ハルさん (ミステリ・フロンティア)

  • 東京創元社 (2007年3月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (292ページ) / ISBN・EAN: 9784488017316

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

親と子の愛情を温かく描いた物語で、父親のハルさんが娘のふうちゃんの成長を見守りながら、亡き妻に語りかける姿が心に残ります。ハルさんは人形作家というユニークな職業を持ち、その視点から日常の中にある小さな...

感想・レビュー・書評

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  • お父さんのハルさんが、一人娘の結婚式を控えて
    若くして亡くなった奥さんに語りかけながら
    ふうちゃんの成長を振り返っていきます。

    最初はハルさんの女々しさに、うむーっと思っていましたが
    ほのぼのしたやさしい眼差しと出さない部分でおろおろしてる感じに
    あたたかい気持ちになりました。
    幼稚園のおしゃまなふうちゃんが、小学生になり中学生になり
    高校生になり大学へいき、そして結婚してしまう。
    エピローグの結婚スピーチにはちょっと泣けてしまいました。

    幽霊の奥さんが謎解きのヒントを与えるというなんともゆるい展開で
    謎自体もかなりゆるいけど、ほんわかするちょっぴり切ないお話でした。

    ハルさんの職業が人形作家ということで、なかなか興味深かった。
    もう少しそこのところを深く知りたかったかも。

  • 本屋さんに文庫が並んでいた。気になったコピーとともに。
    手にした本は2007年初版。へぇー意外に古い作品だったんだ、と。
    優しさに溢れた物語でした。

    人形作家の父、ハルさんと、その娘 ふうちゃん。
    「ハルさん」というタイトルからお母さんか娘かと思っていたらお父さんだったとは。ここでまず惹き込まれた。

    少し読むと表紙にある探偵の服を着たふうちゃんの物語がでてくる。
    その物語を読み終えて表紙を見返す。
    (あーぁ、いいシーンだ...)

    ふうちゃんがいなくなった時におろおろと心配するハルさん。
    親がすべての不安を取り除いてあげることは不可能と理解して、子どもを信じて恐怖に打ち勝つしかないと伝える瑠璃子(母)さんの言葉が染み入る。
    子どもをもつ親は本当に葛藤するのだと。

    親と子の愛情ある成長物語がリレーされていく。
    各話ごとに挿入される日常のミステリーが物語の中で違和感を感じる部分もあったのが少し残念。

    ハルさんの目線とともに、ふうちゃんの成長を一緒に見届け、幸せを感じる良い作品でした。

  • 妻に先立たれた人形作家のハルさんと、忘れ形の一人娘・ふうちゃんの成長をほのぼのと描いたお話。
    親業真っ最中の私にとって、子育てに役立つ素敵な言葉や姿勢がたくさんあり、読んでよかったと心から思います。

    うちの子もいつか私のもとから飛び立ち、一人で歩いて行く。
    その日が来るまでに、自分で物事を考え、情報を収集して判断し、自分の力で生きていけるようにしてあげるのが親の仕事。

    改めて感じさせられました。

    そしてハルさんの素敵なところは、子どもの「こんなことできるようになった」に素直に感心し、子どもが決めたことや考えたことを反対せずに受け入れ、心から応援してあげる姿勢だと思いました。
    私はよく「そんなのだめ」とか言っちゃうから。。。ダメ母です。先回りして危険や失敗を回避するのではなく、自分で体験して身を持って感じてもらうことが大切なのかもしれません。

    今、パパ業・ママ業をされている方に、おすすめの一冊です。

  • 男手一人で娘を育てるハルさんの、ほのぼのとした優しさが光るミステリー。娘の成長が、章毎に上手く繋がっています。娘が結婚する相手との出会いが、ハルさんに起因していたというのも、運命的ですね。こんな穏やかな父親に育てられたら、私も違う人間になっていたかも。

  • ビスクドールの人形作家ハルさんが一人娘の結婚式に向かう道すがら、思いあふれてくる幼いころから今までのそれぞれののふうちゃんの姿。それをうまくミステリー仕立てにあしらって、最後はほろり。子育てって子供を独り立ちさせる事なんだと、しみじみ思いました。

  • すごく好きな作品!
    著者の藤野さんは児童文学の作家さんらしくて。だから読みやすいのかな?

