ようこそ授賞式の夕べに (成風堂書店事件メモ(邂逅編)) (ミステリ・フロンティア)

著者 :
  • 東京創元社
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本棚登録 : 630
レビュー : 117
  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488017804

作品紹介・あらすじ

人気シリーズの名探偵同士がいよいよ出会う! 波瀾万丈の書店大賞授賞式の一日を描いた「成風堂書店事件メモ」×「出版社営業・井辻智紀の業務日誌」開幕!

感想・レビュー・書評

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  • 成風堂シリーズと出版社営業シリーズの初コラボ。
    「書店大賞」をめぐる事件で、いつものメンバーが一堂に会するのがお楽しみ。

    本屋大賞がモデルとおぼしき「書店大賞」発表の日。
    投票した書店員もパーティー会場に集まってくる。
    成風堂に勤める杏子と、バイトの多絵は、初めて授賞式に参加するため、いそいそ準備していた。
    そんなところへ、福岡から上京した若い書店員・花乃が訪れ、「書店の謎を解く名探偵」つまり多絵に会いたいと申し入れてくる。
    それは、書店大賞をめぐる謎‥
    一緒に会場へ向かう途中に、ヒントになりそうな場所へ向かうことに。

    一方、明林書房の営業マン・井辻智紀も、他社の営業マン・真柴から呼び出しを受け、書店大賞事務局長が悩んでいるという相談を持ちかけられる‥
    なぜか、書店大賞の成り立ちにまで関わることが‥?

    華やいだ雰囲気の中、本屋の抱える問題や、書店大賞の成り立ち、運営が丁寧に語られていきます。
    こんなふうに行われているとは、知らなかったですね!面白かった~本屋大賞とはどこまで同じなのか知りませんが。
    本屋というのは同業のライバルなので、もともとは協力しての賞などあり得なかった。本が売れなくなっていく時代に、画期的な協力体制が出来たのですね。
    大勢の人が投票すると、元々売れている本が受賞する結果になって新味に乏しかったり、問題や批判も起きては来るのですが~。

    最初は五里霧中のまま、あっちへこっちへと動き回る面々。
    当然ながら本屋の話ばかりで、登場人物が多いので、事件の成り行きはわかりやすいとはいえないけど~
    営業マンの脇役は個性的でドタバタしつつも目立ってます。
    多絵は名探偵ぶりを発揮します。杏子もはっきりしたキャラですね。
    今回の事件の核となる優秀な書店員も、なかなかカッコイイ。
    ‥比べると、井辻くんは印象が薄い‥
    普通なのが特徴? それとも、次作では案外別な面を見せるのでしょうか~楽しみです☆

  • 書店ミステリシリーズ。
    今回は書店大賞の授賞式の日に起こる事件のお話。

    営業さんたちのボケ合いが好き。
    事件の真相は…あまり意外性がなくて、ちょっと残念。
    でも書店大賞の受賞式とか、覆面作家さんとか、トキメキ要素も多かった。

    書店大賞は脳内では本屋大賞に置き換えて読んだ。
    アンチ派とか、本屋大賞にもいるのかな?
    いや、きっといますよね。
    私はあまり大賞作だからという理由で読まないので、実行委員の方の苦労を思うとあまりいい読者ではない。
    参考にはするけど、1位だから「好き」になるというものでもないし、読みたい本はいつも山積みなのでそこに割り込ませるのが難しいこともある。
    でも、自分からはなかなか近付かない本や、そもそも(本当に不思議だけど)視界に入らない本を知るきっかけになるから本屋大賞は好き。
    好きな本がノミネートされたり、大賞を取った時の喜びも格別だ。
    やっぱりたくさんの人に愛されてほしい。

    好きなものを応援する方法は一つだけじゃない。
    この物語の中で熱烈に愛されているのは「本」。
    私も本を愛する(いや、まだまだなのは百も承知ですが)人間の1人として、皆の努力が実を結ぶことを心から祈る。

  • 脅迫者の正体と、覆面作家の正体と、花ちゃんが謎解きに固執する理由。
    一遍に提示される謎は徐々に解けていくものの
    完全に明らかになるまではほぼ絡まずに最後に一気に繋げる、
    という構成が見事。
    ふたつのシリーズのコラボ作品ということだが
    無理矢理絡めた感じとか取ってつけた感が全くなくて
    成風堂の多絵ちゃん(と杏子さん)も明林書房の井辻くんも
    ちゃんと必要なキャラとして機能してたのも見事。

    今回読んでいて気が付いたのは
    各々のシリーズにおける杏子さんと真柴さんの役割が共通しているということ。
    要するに混ぜっ返し要員。
    個人的にこのふたりが苦手な理由も何となくわかった。
    そして、大崎さんの作品にはかなり高い頻度で
    何らかの悪意を内包した人物がひとりは登場するんだということ。
    今回のそれは脅迫してた犯人だったわけだけど。

    『本屋大賞』もとい『書店大賞』の裏側を見せてくれる趣向も面白かった。
    運営費の捻出方法とか、得票数のカウント方法とか、目から鱗な気分。

  • 「成風堂書店事件メモ」シリーズと、「出版社営業・井辻智紀の業務日誌」シリーズが合体!

