アヒルと鴨のコインロッカー (ミステリ・フロンティア)

著者 :
  • 東京創元社
3.77
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  • (13)
本棚登録 : 5689
レビュー : 906
  • Amazon.co.jp ・本 (331ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488017002

作品紹介・あらすじ

引っ越してきたアパートで、最初に出会ったのは黒猫、次が悪魔めいた長身の美青年。初対面だというのに、彼はいきなり「一緒に本屋を襲わないか」と持ち掛けてきた。彼の標的は-たった一冊の広辞苑。僕は訪問販売の口車に乗せられ、危うく数十万円の教材を買いそうになった実績を持っているが、書店強盗は訪問販売とは訳が違う。しかし決行の夜、あろうことか僕はモデルガンを持って、書店の裏口に立ってしまったのだ!四散した断片が描き出す物語の全体像は?注目の気鋭による清冽なミステリ。

感想・レビュー・書評

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  • 後半の展開が見事。伏線が随所に散りばめられていて繋がっていく様は壮快だった。ミステリーってこれやねって思った。図書館本だが買って置いても良いかな…。

  • 広辞苑を盗むために本屋を襲う。裏口に立っていれば逃げられない…この伏線が最後まで…。何で椎名も初対面の河崎にノルんだ?と謎でしたが、これは面白い♪伊坂さんも冊数を重ねてきましたが、この点と点が繋がっていく快感は病みつきです。ドルジと河崎に振り回されました。琴美さんは好きなキャラだったのでかなり悲しかったですが…。ロッカーにたどり着き、ボブ・ディランが流れるシーンは何故か青春を感じ清々しい気分になりました。決して全体は明るい話ではないのに不思議♪まだまだ読めていない伊坂さん作品が多々。この先も楽しみです。

  • 伊坂さんの作品の中で一番好きな作品。小説なのに最後のあの疾走感は、やみつき。




  • 騙された


    伊坂幸太郎の作品の中でも好きな話
    ドルジが琴美と自分のことをアヒルと鴨に例えたのがうまいと思った
    アヒルと鴨はぱっと見全然違うけどね
    「アヒル」と「鴨」と「コインロッカー」の繋がりがおもしろい


    「一緒に本屋を襲わないか?」
    突拍子もない始まり方
    まずそれにぐんと惹き付けられた


    過去と現在
    2つの視点で話が進んでいくのも好き
    ブータンという国は知らなかったけれどこれを読んで行ってみたいと思った


    読むとほこほこするようなちくちくするような不思議な話
    悲しい結末が待っていて
    そうではないかと疑っていたものの文章にされるときつかった
    読み終わりたくない
    ずっと読んでいたいと思える小説
    でした

  • 最初はいつもの軽い小説、と思ったら終わりの方から意外な展開で。
    引き込まれた。
    人生予想外、と。

  • 主人公と謎のイケメンがどうからんでいくのかと
    気になって次々ページをめくったら思いもよらない展開に。
    からくりが面白い。イケメン河崎さんもがんばったドルジも素敵。
    何度も前のページに戻りながら読んだ。

  • 三人の物語に、一人がまぎれこんだ、という着想は
    やりたくなる気持ちはわかる。
    ただその三人の物語がイマイチで残念。
    先が読めすぎてしまうし。
    ただ、普通の小説とは微妙に違うところを見せている。
    この固さは初期の小説ならでは、というところ。

  • この本が凄く気に入ったので、映画も見てみました。映画ではカットされている部分が多々ありましたが、やはり面白い作品です。

  • 201907

  • 二年前と現在が交互に綴られて行きます。なので、どうなっているかよくわからず物語は進みますが、最後に二年前と現在が交わり謎が解けます。サスペンス調で襲われる時はドキドキします。麗子さんの痴漢と対峙するエピソードは面白かった。寝る前だったのですが、連れに要約して音読してしまった。教訓、教えられることもたくさんあります。メモしました。自分が主人公のような気分で生きているけれど、他人の人生の中では脇役に過ぎない。

  • 早い段階でからくりに気付いてしまったので絶賛されているほどの衝撃はなかった

  • 以前、興味があり借りてきたのだが、読めずに返した覚えのある作品。ミステリ・フロンティア読了を目指したい。

  • 過去の既読本

  • *

  • 読み終わった後の何とも言えない悲しみ感。今まで伊坂作品を読んできて、こんな気持ちになったのは初めてなような気がする。時系列に上手くついて行けなくて2回読んだ。写真の裏に書かれていた河崎の文に涙した。何が、こんなに読み終わった後に……引きずってるのか?自分でも分からない。

  • なんで河崎は椎名に麗子さんを信じるなって言ったんだ?

