贖罪 (ミステリ・フロンティア)

著者 :
  • 東京創元社
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本棚登録 : 5464
レビュー : 945
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488017569

感想・レビュー・書評

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  • 「告白」に続き著者2作目。前回がイマイチだったから期待はしてなかったけど…やっぱりなぁ、というかんじ。面白くなくはないんだけどね。ここまで人気があるのは本当に疑問。
    内容に対して「贖罪」というタイトルが大仰。幼い頃、友人の母親に言われたことがトラウマになって…結果に対しての動機が希薄というか。もちろんトラウマになりえるだろうし、少なからず後の人生に影響を及ぼすでしょう。でも、みんながみんなこういった結末を迎えるほど強いものとは思えない。
    湊かなえってやっぱり小説家ではなく脚本家だな、という印象。もしかして第三者視点の情景描写が苦手?映像にしたらそれなりに面白そうだけど小説としては疑問符。

  • 湊 かなえ 著
    湊さんの「告白」って本を思い出した作品だった。
    作者は告白文というか 出来事の詳細を語るのが とても上手ですね…ある田舎町の日常生活に潜んでる危険な被害に子供の頃、遭遇した 子供が大人になってどのように その時の問題に対峙しているのか?トラウマを持ったまま生きてるのか?連鎖なのか?まわりの大人たちの受け止め方…現在にも起こりうる事件を掘り起こしながら 心情も投影させている。
    ミステリーというより 事件が起こった事から現在に至る経緯が 告白文(手紙)によって白日の下に晒される
    なんだか 気分が重くなるようなストーリーであった。
    忘れている部分が殆どな子供時代の自分 忘れたフリをして自分の中でも思い出したくもない記憶
    子供の時の自分が 何かに遭遇した事は覚えていても その時に どう感じたのか?は思い出せない というか大人になって その時点の気持ちを推し量る事は出来ない。
    ただ、大人になって振り返ってみると 子供だったから…ってすまされないような 罪悪感を感じる事がある(多分 それは 大人になったから理解出来るようになったからかもしれない)忘れる事も人生だし、忘れるから生きていられる事実もあるが…大人になると 子供の頃の自分や子供が どう捉えているのか?気持ちを同じに出来ない事(同じ視点に立って見れない)は沢山あると思う。経験のある大人が その子供の気持ちを汲み取る事が どんなに大切な事かを この作品は改めて感じさせてくれたし、大人や親が 子供に気を使うということではなくて…正しく 物事を判断出来るように導いていくことが大切だと感じた。
    もしも…あの時 こうしたら こんなふうに捉えていたら…なんて事を 今でも 思うことが沢山あるけど、残念ながら?人生において 「もしも…」なんて事はない!存在しない事なんだと肝に銘じなければと思う。

  • 女性の気持ち悪いとこ 書かせたらNo.1(笑)

  • 友達が変質者に殺されてしまう。他の4人がその過去を背負って生きていくのだが、なぜ4人が4人とも人を殺してしまうのか...展開としては、「告白」と同様である。しかし、ちょっとあり得ないと思ったのは自分だけでしょうか?

  • 『告白』の後だっただけに、やや肩すかしをくらった印象。
    『告白』は「デビュー作でこれか」という衝撃を持って読めたけれど、こちらはやや期待値が高かったのかも。
    本作も『告白』と同じ、複数人の一人語りで、違う側面から光を当てつつ、互いに補足しあって結末へと導くタイプの物語。

    『告白』のレビューでも書いたけれど、登場人物の語り(直接または手紙という形での語りかけ)では、作者が嘘を混ぜやすい。事実の誤認や意図的な沈黙などがその中で語られる。それはもちろん、小説の書き方、テクニックの一つなんだけれど、そしてそれがミステリである以上、作者は読者を綺麗にだまさなくてはならないんだけど、それがやや中途半端な印象。
    登場人物の誰かに感情移入するにもちょっと物足りない。
    謎解きそのものを楽しめるかといえば、それにもちょっと足りない。
    ラストを読んで腑に落ちた感があるかといえば、それもちょっと。
    悲壮感、美しさ、登場人物の「追い詰められてる感」または「自分勝手さ」、どれも「いるよね、こういう人」で終わってるような気がする。

