贖罪 (ミステリ・フロンティア)

著者 :
  • 東京創元社
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本棚登録 : 5314
レビュー : 930
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488017569

作品紹介・あらすじ

美少女殺害事件から3年後、投げつけられた激情の言葉が、彼女たちの運命を変えた。

感想・レビュー・書評

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  • 「告白」に続き著者2作目。前回がイマイチだったから期待はしてなかったけど…やっぱりなぁ、というかんじ。面白くなくはないんだけどね。ここまで人気があるのは本当に疑問。
    内容に対して「贖罪」というタイトルが大仰。幼い頃、友人の母親に言われたことがトラウマになって…結果に対しての動機が希薄というか。もちろんトラウマになりえるだろうし、少なからず後の人生に影響を及ぼすでしょう。でも、みんながみんなこういった結末を迎えるほど強いものとは思えない。
    湊かなえってやっぱり小説家ではなく脚本家だな、という印象。もしかして第三者視点の情景描写が苦手?映像にしたらそれなりに面白そうだけど小説としては疑問符。

  • 静かな田舎町で殺された女児。犯人の目撃者となった4人の女の子は、みな「顔を思い出せない」と言い、事件は迷宮入りする。

    「あなたたちを絶対に許さない、必ず犯人を見つけなさい。それができないのなら、私が納得できる償いをしなさい」

    少女たちに、死んだ女児の母親から呪いの言葉をかけられる。
    そして事件から年が経過し、殺人の時効を目前として、次々と成長した少女たちが事件の当事者となる。
    女となることを拒み続けた少女は、異常な性癖をもつ夫を。
    償いを選び学校の教師となった少女は、学校に侵入した変質者を。
    自らを責めひきこもりとなった少女は、優しかった実の兄を。
    そして、親からの愛情を受けられず非行に走った少女は、姉の夫を。

    しかし、呪いの発端は、被害者の少女の母親の隠していた過去にあった。

    少女たちのせいではないのに、呪いの連鎖のように次々と起こる事件。
    すごく続きが気になって、1日で読んだのだけど、たくさんの方のレビューにもあるとおり、読後感の悪い(というか重い)話でした。

    一番わからなかったのは、犯人像と、話の核となるべき動機。
    麻子さんがしたことって秋恵を想う男の子を唆したこと、遺書を隠したことくらいで、それは娘を殺されるようなことなのかと。
    親友の気持ちを知らなかったのは、彼女の無神経さや無頓着さによるものだとしても、二人とも何も言ってないからそれを責められてもね。
    最終的に秋恵ではなく彼女を結婚相手として選んだのは本人なのだし、焦って事故を起こしたのも本人なのだし、秋恵の自殺の原因は彼の結婚にあって(しかも「妊娠」は本当にしていたわけだし)。
    彼がどんな憶測をしたのかわからないが、犯人が知ったであろう事情を元にしても、彼女をそこまで恨む理由がわからない。
    自分を捨てて逃げたことを恨んでいるのか、
    自分宛ての遺書を隠していたことを恨んでいるのか、
    どっちにしたって逆恨みとしか思えないのですが。
    そして、教師をしていた熱い男が、なぜ母親を恨んで罪のない幼い子供を殺すのか、それも性犯罪という形で。
    どんなに恨みがあったって、ロリコン癖のある異常者じゃないと、そこまでできないとしか思えないのよね。そういう伏線はなかったしね。
    しかも、そんな事件起こしてから、のうのうとフリースクールの運営をするって、どういう男やねんと思いました。
    麻子の独白では、まっすぐで情熱的な男、という描写しかなかったから、幼い子にこんなひどいことをする犯人とはうまく結びつかなかった。

    そんなわけで、読んだ後も空白部分に色々と想像を巡らし、胸に残る話だったけれど、★は3つですいません。

  • 母親の愛情と呪縛、罪、偶然と運命がずっしりと重たい。
    苦しくて目を逸らしたくてじっとり気持ち悪いのに何度も読み返してしまう本。ぐいぐい引き込まれます。
    読後の不快感が凄まじく、個人的には告白を超える「イヤミス」の頂点だと感じました。

