師との出会い…。しかし、不可思議な謎は、助手によって見事なまでに解き明かされてしまう。安楽椅子探偵の推理が冴える、連作短編集。

【感想】

[るうんさんの感想 · 2017年5月27日]

“求む奇談!”新聞の片隅に載った募集広告を目にして、「strawberry hill」を訪れた老若男女が披露する不思議な体験談―鏡の世界に住まう美しい姫君、パリの街角で出会った若き魔術師、邪眼の少年と猫とともに、夜の町を巡る冒険…謎と不思議に満ちた奇談に、蒐集家は無邪気に喜ぶが、傍で耳を傾ける美貌の助手が口を開くや、奇談は一転、種も仕掛けもある事件へと姿を変えてしまう。夜ごと“魔法のお店”で繰り広げられる、

[kogakuraさんの感想 · 2014年6月18日]

06/18/2014 読了。

図書館から。

甘栗シリーズや疑問符のシリーズは好きなんですが、
これは微妙かなぁ･･･。
好みではなかったです。
全体的に不思議な感じの、バッドエンド感漂う
感じでしたかね。

著者プロフィール

1959年名古屋市生まれ。名古屋工業大学電気工学科卒業。81年「星新一ショート・ショートコンテスト」で「帰郷」が優秀作に選ばれる。その後、会社勤めをしながら「ショートショートランド」「IN★POCKET」にショートショートを掲載。1990年、長編ミステリー『僕の殺人』を上梓してデビュー。2022年『麻倉玲一は信頼できない語り手』が徳間文庫大賞2022に選ばれる。

「2022年 『喪を明ける』 で使われていた紹介文から引用しています。」