ペンギンは空を見上げる (ミステリ・フロンティア)

著者 :
  • 東京創元社
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本棚登録 : 116
レビュー : 24
  • Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488020019

作品紹介・あらすじ

将来、NASAのエンジニアになりたい小学六年生の佐倉ハルくんは、風船宇宙撮影を目指しています。ハルくんは意地っ張りなこともあって、同じクラスに友達はひとりしかいません。しかし、あることをきっかけに、クラスのだれとも話そうとしない、金髪の転校生の女の子に妙になつかれました。結局、撮影は三人で挑むことになりますが……。ハルくんの、夢と努力の物語。奮闘するこの少年を、きっと応援したくなるはずです――読み終えたあとは、もっと。

感想・レビュー・書評

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  • 内容(「BOOK」データベースより)
    将来、NASAのエンジニアになりたい小学六年生の佐倉ハルくんは、風船宇宙撮影を目指しています。できる限り大人の力を借りず、自分だけの力で。そんなことくらいできないようでは、NASAのエンジニアになんて到底なれないから、と。意地っ張りな性格もあってクラスでは孤立、家に帰っても両親とぎくしゃくし、それでもひたすらひとりで壮大な目標と向き合い続けるハルくんの前にある日、金髪の転校生の女の子が現れて…。ハルくんの、夢と努力の物語。奮闘するこの少年を、きっと応援したくなるはずです―読み終えたあとは、もっと。

    なんでミステリーのカテゴリーから出ているのか謎でしたが、読めば分かるからとりあえず読みたまえというものでした。
    宇宙を夢見る少年ハルがとにかく強靭でゆるぎない精神の持ち主で、おまえ本当に小学生なのか?と問いかけたい気持ちで一杯ですが、将来世に出るような強い心を持った人達、また名を成した人の子供の頃って案外こういう感じなのかもしれないなあ。
    頑固で融通効かないけれど、信じた道を真っ直ぐ努力して、窮鳥が飛び込んで来ればこれを守るような男の子っていうのは現実的には相当なレアキャラですが、小説の世界では主人公中の主人公として古今東西人気が有ります。この本の中では上手く生きられないハル君も本を通して読むとみんな応援してしまう魅力満載な男の子です。宮部みゆきさんが読んだら胸キュンなんじゃないか?あの方相当な少年フェチですから。

  • 風船での宇宙撮影を目指す少年の青春小説、的な。
    元々がライトノベル畑の作者さんなんですかね。なんとなくそんな感じだな、と思って読みました。平易な文章で読みやすく、舞台設定は若干ありがちで、読み応えにちょっと乏しい。陰キャと美少女という組み合わせでちょっと食傷な気分に。
    内容は・・まあほどほどでした。青春小説で「ほどほど」以外の作品に出会うほうがとにかく稀だと思ってはいるんですけども。
    主人公ハルくんの秘密についても序盤からなんというかあからさまな感があってかなりはっきりと気付けるようなレベルだし。。。

  • なぜハルが孤立を選んだのか、その頑固さに胸が痛くなる。むしろ親に肩入れしたくもなるが、ハルは小学生なのだ。行き違いは当たり前。担任教師はいまひとつ頼りにならないが、悪いわけでもなく、むしろ周りの大人はちゃんと「大人」であることが心地よい読後感につながる。こんなにうまくいかないよと皮肉るより、大人のあるべき姿だととらえたい。

  • 読後非常に爽やかな気持ちにさせてくれて、読んで良かったと思える本。

    読んでる最中は、会話のやり取りの表現にクセがあると感じ、それが執拗なので「これ、筆者の表現の仕方なんだろうけどちょっと鬱陶しいなあ」なんて思いながら読み進めいたが、途中で、あ、なるほど・・そういう事だったわけね?!と、許せる展開に。

    ちょっと生意気だけど賢く、一途な主人公と家族・友達との丁寧な描写のお陰で、小説の世界に入り込める。非現実的な所も少しあるかなー、と思っても、まあ、小説なのでそれもよし。少年が抱える葛藤、母親との軋轢、救いとなってくれる祖父の暖かさ。空への憧れ。涙が出てしまう場面も多々あった。