    ただし、どれもおそらく及第点を超えている。だからこそよけいに、それぞれに対する物足りなさが残念。
    デビュー作が良かっただけに、という思いかも。

  • 殺された女の子だけではなく目撃していた4人も被害者。
    幼児の性的虐待などもあり、かなり不快。
    犯人に関してはロリ的要素はない描写だったのに、なぜそこで性的暴行を加えたのかが不明。
    復讐心から小学生に性的暴行を加えるのか?
    それに犯人の復讐にしたって、オマエもやる事やってんじゃん。お互い様じゃんってカンジで同情も出来ないし。
    ショッキングな内容を散りばめただけで、何も残らない作品だった。

  • いや~な気分のままなんかわからんことが多くってだから読み返そうという気も起きない、もう二度と湊さんのは借りないだろう。

  • デビュー作である「告白」が未だに借りられず、やっと借りられたのがこれ。小学四年の時、友達が変質者に殺された。被害者の最期の時一緒にいた4人の同級生は、警察からの事情聴取に「犯人の顔を覚えていない」といい…。成長した4人の少女が、今の自分の境遇と過去の事件の繋がりについて、独白していくという連作集。田野倉的には本作も「少女」もいまいちだったので、「告白」を読むのを躊躇っている次第。まあ、気長に待つさ。以下、ネタバレになっているので、未読の方は止めてね。漏れ聞いた「告白」と似た設定だなあと思った。「告白」のお試し読みで見た『改行なしにずらずら進んでいく手法』を今回は取っていないので、スムーズに読めた。けれど、これは「推理小説」ではないね。一応「犯人は誰?」な体裁は取っているけれど、いきなり犯人の名が出てくるのは唐突過ぎる。しかも、最初の話では、全く関係ないところからだ。それはいかんでしょう。二人で話を進めていて、実は今まで話にも出てない三人目が真犯人です、ではね。『現場にいた子供たち』の独白だけで終わっていたら良かったんじゃないかなあ。被害者の母の視点は要らなかったと思う。

  • 田舎の町で起きた少女の強姦致死事件。目撃した4人の少女に残る心の傷と不幸と殺人の連鎖。登場人物が事件とその後の人生を語る口調で、物語が進む。湊かなえはこの手の書き方が好きだなあ。気分が悪くなるくらい全編暗く、出てくるのが救いようのない嫌な人間ばかりなので星2つ。

  • テンポがよく、グイグイ読めた。少しずつ事実が明らかになっていくのもよかった。ただ、後味がいいとはいえない。独特のいやーな感じ。
    それが狙いだとは思うけど。

著者プロフィール

湊かなえ(みなと かなえ)
1973年、広島県生まれ。武庫川女子大学家政学部卒。
2005年に第2回BS-i新人脚本賞で佳作入選。2007年には第35回創作ラジオドラマ大賞受賞、「聖職者」で第29回小説推理新人賞を受賞し小説家デビュー。読んだ後に嫌な気分になるミステリー「イヤミス」の優れた書き手として著名。
「聖職者」から続く連作集『告白』は、2008年、「週刊文春ミステリーベスト10」で第1位、「このミステリーがすごい!」では第4位に選ばれ、2009年、第6回本屋大賞を受賞。デビュー作でのノミネート・受賞は、共に史上初。2012年「望郷、海の星」で第65回日本推理作家協会賞(短編部門)、2016年『ユートピア』で第29回山本周五郎賞をそれぞれ受賞。ほか、直木賞で度々候補になっており、2018年『未来』で第159回直木賞に3度目のノミネート。同年『贖罪』でエドガー賞候補となった。
映画化・ドラマ化された作品多数。特に映画では、2010年『告白』、2014年『白ゆき姫殺人事件』、2016年『少女』、2017年『望郷』と話題作が多い。

贖罪 (ミステリ・フロンティア)のその他の作品

贖罪 (双葉文庫) 文庫 贖罪 (双葉文庫) 湊かなえ
贖罪(韓国本) 単行本(ソフトカバー) 贖罪(韓国本) 湊かなえ

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