夜の国のクーパー

著者 :
  • 東京創元社
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本棚登録 : 5029
レビュー : 777
  • Amazon.co.jp ・本 (404ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488024949

感想・レビュー・書評

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  • 前作の「PK」が今ひとつ乗り切れなかったので、期待半分、不安半分で読み始めましたが、あっという間に物語世界に引き込まれました。

    物語そのものには、これといった強いメッセージ性はありません。けれどもそれが、逆に読む人によっていかようにも解釈できる余地ともなっていて、そこから様々な社会風刺を読み取ることが可能です。

    個人的には、猫のトムの

    『出かけたら、ちゃんと帰る。そういうものだろう』

    の言葉にぐっと心を動かされました。

  • 「出かけたら、ちゃんと帰る」かー。いくつか印象的なフレーズがあって、心に響きました。
    オチは読めたけど、今回も楽しめました。

  •  率直に言って、伊坂幸太郎は当たり前のことを当たり前に書いた、ただそれだけのように感じられました。もちろん、いい意味で。

     この作品で気になったのは、話を脱臼させる展開があまり無いように感じられたこと。これは私の主観的な影響もあるのかもしれませんが、読み手を裏切る展開が一応用意されているものの、用心深く仕掛けられている風ではありませんでした。設定上、今回のような結末に導かれるのはオーソドックスな流れのように思います。それに「広げた風呂敷を畳まない」と言っていた伊坂幸太郎が、今作ではほとんど畳んでしまっているのも気になるところ。これらは恐らく、意図的に為されているように感じました。

     その一方で、今作の見せ所として巧妙な設定が挙げられます。ネタバレを避けて言うのであれば、騙し絵のような発見が至る所に仕掛けられていて、寓話性が強調されているように思いました。それらが伊坂流の台詞と相まってメッセージを浮き彫りにしています。いつもの脱臼が少ないのはこちらをメインに据えるため、なのかもしれません。

     描写の面では、猫の可愛らしい仕草が丁寧に描かれているのが印象的でした。確かエッセイか何かで「次は猫を書くんだ」という言葉があったような気がしますが、ここまでとは想像していませんでした。この猫の存在自体も仕掛けの一歯車ではありますが、そんな難しいことは置いておいて、ひとまずは猫に癒されてしまえば、この本を読んだ価値があるというものです!

  • イイデスネー。

  • 出たら買う伊坂幸太郎だが内容から瑞々しさが消えてきている。別の山を目指して書いているのかもしれないがやはり瑞々しい伊坂幸太郎の方が好きである。

  • 猫とネズミがしゃべる。人間と猫がしゃべる。クーパーって何?透明になって帰ってくる?訳がわからないかもしれないが最後まで読むと納得。

  • これは絵本だ

    先の読める結末かと思いきや

    そこはお伽噺である。

  • 久しぶりに伊坂さんの本を読んだって気がした。欲を言えばちょっとキャラクターが弱い。あとはラストのオチが読めた。それでも文章は素晴らしく、続きが気になり、手を止めれんかった。ほんわか、勇気が湧いてくる物語。

  • 子供の頃に読んだ、童話のよう。
    何を信じるか、疑うかは自分で決める。
    考えさせられ、心がほっとする御話でした。

  • 前半はあまりストーリーが展開しないんだけど、中盤過ぎたあたりから面白くなってきます。

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著者プロフィール

伊坂 幸太郎(いさか こうたろう)
1971年千葉県生まれの作家。東北大学法学部卒業後、SEとして働きながら文学賞応募し、2000年『オーデュボンの祈り』で新潮ミステリー倶楽部賞受賞、デビュー作となる。その後作家専業となり、宮城県仙台市に在住しながら執筆を続けている。2004年『アヒルと鴨のコインロッカー』で第25回吉川英治文学新人賞、同年『死神の精度』で第57回日本推理作家協会賞短編部門、2006年平成17年度宮城県芸術選奨文芸部門、2008年『ゴールデンスランバー』で第5回本屋大賞、第21回山本周五郎賞をそれぞれ受賞。同作で直木賞の選考対象となることを辞退したことも話題になった。上記受賞作のほか、『重力ピエロ』、『バイバイ、ブラックバード』、『アイネクライネナハトムジーク』など話題となる作品は多い。代表作も殆どが映画化されている。最新作に『フーガはユーガ』。

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