    現在と回想のシーンが分かりやすくて、ハルさんの記憶をわたしたちも一緒に振り返ることができる。
    そうして日常の小さな謎を一緒に共有することで、ふうちゃんへの思い入れも強くなっちゃったりして。

    あまり頼りになるとは言えない心配性のハルさんだけど、ふうちゃんを大切に思う気持ちが本当にあたたかくて、読んでいて優しい気持ちになれると思う。
    浪漫堂のおじさまも素敵だし、人形職人って職業にも少し興味が湧いた*

    読後あたたかい気持ちになれる、ぜひともオススメしたい1冊です。

  • お父さんが浮き世離れしすぎている感がありますが、全体を通してほのぼのします。ラストは、無理にこじつけなくても良いと思うのですが、それでもグッときました。

  • ふむ

  • ハルさんとふうちゃんは親子だ。お母さんの瑠璃子さんはふうちゃんの小さい頃に亡くなった。それから二人で生きてきた。そんなふうちゃんが今日は結婚するのだ。結婚式に向かう間にハルさんの心にはふうちゃんが小さかった時からの思い出が湧き出してきた。そのときそのとき、どうしてもハルさんが困った時には瑠璃子さんが頭の中に現れて教えてくれた。今日は瑠璃子さんと二人でふうちゃんを見送るのだ。

  • 人形作家で裁縫が得意で頼りないハルさんが回想する、結婚する一人娘のふうちゃんとのこれまでの日々にほのぼのした。幼稚園児の時の消えた卵焼き、小四の時の一人旅、中二の時のいじめ疑惑、高三の時の花屋での骨折入院、大一で里帰りをした時の人形の入れ替わり疑惑の謎を、ハルさんが心の中で会話する亡き妻が解く。

  •  キャラとか設定とかは全然嫌ではないはずなのに、1話目からあんまりすっきりとした気持ちで読めなかった。
     いくら忙しくてバタバタしてたとしても、新人だとしても、保育士としてそれでいいの?
     てか、それを話のオチとして持ち出していいの?

     1話目がそんなで、モヤモヤしながら2話目に進んだけど、途中で断念…。
     途中でもう何言ってんのかわけ分かんなくて、どうでもよくなった。

     このかたの別の作品を前に読んだときも、何かわけ分かんないなぁ…て思って断念したんだけど、やっぱり今回もダメだったわー。

  • (瑠璃子さん…今日はね、ふうちゃんの結婚式なんだよ。まさか、この僕が「花嫁の父」になるなんて…)ふうちゃんの結婚式の日、お父さんのハルさんは思い出す、娘の成長を柔らかく彩った五つの謎を。幼稚園児のふうちゃんが遭遇した卵焼き消失事件、小学生のふうちゃんが起こした意外な騒動…。心底困り果てたハルさんのためにいつも謎を解き明かしてくれるのは、天国にいる奥さんの瑠璃子さんだった。児童文学の新鋭が、頼りない人形作家の父と、日々成長する娘の姿を優しく綴った快作。,"

    うん。普通におもしろかった。
    うん。
    普通に。

    ただ、こんなけしっかりしとるふぅちゃんが23で大学出てすぐに結婚して外国行ってんは信じられんけど。


    叶えたい夢とかあったらいいのにね。

  •  ほのぼのミステリー好きな方向けです。
    (一般担当/おー)

  • なんか売れてる、と聞いていたので気になっていた作品。

    まだ幼い娘とひとり、残して死んでしまった妻、
    消えぬ悲しみを抱えつつも、ハルさんはふーちゃんと2人、
    日々を過ごしてゆく。
    そうして今日はふうちゃんの結婚式、会場へ向かいつつ、
    思い出が語られる。

    いわゆる日常謎もの、で。
    たいてい謎も、解答もハルさんの中で完結している感じ。
    謎ときはハルさんと瑠璃子さんの会話の中でされるんだけれど、実際のところ、幽霊だとか、そーゆー類のものではなく、ハルさんの中での1人二役、という感じ。
    ハルさんが人形作家である、という設定も合っている。
    なんとゆーか、命のないものに、命をあたえる、みたいな??

