MM9 invasion

  • 東京創元社 (2011年7月22日発売)
3.73
  • (19)
  • (52)
  • (34)
  • (6)
  • (1)
本棚登録 : 267
感想 : 54
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

本 ・本 (300ページ) / ISBN・EAN: 9784488018139

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 続編のほうが、より面白くなってました。
    次の第3巻も期待してます。

  • 怪獣のヒメがものすごく可愛くキャラ立ちし始めて、驚いた。
    ラブコメ要素も絡んできて、怪獣小説でありながらシリアスだけじゃない軽さがある。
    エピローグは気になる終わり方だったし、次巻も読みたい。

  •  前作では主役だった気特対メンバーが脇へ退いてしまった。気特対は閣僚たちに科学解説するか、怪獣災害に対し後手後手へ回るだけ。対クトウリュウを除く前作が『ウルトラQ』なら、本作は『ウルトラマン』+青春ラブコメディというところか。
     ヒメに取り憑いた宇宙人が恒点観測員774号というのは、340号だとウルトラセブンと同じになってしまうため『ウルトラQ/宇宙指令M774』から採用したのだろう。
     出てくる怪獣は2匹。
     2匹め(当然強い)のとどめを刺すのが自衛隊というのは後味がよかった。
     

  • ヒメの活躍がたくさんあった。
    前回の短編集に比べて内容が重くなってきた。
    難しい理論はあまり深く考えないようにしている。
    もう1冊で終わりみたいなので残念です。面白いのに。
    もっと沢山戦ってくれればいいのに。

  • 伊勢BF

  •  不謹慎かもしれないが、東日本大震災の津波の被害を見て、怪獣映画を連想してしまった。といっても、たとえゴジラが三陸を縦断したとしても、あそこまで破壊されなかっただろうという感想。もっとも放射能怪獣の恐怖は原発事故で現実化してしまったともいえるが、それはいささか別の話である。
     『MM9』の世界は、地震をはじめとする天災被害が、すべて怪獣による被害、すなわち怪獣災害となっているという、いわばパラレルワールドである。怪獣の容積に従って被害も大きくなるということで、気象庁特異生物部対策課(気特対)がモンスターマグニチュード=MMを定めて警報を発するという設定だが、まさか作者も現実にマグニチュード9の地震が来るとは思っていなかっただろう。
     怪獣は物理法則に従わず、巨大化したり、物理的兵器が効かなかったりするが、それは科学法則に従うビッグバン宇宙と科学法則を無視した神話宇宙が併存しているからだと宇宙論の人間原理を濫用して説明しているのが、背景の骨子である。
     本書『MM9─invasion─』はMM9シリーズ初の長編で、東京創元社のウェブ・マガジンに連載という試みもなされた。今回は、神話宇宙に属する妖怪が蘇らせた古代の大怪獣クトウリュウに対して人間の女の子型の怪獣ヒメが迎え撃つという『MM9』のエピソードの続編である。地球怪獣でダメなら宇宙怪獣というお約束を踏襲して、本編では妖怪が謎の宇宙人と結託して、宇宙怪獣を呼び寄せる。迎え撃つはヒメ。しかし今回のヒメはヴァージョンアップしていて、ますますウルトラマンぽくなっており、随所にあるウルトラマンへのオマージュにニヤリとする。主人公は気特対の元隊員の息子の高校生。これは星野少年へのオマージュか。舞台はいままさに怪獣ものといったら破壊の舞台にするしかない旬の建造物。
     舞台と役者は揃った。話はストレートに地球侵略に飛来する宇宙怪獣とその迎撃に絞り込まれていく。怪獣被害でいったいどれほどの人が死ぬのかなどと登場人物が案ずる場面では、否応なく震災の被災地のことを思ってしまう。それだけに怪獣の撃退は爽快だった。
     だが、まだ宇宙怪獣はいるんだぞ。って『MM9─destruction─』に続く。

  • 2014/11/19
    移動中

  • 特撮愛という愛情表現を、庵野秀明氏の製作したショートフィルムやプロデュースした展覧会などで体感、実感することがここ数年ありました。なるほど、一昔前ならマニアの嗜好だったそれらを表舞台に引っ張り上げた氏の功績は大きいと思います。

    しかし、ことその愛情を文章で表現することにかけては、やはり山本弘氏に適うものはいないのではないでしょうか。や、単にワシが本作シリーズ以外に「特撮小説」を読んだことが無いってだけでもあるのでしょうが。

    そう、このシリーズは著者の、「特撮」へのラブレターでは無いか、そんな埒もないことを感じます。

    ワシはさして特撮物に詳しくありませんが、それでも溢れ出る過去作へのリスペクトはビシビシと感じますし、それでいてしっかり「作品」あるいは「小説」としてはオリジナルを貫いています。その独創性である、怪獣を、造形などとは別の意味で、SF的に「リアル」に描いた視点は、やはり前作に続き面白いものです。

  • 珍しく小説で声を出して笑ってしまった。
    一騎くん、本当にうらやま(おっと)、大変でしたねえ。

  • 前作から月日が経って、ヒメが成長している!というかなんというか・・・ともかく長編になったと言うのに、まだ続くのかという感じ。短編とは違った人間関係が描かれていて、そういう視点では面白いが、本来のぶっ飛んだ設定が逆に制約になってしまっている感じもする。面白いからそれはそれで楽しめるのだけれども、著者はどこを落としどころにするのか?やはりヒメがキーなのかなぁ。

全54件中 1 - 10件を表示

山本弘の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×