サイン会はいかが?―成風堂書店事件メモ (ミステリ・フロンティア 32)

著者 :
  • 東京創元社
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感想 : 160
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  • Amazon.co.jp ・本 (263ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488017392

作品紹介・あらすじ

同一書籍に四件の取り寄せ依頼。ところが連絡を入れると、四人が四人ともそんな注文はした覚えがないと…。「ファンの正体を見破れる店員のいる店でサイン会を開きたい」-若手ミステリ作家のちょっと変わった要望に、名乗りを上げた成風堂だが…。駅ビル内の書店・成風堂を舞台に、しっかりものの書店員・杏子と、勘の鋭いアルバイト・多絵のコンビが、書店に持ち込まれる様々な謎に取り組んでいく。短編五本を収録した本格書店ミステリ、好評シリーズ第三弾。

感想・レビュー・書評

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  • 相変わらず多絵ちゃんの洞察力、推理がすごい。与えられた情報だけで答えを出してしまう。お見事だ。そして、それをサポートする杏子をはじめとするスタッフのみんな。やっぱりホームズとワトソンだ。この本には色々なワトソンがいて面白い。

    恋愛、警察が絡む事件、父親の思い出探しの感動もの、そして謎解き。ミステリーなんだけど、この一冊に全部詰まってて楽しめる。なんともお得な一冊だった。大満足。

    本屋さんの話なんだけど、私の職場と重なる事が多いと思った。職種、仕事の内容は全く違うけど、繁忙期の慌ただしさとかが同じだ。やりたい仕事が全然出来なくて、それなのに次から次とやることが増えていく。一体自分は今何をやっているかわからなくなる事がよくある。読んでて仕事の忙しい場面のところにくると、繁忙期の事を思い出し少しブルーになってしまった。

  • シリーズ3作目ですね。
    本屋限定のミステリーなんですよね。
    本好きには共感すると思います。
    次が読みたいですね。

  • コミックを先に読んでしまったので、なんとなくの内容はわかっているけれど、やっぱり小説でも読みたいっ!
    当たり前だけれど、コミックよりも詳しく描写とかが書かれていてワクワクした。コミック先もありだな。金森くんのお話はコミックの方がドキドキ感が伝わるかも。サイン会を脅かす正体は?!

  • シリーズ3巻。今作はまた短編もの。このシリーズは日常ミステリーと警察行きになるものとのバランスが良い。

  • やっぱり本屋の謎は本屋でおきて本屋で解いてもらいたいね。
    表題作の「サイン会はいかが?」サスペンス要素が強くておもしろかったし、
    「君と語る永遠」がとてもよかった。
    ほろりとさせられました。
    あとは、金森くんに微笑ましくなったり。

    ミステリーとしてはまぁまぁってとこですが、次も出たら読みたいです。
    本屋さんの日常のさまざまな労力を垣間見るとともに、本屋の活用法や楽しみ方も学べるのがうれしいです。

  • いきなりシリーズ第三弾から読んじゃったけどじゅうぶん楽しめた。
    こっちは本屋さんの立場でのミステリー。おもしろかったあ!!!
    本屋ってやっぱりちょっとだけバイトしてた、あの空気そのまんまの仕事なんだなー。大変だなー。

  • 書店・成風堂を舞台に書店員・杏子ど勘の鋭いアルバイト店員・多絵のコンビが成風堂に持ち込まれる謎を解く短篇集。事件と言うほどでもない出来事だが推理を展開していく過程が読んでいて楽しい。そしてホロッとするところも。最後の「ヤギさんの忘れ物」が特に気に入った。
    コミックのビニール掛けとが付録付雑誌の紐掛け、返品作業に発注など書店の裏側も見れて面白い。

  •  杏子さんと多絵ちゃんシリーズは、短編の方がいい。ほのぼのとしていい話だった。君と語る永遠は、本屋を通じての父と子の物語で子どもの健気さに打たれた。金森君の告白は、ほんのりとした恋愛話でほのぼのしい。サイン会はいかがは、「自分が目指したいのはすごくなくてもいいから身近な人が笑顔をのぞかせてくれるような棚だ。」というところに共感。ヤギさんは、そういう人と人がつながれる本やさんっていいなあ。私ならどこがあるかなあと考えた。大崎さんって本を通じてのほんのりとした人のつながりを書くのがうまいなあと思った。

  • 書店シリーズ第3弾。今日も本屋さんは大忙しです。
    一緒に謎解きを始めてしまう癖がついてしまった。
    このシリーズははまる人ははまります。特に本屋好きにはいいかも。日常感がたまらない。

  • 本屋さんで起こる事件を、アルバイトの女子大生である多恵ちゃんが解決していくミステリー。
    とはいっても、本格的ミステリーではなく、何気ない日常のちょっとした謎解きが、心温まる感じで描かれている。
    端から見ればたいしたことなくても、当人にとっては重大なことが結構ある。
    そこをコミカルに、暖かく謎解きが進む。
    それにしても多恵ちゃんがかわいい。
    のんびりしていて頑固で、論理的で不器用。
    このキャラクターが謎を完璧に解くからこそ面白い。
    不器用でもいいじゃないか。

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著者プロフィール

大崎梢
東京都生まれ。書店勤務を経て、二〇〇六年『配達あかずきん』でデビュー。主な著書に『片耳うさぎ』『夏のくじら』『スノーフレーク』『プリティが多すぎる』『クローバー・レイン』『めぐりんと私。』『バスクル新宿』など。また編著書に『大崎梢リクエスト! 本屋さんのアンソロジー』がある。

「2022年 『ここだけのお金の使いかた』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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