    人が殺し殺され、とかもなく、悪意、というものを感じずにすむミステリー。
    とにかく娘を大事に大事に想って、時にから回っているハルさんが、愛おしくなってくる。
    こんなお父さんだったら幸せだよなあ。

    にしてもふーちゃん、しっかりもの。
    どんだけいい子なんだ。
    謎としては、私でもすぐ気づくようなものばかりだが、
    ミステリーというより、娘の成長を見守り物語ってとこか。
    最後の相手を選んだ理由がことごとくハルさんのセリフに直結してて、こんないい親子関係、あるんかいっと
    つっこみをいれたくなるほど。

  • 初恋料理教室がとてもよかったので読みました。

    人形作家としても駆け出し
    妻を亡くして子育てもおぼつかない
    そんな「ハルさん」が娘「ふうちゃん」との成長の日々を振り返ります。

    もちろん「ふうちゃん」の成長ではあるんだけど
    これは「ハルさん」の成長なんだろうなと思った。

    初めから「親」をやれる人なんていないだろう。
    やっぱり「子」に育ててもらって「親」になるんじゃないかな。
    自分の体験からそう思う。

    ほのぼのしたミステリーがあって
    それがなぜか「ハルさん」に起こる不思議な現象で答えが出てくるんだけど
    そこがちょっと不思議なままになっていた。
    まあ。。。別にいいんだけど。。。

    でも、それもこれもこの親子のベッタリしない好ましい関係がとってもよかった。

  • 優しい温かい物語
    瑠璃子さんがちょっと出てきすぎじゃないかなぁと思った
    ふうちゃんの涙の理由とか瑠璃子さんじゃなくハルさんに推理してもらいたかったなぁ

  • 妻の瑠璃子さんを亡くして、幼い娘のふうちゃんと2人になってしまったハルさん。
    人形作家としての仕事もまだまだな頼りないお父さんのハルさんとしっかり者のふうちゃんの成長の日々。
    そして、今日はふうちゃんの結婚式。
    着々と進む結婚式の中で、ふうちゃんと彼女の周りで起こった出来事を思い返していく。
    卵焼き消失事件。行方不明になったふうちゃん。
    思春期のふうちゃんが見せた涙のわけ。クリスマスに起こった不幸な出来事と幸せな出来事。etc


    児童文学の方とあって、やわらかく易しい文章。でも、なかなか読み進められなかったのは、ちょっとまだるっこしい…と感じたからかな…。序盤でああ、こういうオチかなぁとわかってしまうものが多いので謎解きの部分は少し退屈に感じてしまうし、その時々の父親とふうちゃんの心情も、もう少し深く…と思ってしまいました。

  • 人形作家のハルさんが、娘ふうちゃんの結婚式に
    彼女が幼いころから大学生になるまでのちょっとした事件を思い起こす話。

    ちと頼りないお父さんだけど、ふうちゃんへの愛情いっぱいで
    困ったときは、若くして亡くなった妻・瑠璃子さんにアドバイスをもらい
    ふうちゃんと共に成長していく姿が微笑ましい。

    結婚式の場面では、自分の娘をお嫁に出すような気分で
    ほろりときた。

  • 読んでいると、ハルさん頑張れ!な気分に。
    ドラマ化するなら、ハルさん役は吉岡秀隆だな!
    ふうちゃんいい子で、羨ましい。

  • 何かで見て借りた本。ハルさんというお父さんがふうちゃんという一人娘の結婚式に、過去のエピソードを思い出すという連作短編集。最後の結婚式のとこは泣けたなぁ。こんなお父さんなら、ふうちゃんはしっかりした良い子に育つだろうなぁと思う。でも死んでいる瑠璃子さんがちゃんとハルさんにアドバイスしてくれてるからだよな。瑠璃子さんが生きていたら、もっと良い子になったかな、なんて。しかしいい人ばかりでこんな人生うまくいくかな、と思っちゃう。ひねくれてるなー。

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著者プロフィール

1978年大阪府生まれ。2004年、第2回ジュニア冒険小説大賞を受賞した『ねこまた妖怪伝』でデビュー。児童文学のほか、ミステリーや恋愛小説も執筆する。著書に、「2013年 文庫大賞」(啓文堂大賞 文庫部門)となった『ハルさん』、『初恋料理教室』『おなじ世界のどこかで』『淀川八景』『しあわせなハリネズミ』『涙をなくした君に』、『きみの傷跡』に連なる青春シリーズの『わたしの恋人』『ぼくの嘘』『ふたりの文化祭』などがある。

「2023年 『初恋写真』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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