  • 2018.第1回ランチ講座「伊坂幸太郎作品のおもしろさ」
    <図書館の所在、貸出状況はこちらから確認できます>
    https://libipu.iwate-pu.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=260837

  • 結末がどこに向かうのかが全く予想できず、とにかく先へ先へと進めたくなる内容でした。

    個人的に中盤越えても河崎がどうにも好きになれない感じで、しかし、それでもずっと引っかかっていてもやもやするなと思ったら、なるほどそういうことだったのか…。
    違和感って感じるものなのだなあと。
    後味は悪い、というかすっきりしない終わり方でした。

    映像化されてるのは知らなかったので、あそこはどう表現してるのだろうというのはちょっと気になるところです。

  • うむ。おもしろい。これは間違いなく、おもしろい。伊坂さん、さすがやなあ。そう唸ってしまう作品ですね。確かな満足がありました。お見事でした。

    この物語、主役を3人だとすると、「河崎」「琴美」「ドルジ」だとすると、椎名を「3人の物語に途中参加しただけの人」だと設定すると、その3人中、二人は死んでしまっていて、残る一人も、私的制裁、という罪?を犯し、警察に捕まっただろう。或いは、ポメラニアンを助けようとして、車に轢かれて死んでしまった?と思われる。おまけに、椎名のお父さんも、おそらくは癌?で、余命いくばくもない状況になっている?という感じですし、なんとも暗い。なんとも辛い。かなりヘヴィーな状況ですよ。登場人物のほとんど、誰もかれも。

    無邪気故に、許しがたい、吐き気そのものだぜって感じな、邪悪そのもの、この世の軽薄な残酷さの象徴みたいな、江尻&あとの若者男女の3人組の動物虐待の事件も含めて、陰惨な作品だ、という考えも、できる気がする。というか、作品の語り口を変えたら、大変に暗く重い、でも感動的な作品にすることは、できるのだと思う。其れだけの力量のある、作家ならば。

    だが伊坂さんは、この重いテーマに振ることのできたであろう作品を、あくまで、あくまでも、(真っ黒い服を着た)悪魔でも?軽やかな作品に仕立て上げるんですよねえ。その作風よ。その価値観よ。そのポリシーよ。素敵だと思います。

    世の中の残酷さをこれ以上なく書きながらも、決して悲観的ではない。ブータンの国の人が考える「生まれ変わり」を肯定的に考えている?点も含めて、伊坂さんは、何故にそこまでに、明るいんだろうなあ、楽天的なんだろうなあ、強いんだろうなあ。そう思うんですよねえ。素晴らしいなあ。

    作中、くりかえしくりかえし言及される、「神様の声」の持ち主、ボブ・ディランの曲に例えると、伊坂さんは「くよくよするなよ」って、言いたいんでしょうねえ。どれほど世の中が残酷でも、それでも、決して、笑う事を止めない。そんな姿勢を、感じますね。素敵です。その「神様」を、コインロッカーに、閉じ込める。むう、なんだかなあ、クールだよなあ。繰り返される、ドルジの名台詞「ソウデスネ」も、なんともクールです。

    あと、ドルジの行った、江尻に対する私的制裁は、ブランキーの名曲「★★★★★★★」を、思い起こさせました。腐った奴を正しい奴が引き裂いてやる。神様だってそうしたんでしょうねえ。そして、因果応報。くう。辛い。だがそれは、美しい事なのか。死んでも生まれ変わるだけだから。ベンジーとボブ・ディランって、似てますよねえ、雰囲気が。

    あと、琴美と河崎が話をしていたバッティングセンターで、ホームラン性の当たりを連発していた小学生。あれって、「あるキング」の主人公、山田王求なんでは?とか思ったんですが、どうなんでしょうね?気になる。気になりますね。そういう事を思わせてくれるのも、伊坂さん、流石だなあ。

  • 書店に広辞苑を盗みに入る物語。
    これまで読んだ伊坂幸太郎作品では首相暗殺や銀行強盗という犯罪が行われていたので、それらと比べると事件の被害規模の小ささに拍子抜けしてなかなかページをめくる手が進まなかった。後半になって伏線回収が始まり、いろんなことが明らかになるが、なんかスッキリしない読後感だった。

  • 伊坂さんの作品らしく、伏線がたくさん。面白さはもちろんあったんだけど、でも、しばらく読んでいくと、この人死んじゃうんじゃないか的な雰囲気が濃厚になってきてそれが嫌だった。救いは彼らに弄ばれて殺されたわけではなかったところ。

  • 最初、よく分からないなあと、とりあえず読み進めていっていたが、後半は少しずつ繋がっていき、ぐんぐん惹きこまれた。
    が、分からなかったことがはっきりし、すっきりはしたけど、悲しさが残った。

