ぼくとルークの一週間と一日 (sogen bookland)

  • 東京創元社
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感想 : 29
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488019617

感想・レビュー・書評

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  • 偶然、呪いというか牢獄の鍵を開ける呪文を唱えてしまい、ルークという不思議な少年?を開放してしまった少年が出会う冒険譚。
    主人公のデイヴィッドは、嫌々ながら養ってくれる親戚に頼らざるをえない孤児。でもお金に不自由しているわけではないし、親戚の家に戻るのは寄宿学校が休みの時だけ。その辺りとてもイギリス的だ。
    で、そのルークという不思議な少年は、デイヴィッドがマッチを擦るだけで現れるし、彼がつかんだ蔦は焦げてしまうし、思念だけで火事をおこすこともできる……という、どう考えても人外のやばい存在。その上、ルークを捕まえようとしているらしい一連の人々(人々というか……まあ、存在)も出現して、デイヴィッドは友人であるルークを守るために奮闘する。
    前半はまあ普通に面白い。後半になると、北欧神話の知識がある程度ないと、何がなんだか全然わからずに終わってしまう感じ。うちの娘はそうだった。大鴉を連れた雙眼の男、という辺りで私はわかったけど、わからないままだと面白さがなくなってしまうかも。イギリスの子供ならこれでわかるのだろうけど、もうちょっと、最初のほうでヒントがあるとよかったかなぁ。 まあ、ふつうに面白かった。

  • 北欧神話

  • 生きにくい環境に、いきなり表れる不思議。もう初期からすごかったのだなぁ、と、とても面白かったです。
    さて、「キツネ山の~」的関係にもえる、ということに気づきました。

  • きのう借りて、きのう読了。不意にダイアナ・ウィン・ジョーンズが読みたくなって衝動読み。
    『ハウル』も少しそうだし、『九年目の魔法』なんかもっとそうだったけれど、正直なところ、むこうの文化的背景をもとにしていると、やっぱりちょっと読み難いなぁと思う。でも、それでも何だかぐいぐい読んでしまう吸引力はさすが。一度読み始めると止まらないのは、謎かけの構造が上手だからかしら。勧善懲悪的な単純さもあるけど、それだけじゃないスカッとする感じがあるのが、やっぱり好き。
    ダイアナさんは翻訳ラッシュ時に一気に読み過ぎてからこちら、食傷気味になってあまり読まなくなっていたのだけど、再読も含めてまた読もうかなぁ。

  • 北欧神話か!すこしだけ基礎知識はあったんだけど、もっと詳しかったらより面白いんだろうなと思った。もっと続きが読みたくなるおはなしでした。

  • わたしの神の初期作品らしい

  • おもしろくてどんどん読み進めてしまいました!!

    あとがきを読んで、北欧神話が絡んでいたのだと気付きました。凝っていて凄い。
    だけど北欧神話に詳しくなかったので、あとがきを読むまではラストがちんぷんかんぷんでした…
    北欧神話を知っていたらもっとラストも楽しめたのかもしれません!
    興味がわいたので、いつか北欧神話も読めたらいいなー

  • 両親が亡くなり、引き取られた親戚とはそりが合わず休暇がいやでいやでたまらない主人公の前に現れた不思議な少年ルーク。彼をなぜか助けることになって...。めまぐるしくすぎる一週間の友情と冒険ファンタジー。

    最初の設定はまさにハリーポッター。主人公ディビッドはハリーよろしく伯父一家に邪険にされまくる。救いはまだ話の通じるアストリットがいるところか。まあルークを偶然にも解放してしまった前半では敵だらけだ。アストリットはてっきりロナルドの娘か何かかと思ったが、ロナルドの妻だったとは。姉っぽい感じなので驚いた。ダイアナ・ウィン・ジョーンズの物語では親がくずであることが多いが、この場合は保護者がどうもくずで、物語終盤で彼らがデイビッドの親の遺産を食いつぶして詐欺を働いて国外追放されたことが分かる。酷い。そんなくずはおいとくとして、ベースとなっているのは北欧神話のようだ。仲良くなったルークはロキ、ミスター・ウェディングはオーディンだという。ルークを日曜日までに隠し通したらルークを罰しないという賭けにのったデイビッドだが、負けてしまいさらにルークが隠したものを見つけたら罰しないという賭けに乗る。三人の老婆にヒントを得たり、ジークフリートに殴られたりと色んな冒険をしてデイビッドは真相にたどり着く。
    北欧神話は詳しくないが、この後にラグナロク的ななにかが起こるのかもしれないと思うと少し切ない。老婆に明日、簡単に忘れられない顔を見ることになるとの予言をされるが、それは眠り続けるブリュンヒルトということだったんだろうか。
    あとがきに書かれているように、人はみかけでは判断してはいけない、と感じた。一気に読むことができた。

  • 2人の男の子の友情物語。
    北欧神話を全く知らんかったから、最後の終わり方は???だった。
    後ろに解説があるのが、嬉しい。

  • ひとりぼっちのデイヴィッドのもとに現れた不思議な少年ルーク。それがとんでもない休暇のはじまりだった! 火事は起きるし、あやしげなやつらはうろうろするし。いったいルークって何者? 少年の友情と冒険を描いた物語。

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著者プロフィール

ダイアナ・ウィン・ジョーンズ(Diana Wynne Jones)
1934年8月16日 - 2011年3月26日
イギリスのファンタジー作家で、子ども向けの独創的なファンタジー小説を記す。代表作に『ハウルの動く城』『大魔法使いクレストマンシー』のシリーズがある。
2004年に『魔法使いハウルと火の悪魔』が宮崎駿監督・スタジオジブリ作品「ハウルの動く城」として映画化され、日本でも広く知られるに至る。

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