- Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488023638
作品紹介・あらすじ
先住民がタンポポの塩(極上品!)を発見し、移民がフライドチキンを生みだす、食のるつぼアメリカ。その地でいまや、薄味コーヒーはエスプレッソへと変わりゆく!アメリカ=ジャンク・フード王国と早合点するなかれ。個性派クックブックをひもときながら、おいしいアメリカ食をさぐるまったく新しい試み。
感想・レビュー・書評
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インディアンの食の章が特に面白かった。アメリカの成り立ちがよくわかる。
これまであまり、アメリカの食文化に興味がなかったが、深掘りしてみたいと思わせてくれる本だった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
アメリカの食を紹介する本はたくさんありますが、「クックブックに見る」という目の付け所が面白い。さらに「あとがき」に「この本は、アメリカの食の時代的な変容と、その拡がりをとらえてみたいという試論のようなものだ。」と書かれているとおり、次のような章立てでアメリカの食生活史を概観できるようになっているのです。
第1章:アメリカ、食の原風景~インディアン、ナニ磨く?
第2章:アメリカ料理の誕生~殖民と移民の食
第3章:平原の食卓~バックポーチ・シェフたちの系譜
第4章:庶民と大統領の食~消えゆく食たち
第5章:変容するアメリカの食~実験食学の試み
実はこの本のすごいところは、「食」を切り口にアメリカの歴史や生活文化を縦横に論じ、ついには文化と文明の相克にまで説き及ぶ内容の豊かさにあります。しかもその語り口に思わず巻き込まれ、いつしか「巻(かん)措く能わず」状態になってしまうのですね。知的な楽しみにあふれた本と言いましょうか。
詳細は⇒ http://hoch.jugem.jp/?eid=272