    初めてブータン人を知り、素敵な国だなあと思った。

  • 大学進学で独り暮らしを始めた椎名。アパートの隣室には、会った日に書店強盗に誘う青年が住んでいた。

    現在と二年前の話が交互になっており、徐々に全体の出来事や人物の真相が判明していく。

    友達に紹介されたもの、映画にもなっているそうで、人物描写をどのようにしているのか気になる。

  • 映画が大好きで本もよんでみた。やっぱら、かなしい話しだったけど本のほうが悲しく感じた。また映画みたいなー…

  • 見事に引っ掛けられておお〜となった。読後感がちょっと寂しい。残念なのは個人的にどうしてもヒロインが好きになれなかったこと。「人間は嫌い、動物は好き」タイプのキャラはどうも受け付けない……

  • 初期の伊坂作品らしい展開ですね。
    大学生達が織りなす青春をリズムのある軽い文章、会話で綴り、悪者が出てきて事件が起こり・・・
    何となく既視感のある前半部でしたが、後半は引き込まれました。

  • 【あらすじ】
    大学に通学するため仙台のアパートに引っ越してきた僕は、隣人から「広辞苑を手に入れるため本屋を襲撃する」手伝いに誘われる。最初は唐突な言動に戸惑う僕だったが、隣人の言われるがままに、本屋の裏口を見張る羽目になる。

    【感想】
    過去(2年前)と現在の章が交互に登場する構成になっている。過去のエピソードを読み進める事に、悲惨な結末が予想されてしまうが、それが現在のエピソードと結びついた瞬間は感動する。しかも叙述トリックではないので爽快デスネ。
    ちなみに、この本を読むとブータンの知識が付く。

  • 「三人には三人の物語があって、その終わりに君が巻き込まれた。」

    主人公が物語を俯瞰でみてストーリーテラーをしている作品はよく見るけど、本当に物語に関係ないっていうのも珍しい。笑

    2年前の「わたし」と現在の「僕」、2つの視点で話が進んでいく。

    全てがわかったとき、なるほどー!すごい!すっきり!ってなるけどそれは一瞬で、同時にドルジの悲しみと喪失感の深さを思って切なくなる。
    2年前からずっとエンドロールをさがしていたのかな。1人になって、思い出と3人で撮った写真を抱えて、何を考えていたんだろう。「神様を閉じ込めた」のは「悪いこと」をした自分はもう2人には会えないかもしれないと思ったから?見て見ぬふりをしてもらってまた生まれ変わった世界で一緒にいたかったから?

    ちなみにすごく好きな感じなのに☆5つにできないのは琴美に共感しきれないからで。
    ペット殺しにいらない啖呵切るし脅されても誘拐されかけても警察に言うの渋るし。勇気とか負けず嫌いじゃないだろ、バカなの?と。琴美の暴走で事態が悪化してる気がする。。
    琴美の年齢設定がもっと下か、それかもう少し深くキャラを掘り下げる描写があったら変わったかな。そこが残念。

  • 印象的な言葉とか考えさせられることも多くて面白い!
    ・・・んだけど、好きとはいえないこの感覚。
    そう感じる理由は分かってるんだけれど。

  • 久々凄い勢いで読み終わった。
    広辞苑になんの意味?
    ドルジと琴美どんな関係?
    と、ボーッと読んでいたら、
    時間差の2つの物語がどんどん重なり。
    若者の軽薄な残虐行為に苦しめられ、
    恐怖に恐れ、どん底の悲しみを味わう。
    ドルジが鳥葬?で残虐。
    凄く分かる気がする・・・
    それほどまでに、深い。
    悲しみ、憎しみ。
    伊坂先生の作品は、悲しみが深い。
    そして、最後に子供達がレッサーパンダを捕まえた。ところとか、やられたぁ。
    涙出そうなったもん。
    ほぼ、100点。
    なぜほぼかというと、配役イメージが、映画での役者さんイメージで読んでしまってたから笑

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著者プロフィール

伊坂 幸太郎(いさか こうたろう)
1971年千葉県生まれの作家。東北大学法学部卒業後、SEとして働きながら文学賞応募し、2000年『オーデュボンの祈り』で新潮ミステリー倶楽部賞受賞、デビュー作となる。その後作家専業となり、宮城県仙台市に在住しながら執筆を続けている。2004年『アヒルと鴨のコインロッカー』で第25回吉川英治文学新人賞、同年『死神の精度』で第57回日本推理作家協会賞短編部門、2006年平成17年度宮城県芸術選奨文芸部門、2008年『ゴールデンスランバー』で第5回本屋大賞、第21回山本周五郎賞をそれぞれ受賞。同作で直木賞の選考対象となることを辞退したことも話題になった。上記受賞作のほか、『重力ピエロ』、『バイバイ、ブラックバード』、『アイネクライネナハトムジーク』など話題となる作品は多い。代表作も殆どが映画化されている。最新作に『フーガはユーガ』。

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