    ミステリの要素もある。そして全てが分かった時に感じる題名の真意の切なさ。

    子供が少し大きくなったら読んで欲しいな。

  • 自分にしては珍しく読んだ、純文学小説(ビジネス本コーナーにあるような小説ならよく読むけど)。
    内容は、NASAのエンジニアになりたい小学6年生の男の子(佐倉ハル)が、転校してきたハーフで金髪の女の子(鳴沢イリス)と出会うボーイ・ミーツ・ガールな話。
    この話は風船ロケットを作って宇宙に飛ばそうという話なのだけど、この話で風船ロケットというのを初めて知った。というよりも、風船のようなもので、宇宙まで飛ばすことが可能ということを初めて知った。そんな高くまで飛ばすこともできるのか。
    面白かったけど、文体がどこかのライトノベルみたいなのがちょっと気になった。自分が知っている作品だと、涼宮ハルヒシリーズのような感じで、いかにも、「やれやれ」と言いそうな。高校生ではなく、小学6年生の男の子にあまり似つかわしくない文体なのでそこだけ違和感があった。
    そういえば、小学6年生で体育の着替えは男女同じクラスとあったけど、そういう学校もあるんだろうか。自分の時はたしか、小学5年生ぐらいから別々だったような……。
    後、七夕のベガとアルタイルについて、1年に1度しか会えないのは可哀そうだというけれど、星の寿命は百億年なので、百年に一度でも一億回会えるから可哀そうではないという主人公の持論はちょっと笑った。確かにそういう考えもあるか。

    ここから、勘の鋭い人なら分かるネタバレ。

    先ほども面白いと書いたけど、久々に引き込まれるストーリーで面白かった。途中まで読んでいるときには、これはアニメ化や映画化したら見てみたいなと思ったぐらいだ。
    ただ、ただ最後のほうで、今まで書かれていなかった主人公の特徴について書かれてあり、それはそれは驚愕した。と思いながらも、「いやいや、そんなはずはない」と思い、後からその特徴にあてはまらなかったと思われる場面をパラパラと読み返してみたけど、確かにその特徴があてはまるような書き方となっていた。
    それどころか、主人公のハルが初めてイリスに話しかける場面では、はっきりとその特徴にあてはまる動作が書かれてあった。確かに、何でそんなことするんだとその場面を読んだときは少し違和感はあったけど、ただの癖であってそんな重要なこととは思わなかった。
    と同時に、この作品を映像化するのは無理だと思った。やるとするなら、主人公の特徴を無くすか、最初から主人公の特徴を明かしておくかしかない。小説という文字しかない技法だからこそできた話だった(いわゆる、叙述トリック)。
    どおりで文体にも違和感があったわけだ……。

  • 読後感のさわやかさ!!!
    そして良いミステリだった。序盤で「ん?」ってできたので、にまにましてしまった。

  • 徐々に謎が解けていく。
    その度に周囲との関係も変化していく。
    固まった心が解けていく。
    優しい話だった。
    疲れている時読んだので、なんか泣ける。

  • 将来ロケットをつくることが夢の小学生男子は、クラスで孤立していた。転校生の金髪の女の子とある出来事から親しくなるが……。まあまあ、何かあるなとは思っていました。みよしがいいやつ。

  • タイトルと、表紙の写真に惹かれて。「小学六年生、風船で宇宙撮影に挑む」という帯から、少年が宇宙目指して頑張る話かと思って読み始めたけど、小学校でのイジメとか、友達関係とかの方がメインでがっかり。物語の進め方は好きではなかったけど、主人公やその友だちは応援したくなる子たちだった。

  • 小学生が風船ロケットを打ち上げる小説。

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著者プロフィール

八重野 統摩(やえの とうま)
1988年、北海道札幌市生まれの作家。立命館大学経営学部卒業後、書店員をしながら執筆。2011年第18回電撃小説大賞に作品投稿し、編集部の目にとまりデビューに繋がる。代表作に、『還りの会で言ってやる』など。

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