- Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488024543
感想・レビュー・書評
-
濃厚な探偵小説を読みたいと手に取れば、かなりかなりの濃厚さでした。
作中に「うんちくにペダントリーにトリヴィアルな知識のひけらかし」とあるように、これでもかと薀蓄とトンデモ学説と見立て殺人が詰め込まれる。それが作者の大いなる仕掛けとなるから堪りません。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
第五の奇書と称される三大奇書の正当系譜といえる作品群の中では現在のところ最新の作品。琵琶湖畔に聳える奇怪な建築群「綺想宮」を訪れた探偵森江春策が連続殺人に巻き込まれる。本格ミステリのコードを踏襲しながらも膨大な薀蓄で溢れかえり、主体が転倒してしまう様はまさに『黒死館殺人事件』のオマージュとして正統であるといえる。しかし黒死館に込められたアンチミステリの要素は更に深化し、本作ではその先の結論へと読者を引きずり込む。「最後の探偵小説、探偵小説の最期」と銘打たれたこの作品最大の特徴は綺想宮を彩るペダントリーの先にある。
-
薀蓄多すぎて途中で飽きた(笑)
よく分からん話が多かったですが、ミステリ自体は面白かったので、その辺をもう少し作り込んでほしかったなと。 -
ウンチクというのはどこらへんからイラッとさせられるのだろうか。皆がある程度知ってる話なら?それもう知ってるわーってなるのかな。皆が全然知らない話なら?何言ってるか分からんわーってなるのかな。要するにどんなウンチクも聞かされる方は別にそんなに楽しくないのかもしれん。でもでも、やっぱりこんなこと知ってるよ、私!って言いたくなる気持ちは分かるんだけどもね。やっぱ自分の話を聞いてほしいだろうしね。
というウンチクオンパレードを聞かされ続ける話なわけで、もうあかんわーってなるんだけど、極限まで行くと、なんかもう解脱してそれはそれでも良いかって思い始める恐ろしさ。てかwikiがこんなに流行るのも、結局ちょっとした知識を皆が知りたがってるからなわけで、結局ウンチクに繋がっていくんだよなぁ。ウンチク恐るべし。 -
このミスベスト10、2011年版10位。文庫化されてないやつで、このミスの典型的なあかんやつです。全編、うんちくの嵐。とんでも系の話がエンドレスで続いていく。連続殺人起ってるのにそんなのそっちのけでうんちく合戦が進んで行く。苦痛。うんちく語り続ける理由について探偵が終始裏をかき続けていたことを説明するところで少しおもしろくなったけど、そのあとまた哲学的な話になって、結局、何のこっちゃかさっぱりわかりませんでした。<探偵>って何?全然物語が成立してないじゃん。こりゃ単なるこけおどしですな。
-
探偵小説を極めようとしたと思われる意図はわかるがはっきり言って読むのが大変な探偵小説で全然楽しめなかったというのが正直なところだ。これは残念ながら人には勧められないなあ。探偵小説好きにも??では。ただいわゆる『探偵』と言えばと聞かれたときに出てくる答えのすべての要素を主人公の探偵は満たしているし、著者の博学度合いも凄いので頭を疲れさせ眠気を起こしたいと思っている不眠症のかたにはおすすめかも。
-
「平成の奇書」というべきでしょうか。科学、数学、文学、歴史、芸術などの蘊蓄が邪魔して真相を見えにくくするという構図は「黒死館殺人事件」そのもの。だた蘊蓄を羅列しているだけで、成功しているようには到底思えません。単なる「『黒死館殺人事件』の真似ごと」という印象でした。
-
ウンチクのオンパレード 読みずらかった
著者プロフィール
芦辺拓の作品






この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。





