- Amazon.co.jp ・本 (249ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488017705
感想・レビュー・書評
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親分肌、臆病者、クール、変わり者というタイプの違う4人の女子高生。
自殺未遂をキッカケにそれぞれの思いがぶつかり合う。
物語は視点を変え色々な側面を見せ、人物像も変わっていく感じが面白い。特にイジメの部分はいわゆる悪役が次々入れ替わる。ただスピード感が無いのと登場人物は殆ど女性しか出てこないので感情移入はしにくい。青春ものとしては女性向け。オチもちょっと中途半端。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
少女達の成長の物語。
非/日常の切り替えが劇的かつ違和感なく実現されている。
状況は二転三転し飽きさせないし、破綻も無い。
比較的地の文が多く、想像力を働かせながら読めると思う。 -
繊細で美しい雰囲気のミステリ。少女たちの痛々しい物語の裏に潜む真実は、残酷なものなのか穏やかなものなのか。
思い込みと思い違いで歪められた真相に驚かされます。いったい誰の言うことが真実なのか、信じる相手を違えるだけでがらりと様相の変わる物語は、見事。だけど、そんな嘘をつくことでしか自分を守れないって悲しいなあ。
無人島の心理テストにはなるほど、と思いました。ちなみに私がやることは「物語を書く」でした。やっぱり好きだなー。 -
ストーカーに悩まされていた津上有騎は同じクラスの水瀬鮎子のアドバイスのおかげで撃退することに成功。
それから有騎は鮎子と親しくなっていくが、反対にもともと鮎子に庇護されていた立場の長岡茉歩は鮎子から離れてしまう。
そしてあろうことか、校内で悪い噂の絶えない葉原美雲の下へ。
茉歩が気になる鮎子と美雲の対立が極限に達したとき、ひとつの悲劇が起き・・・。
初めての作家さん。評判がいいので読んでみました。
うん、面白かったです。
なんというか、事実はひとつなんだけど、真実というのは人ごとに異なるよね。っていう。
ものの見方って、立場によって異なるよね。という当たり前のことを描いただけというか。
そんな中で、なんとなく予想できた範囲の真相と、提示された真相があまり離れていなかったのは残念でした。
もうひとつ捻くれて、大きく飛び越えて欲しかった。
が、どんどん上書きされていく展開は飽きさせませんでした。
ラストが藪の中なのは投げっぱなしなのではなく、なんらかの効果を狙ったものなのでしょう。
私は本来こうしたはっきりしないモヤモヤしたお話は嫌いなのですが、この作品についてはアリだなと思えましたので。
有騎と美雲の細い縁の糸について、作中で二人に知らせないのも憎い演出ですね。
楽しめましたので、次回作がでたらまた読みたいな。 -
女子高生モノは好きな筈なんですが…ハマらなかった~。
学校生活から離れてるからかな。
最初から最後まで闇。「星」やからか。 -
少女たちの複雑な心が描き出すミステリー。メインとなる謎は二転三転してドキドキ。そして、最後にタイトルの意味が分かって、なるほどとなった。
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有騎、鮎子、茉歩、美雲、四人の女子高生に芽生えた不安定な対立感情が極限に達したとき、ひとつの悲劇が……。
ちょっとした日常の謎風の展開をはさみつつ、メインとなるのは少女たちの人間関係と心理戦。新たな事実、推理が提示されるたび、人物像、事件の構図から目が離せない。リリカルな雰囲気の中の、残酷さや毒も良い隠し味。