湿地

  • 東京創元社
3.63
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感想 : 153
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  • Amazon.co.jp ・本 (343ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488013431

感想・レビュー・書評

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  • ストーリーの奥深さ、真相に迫っていくスリリングさ。家庭崩壊な主人公はちょっと癖が強いかも。とにかく土砂降り。北欧ミステリは透明な冷たさを感じるけど、こういう泥の中から掘り出すようなジメジメした感じもいいですね。

  • とにかく名前がややこしい!地名も人名も似たような名前でややこしい!
    最後ちょっと無理矢理詰め込んだ感があるかな…と。呆気なかったなぁ…。

  • 北欧ものなので人名も地名もとにかく読みにくい。性別すらあやふや。でもストーリーの奥深さや描写のリアルさにぐいぐい引き込まれます。面白いだけじゃなく、苦しかったり、切なかったり、救われたり。ミステリーなのに謎が解ける以上の深みがあって、すごく心に残ります。もっとこの作者の本が翻訳されたらいいのに。

  • アイスランドのミステリー。
    最初は人の名前や地名が似たようなものが多くて少し混乱。
    特別派手なことはないけど、地道な捜査で少しずつ謎が解けていくのは北欧ミステリーらしさか。
    読み応えありました。

    レイキャビクの湿地のアパートで老人が殺害された。死体には「おれはあいつ」とかかれたメモが残されていた。

    熟練の刑事エーレンデュルは殺された老人の過去を調べ始める。

  •  ガラスの鍵賞、CWAゴールドダガー受賞のアイスランド作家が放つ、北欧ミステリシリーズ。
     舞台はアイスランドの首都・レイキャヴィク。
     自らも家庭に問題を抱えた警察犯罪捜査官エーレンデュルは、都市の片隅で起きたありふれた殺人事件を追い、社会の深淵へと迫ってゆく。
     地道に被害者の周辺を洗い出す捜査過程は、決して単調にも冗長にもならず、章ごとに歯切れ良く転回を持ってくる構成は、先が気になり頁を捲る手が止まらない感覚を久しぶりに覚えた。
     表題に象徴される気候と風土、陰鬱でモノクロな情景。
     アイスランド社会を重層的に洞察し、その中でもがき苦しむ人々を容赦なく描きながら、見守る筆者の静かなまなざしをも感じられる。
     伝承文学サーガの簡潔で的確な表現を目指しているという巻末インタビューにも納得する、鮮烈な“北のミステリ”の登場だ。

  • おもしろかった!
    でも疲れた。

    まず名前だけでは性別がわからない。
    地理もわからない。

    なんとなく北欧とかヨーロッパとか男女差別に厳しいというか、権利が平等なイメージがあったから、レイプ事件が事件として扱われなかったことに驚いた。
    どこの国にも悪徳警官がいるってことか、男女同権を声高に言わないといけないくらいの差別があるってことなのか。。。

    行方不明の花嫁の件は特に事件と関わらなかった。あんまり広げすぎてもふろしきを畳めなくなるからしょうがないか。

    エーレンデュルが大きな病気でなくてよかった。
    娘と和解したっぽいし、息子は姿見えないし、
    これは次回に続くってか?

    アイスランドでは使うのはほとんどファーストネームで電話帳にもファーストネームが載っているって。
    それ苗字はいつ使うんだろう?

    翻訳物で思うのは訳したのをさらに訳したものは読みやすい。元の作品がいいからかな…?

  • ほどほどの長さで読みやすかったです。

  • エーレンデュル捜査官シリーズの長編1作目。主人公はバツイチ刑事。薬に浸かった不良娘に手を焼く父親でもある(息子はさらに不良らしいが)

    古いアパートの一室で老人が殺害され、意味不明な3単語の文が残された。警察が老人の素性を探ると、40年前に起こった婦女暴行事件を発端とした血縁の問題が絡みつく。

    少し前に読んだ重力ピエロも婦女暴行事件と遺伝子をテーマにしていたが、こちらはさらに陰惨な事件として扱っている。

    最初は聞き慣れない人名の登場に戸惑うが、どの人も個性的で把握しやすい。アイスランドの地名も本の最初の方に挿入された地図とGoogleマップで何とかなった。

  •  最近はやりの北欧ミステリ。アイスランドといっても火山島、漁業国、経済危機くらいしかイメージがわかない。人口32万の小国でももちろん犯罪は起き、警察があるから、警察小説が成り立つ。典型的なたたき上げ刑事エーレンデュルと若いシグルデュル=オーリ、女性のエーリンボルクがチームだ。なんとなく特捜部Qのカール、アサド、ローセの三人組を思い出すが全然違う。主役のエーレンデュルはこの種の警察小説には欠かせない重要なキャラなのだが、その魅力が惜しいかな書ききれていない。家庭内の娘との葛藤を抱えていたりするところもありがちな設定だけど、それがうまく生かされていない。設定そのものは悪くないのだから、もうちょっと言動表現を彫琢する余地がありそうだ。多分にこれは訳者の問題な気もするが。ストーリー自体は単純で謎解きも平板ではあるが、扱っている問題は重く、陰鬱な地象、天候とあいまって、まさにタイトルが暗示しているように全体を暗く重苦しいトーンに染めている。ただし物語のテンポは悪くなく、北欧風の複雑怪奇な地名人名を除けば読みやすい。次も読もうかなという気にはなる。

  • 終始重苦しくじっとりとした雰囲気がついて回る。
    どの手がかりがどこに繋がっていくのかで読ませていったけど、思わせぶりな場面がそのまま放置されていたりして、ところどころ残念。

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