砂楼に登りし者たち (ミステリ・フロンティア)

著者 :
  • 東京創元社
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本棚登録 : 54
レビュー : 16
  • Amazon.co.jp ・本 (268ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488017132

作品紹介・あらすじ

どことなく貧相に見える牛に乗り、弟子の若者を連れて諸国を旅する小柄な老人。頭にすっぽりと頭巾を被った、達磨の座像を思わせるこの老人こそ、天下一の名医の呼び声も高い残夢である。しかしこの残夢、行く先々で怪事件にばかり巡り合う。合戦の最中に密室から消失した姫君、不可能状況下の刺殺事件、忍者軍団の死闘の裏に潜むからくり…。室町幕府崩壊前夜、諸国を放浪する伝説の医師の名推理。第十回創元推理短編賞受賞の気鋭が満を持して放つ、トリックへの情熱にあふれた伝奇的連作本格推理。

感想・レビュー・書評

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  • 室町時代末期を舞台に、諸国を放浪する医師が怪事件の謎を解くという短編集。
    どれも密室状況の不可能犯罪が絡んでおり、この時代背景ならではの豪快なトリックにぶっ飛んだ。特に「大和幻争伝」はミステリというより忍法帖みたい。
    有名な戦国武将たちも登場し、「織田瀆神譜」で説明された本能寺の真相は面白かった。

  • 歴史を基にした架空の設定は買うが、とにかく文章の読み心地が悪い。
    「諏訪堕天使宮」「美濃邪念堂」「大和幻争伝」「織田瀆神譜」の4編。

  • 戦国時代、諸国を放浪する医師が様々な謎を解いていく連作ミステリ。

    歴史上の有名人なんかがでてきておもしろい。

  • 題材自体は結構ベタなミステリ。密室とか遺体消失とか。
    ただそれを歴史の中の一場面としてもってきて、放浪の老医師「残夢」を探偵役とすることで話の主軸として・・・るんでしょうね。

    でも正直あんまりでした・・・最後の「実はこの登場人物は有名な○○で後のなんとかにかかわって・・」みたいなのも後付けっぽく感じたし。
    先日よんだ「もろこし~」は昔の中国と同じようなベタなミステリ謎解きがうまいこと融合してたんですが、同じようなことしててどうしてこっちは駄目だったんだろう?やっぱり「古い時代の中国」というミステリアスな舞台設定と日本人ならよく知ってる歴史の中ってのじゃ感じ方が違うのかもしれませんね。

    しかもいくら昔の話だからといって忍者の話はちょっと荒唐無稽に過ぎたような・・・・

  • 派手なパフォーマンスを見せてもらったという印象。歴史上の人物を登場させながらの謎解きは、面白くはあったけれど、牛はただ「モウ」と鳴くだけだし(笑)、本格的な歴史小説を読んだときのため息が出るような重みはない。だから悪いというわけではなく、仕掛けが派手なお手軽歴史ものを読んでみようかという人にはよいかもしれない。

  • 山本勘助、斎藤道三、筒井順興、織田信長と歴史好きなら誰でも知っている武将にまつわるミステリー。時代劇の台詞回しと頭の中でイメージしにくい情景描写を我慢できるならばかなり面白いと感じるはず。どの話も密室からの消失や脱出をメイントリックに据えているが、その解明の後にどの話にもスパイスが効いたどんでん返しが用意されているのが魅力的。たくさんの歴史好きが本能寺の真相を推理しているが元服前の信長に絡めてミステリーに仕立てているのはお見事だった。忍術がなぜ効かなかったか、と言うミステリーも忘れがたい淫靡な読後感を残す。歴史ミステリーと言う異色な分野だが続編があるならまた読みたいと思った。

  • いかにも、歴史好きが作った、「もしも」、「こんなことあったら面白いな」の物語。
    きちんと歴史にはリンクさせてるみたいですけどね。

    重厚感はないです。
    軽い。
    それが良いことか、悪いことか。

  • (収録作品)諏訪堕天使宮/美濃蛇念堂/大和幻争伝/織田讀神譜

  • 歴史ミステリ。伝奇要素も入ってるかな?(とはいえ実は「伝奇」の基準があまりよく分かっていないのですが)。とっつきにくそうな印象は受けるけれど、そう読みにくくはなかったなあ。
    謎はなかなか派手な仕掛けで、魅力的。そこに絡む歴史的云々の要素は……ううむ、やはり分からない部分もあるのだけれど、これは私が日本史オンチなだけでしょう。結論としては、予想(とっつきにくそう、堅苦しそう)よりも数段面白かったし。

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著者プロフィール

奈良県生まれ。龍谷大学卒。1990年「小田原の織社」(別名義)で第29回オール讀物推理小説新人賞を受賞。2003年「神国崩壊」』で第10回創元推理短編賞を受賞。著書は『砂楼に登りし者たち』『神国崩壊』『天命龍綺 大陸の魔宮殿』『君の館で惨劇を』

「2013年 『卑弥呼の密室』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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