    湊かなえの作品によくある 独自形式(章ごとに主人公が変わる)で書かれており、面白さは折り紙付きです。イヤミス大好きで沢山読むのですが一番好きな作品。

    作中のキーポイントとなる「グリーンスリーブス」もまた気味悪さのある美しい曲なので、聴きながら読むと雰囲気倍増します。

  • きれいな空気の静かな田舎町で、東京から引っ越してきたエミリが殺される。直前まで一緒に遊んでいた少女4人に対し、母親の麻子は「あなたたちを許さない、償いなさいと」言う。4人は大人になり別々の道を歩むが、それぞれに悲劇が降りかかる。誰よりも罪を背負わなければならないのは・・・
    4人それぞれが告白する形で構成され、その後に麻子の話が。
    全員が・・・というのもやりすぎかとも思うが、そこが湊ワールドなのだろう。しかし、出てくる男が変態ばかりなのには辟易。

  • ひとりの少女が殺された、当時関係者だった4人の少女と母の罪と償いの話。

    それぞれの話はなかなかに重く独立しておもしろかったけど、繋がりとしてはちょっとご都合主義かな?そんなことあるかい、と。
    特に終章が蛇足だと思う。

    個人的には「フランス人形」が一番狂気じみてて、よかった…。

  • 2014.3.20 読了

    ちょっと 昨日に引き続き
    ハードなの 読んじまった。。。

    順番 間違えたな、こりゃ。

    ちょっと 「告白」を彷彿とさせる
    感じでした。

    結局 全員 贖罪。。。

    すごい話やったなぁ。。。

    けど、引き込まれて グイグイ
    読んでしまう。

  • 「告白」を先に読んでしまったので、衝撃度は今ひとつ。展開や手法が似ていると思った。
    被害者の母との約束が「不幸の連鎖」の一因だったかもしれないが、その不幸の大元は被害者の母の過去にあったことが皮肉。
    本人にその気はなくても周りの人に悪影響(¨というのが妥当なのか?)を及ぼす人は世の中にも結構いると思う。
    本人にはそれほど悪意はない、というのは救われないし、周囲もたまらない。読み終わって、気持ち悪かった。

  • 女性の気持ち悪いとこ 書かせたらNo.1(笑)

  • 友達が変質者に殺されてしまう。他の4人がその過去を背負って生きていくのだが、なぜ4人が4人とも人を殺してしまうのか...展開としては、「告白」と同様である。しかし、ちょっとあり得ないと思ったのは自分だけでしょうか?

  • 長編ミステリー小説。著作「告白」にかなり似ています。

    空気がきれいな田舎町にやって来た転校生・エミリーがクラスメイトの4人の少女と遊んでいるときに「作業服を着た」男に強姦の上殺害される。
    おとなしくて小柄な紗英、長身でグループのリーダー的存在の真紀、自分はくまのようだと思っている晶子、目立たない存在だが感性が鋭く器用な由佳。
    4人の少女にエミリーの母親・麻子が投げつけた言葉が少女たちに深い影を落とすことになる。

    成長した4人が歩んだ道とは。4人と麻子のそれぞれの告白(報告)の形で、あの日4人がとった行動と事件の真相が明らかになる。
    そして彼女たちがたどり着いた「贖罪」とは何か・・。

    「告白」がとても斬新だったので、それに比べると読み慣れてしまった部分もあるけれど、読み進めずにはおられないストーリー展開に今回も釘付けになった。
    ミステリーの種明かしというより(展開は最初の方で大体よめる)、事件後の4人の少女たちの人生がメインストーリーに私には思えた。

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著者プロフィール

湊かなえ(みなと かなえ)
1973年、広島県生まれ。武庫川女子大学家政学部卒。
2005年に第2回BS-i新人脚本賞で佳作入選。2007年には第35回創作ラジオドラマ大賞受賞、「聖職者」で第29回小説推理新人賞を受賞し小説家デビュー。読んだ後に嫌な気分になるミステリー「イヤミス」の優れた書き手として著名。
「聖職者」から続く連作集『告白』は、2008年、「週刊文春ミステリーベスト10」で第1位、「このミステリーがすごい!」では第4位に選ばれ、2009年、第6回本屋大賞を受賞。デビュー作でのノミネート・受賞は、共に史上初。2012年「望郷、海の星」で第65回日本推理作家協会賞(短編部門)、2016年『ユートピア』で第29回山本周五郎賞をそれぞれ受賞。ほか、直木賞で度々候補になっており、2018年『未来』で第159回直木賞に3度目のノミネート。同年『贖罪』でエドガー賞候補となった。
映画化・ドラマ化された作品多数。特に映画では、2010年『告白』、2014年『白ゆき姫殺人事件』、2016年『少女』、2017年『望郷』と話題作が多い。

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