    メインキャラだけでも大人数な上、つぎからつぎへとキャラクターが登場し、メモを取りながら読みました。

    始まりは、『書店大賞』事務局に届いた、不審なFAX。
    一つずつ手掛かりを手繰り寄せるたびに、どんどんと謎が広がっていくような感じで…
    キャラクターも二作品分なら、ややこしさも二作品分。
    これまでも、出版業界や書店の内幕が描かれてきましたが、『書店大賞』とは、また思い切った題材です。
    ややこしさも二倍でしたが、スリルも二倍で、いきおいにぐいぐい引き込まれて読みました。

    謎は大河のように大きく広がりましたが、辿って行けば、始まりは小さなせせらぎ…
    本の好きな人の正義が勝って、ホッとして読み終わりました。

  • 図書館より。
    ようやく読了。
    好きな二つのシリーズがかち合う!
    ドキドキしながら読んだせいか、いまいち事件にのめり込めず。
    本屋さん関係の本を読むたびに、自分は本が好きだとつくづく思う。お小遣いが少ないから買えないのが申し訳ない。

  • 威風堂書店シリーズと出版社営業・井辻智紀シリーズとの合作。豪華。これまでもそれっぽく出てきたのはあったけど今回はそれぞれが同じ事件を別方向から解決していって合流するという。一番は本屋大賞についての是非が取り上げられているところだろうな。話題が大きくなり、知っている人が増えるにつれ、余計なことを言う奴も増えるのだ。正直本屋大賞にノミネートされたからって、好きな作家さんだったり、とっつきやすそうなのしか読まないからな。しかも本買ってないし。この人の本を読むたび、それを申し訳なく思う。だから町から本屋さんが消えるのだ。しかし、正直図書館さえあれば、あとはネットで買えればいいと思っちゃう。でも電子書籍は反対だけど。でもそれも慣れの問題なのかなぁ。旅行の時重くないのは正直ありがたいし。本題に戻って。面白かったけど、やっぱ井辻君のシリーズの方が面白いな。多恵ちゃんが一人だけ分かってる感じが嫌なんだよね。あまりにも名探偵で。

  • 緊迫した話のはずなのいどこかユーモラスな営業チームのやりとりが笑えます

  • 本と書店を愛する作家ならではの心温まるミステリー。書店員の心意気や書店営業マンの苦労がよく描かれている。東京の街が大都会の割に交通機関が便利で、結構広範囲に僅かな時間で移動出来るのがよく判る。
    今回はフルメンバーの大騒ぎに。書店の一番イベントに係わる事件に巻き込まれての名推理とくれば面白い訳が無い。すっかり堪能しました。
    ヒツジ君の奥さんが何となく気にかかるのはアプローチのエピソードなのだが、次回作で登場しないかな?

  • 成風堂の杏子さん&多絵ちゃんと明林書房の井辻くんがついにコラボ。
    書店大賞授与式の日に、脅迫めいた不穏なFAXの謎を解くべく奔走します。
    実際の本屋さんに並ぶ「本屋大賞ノミネート10作品!!」みたいな平台を横目に読むとなかなか臨場感ありますね。
    「クローバーレイン」の『シロツメクサの頃』がノミネートされてたのがちょっとうれしい。

    福岡からの上京娘と共に本屋の謎を解く成風堂チームと書店大賞事務局長のためになぞに挑む営業マンチームに分かれて話は進みます。
    両方とも行き先は本屋ばかりなので「どっちの話だったっけ?」と少々こんがらがりましたが、事態の収束はまぁまぁこんなものですかね。
    ミステリー部分はおまけみたいなものなので、本屋さんや出版業界の内情を垣間見れるのがこのシリーズの醍醐味です。
    今回は本屋大賞ならぬ「書店大賞」ということで、盛り上がるほどに批判も多いという現状は致し方ないことだし、そもそも本を売るためのお祭り企画ならそれでもいい気がします。
    今年の本屋大賞発表も、このシリーズの続きも楽しみだなぁ。

  • 2013.2.24読了
    予想とは違い、スリルたっぷりの展開!楽しめました^_^

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著者プロフィール

大崎 梢(おおさき こずえ) 
東京都生まれ、神奈川県在住。10年以上の書店員経験がある。2006年、書店で起こる小さな謎を描いた連作短編集『配達あかずきん』でデビューし、以降「成風堂書店事件メモ」としてシリーズ化、代表作となる。ほか、「出版社営業・井辻智紀の業務日誌」、「天才探偵Sen」のシリーズがある。
原宿を舞台にエリート出版社員が原宿系ファッション誌担当となるコメディお仕事小説、『プリティが多すぎる』が2018年10月ドラマ化される。カンヌでワールドプレミア開催&アジア各国で同時期放送が決まり、新たな代表作となった。

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