ヴァン・ショーをあなたに (創元クライム・クラブ)

著者 :
  • 東京創元社
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レビュー : 294
  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488025298

感想・レビュー・書評

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  • 久しぶりに〈パ・マル〉を訪れた。お店の中は今日も賑やか。色んな人がシェフに話を聞いてもらっている。

    恋人に出て行かれた女性の話「天空の泉」が一番好き。この話の中で「星の王子さま」が出てきて、シェフの口から『本当に大切なことは、目には見えない』って言葉が…可笑しいやら嬉しいやら。お料理も目で見ただけでは決してわからない。料理の奥の深さを感じる。

    夫婦が語る行方不明になった黒猫と錆び付くスキレットの「錆びないスキレット」も好き。黒猫ちゃんは可愛いし、スキレットは最近気になっている調理器具なので。ただ結末がちょっと哀しすぎる…。

    美味しい料理とワインに軽いミステリー、シェフの可愛い一面も見られて今回も楽しゅうございました。冬になったらヴァン・ショーを味わいたい。

  • せつないお話が多い今回。
    錆びるスキレットと逃亡猫。
    似非ベジタリアンのお嬢さんたち。
    かき氷の彼女。
    もちろんニヤリとするお話もあるんだけど、今回はタイトルにもなってるのにヴァン・ショーが出てこない~!
    だからほっこりしないんだわーと悶々。
    最後の最後にヴァン・ショーでようやくホッと一息つけた。
    最後の2編がパ・マルのお話でないのがちょっと残念だったけど。

    「おまえが嘲笑ったのは、あのふたりの客じゃない。料理人としての自分自身だ。」
    やっぱりパ・マルの常連になりたいなー!

  • フランス料理展「ビストロ・パ・マル」を舞台にシェフ三舟が活躍(?)するシリーズ第二弾。
    このシリーズ、一つの章が長くないので軽く読めて読みやすい。今回もほんのり温かい気持ちになれる話が多かった。人の気持ちのすれ違いや、ちょっとした誤解をシェフ三舟が優しく解決する。その三舟といったら長髪無精髭の少し取っつきにくいタイプ…そんなギャップがまた良い。
    パン屋さんの話は少し泣けたし、最後のヴァン・ショーの話も良かったなぁ。このシリーズ、是非続いて欲しい。

  • フレンチレストランが舞台。
    おいしそうな料理が次々に出てくるのでお腹が減って困る(笑)。気楽に入れるフランス料理店が近所に欲しいなぁ。
    シェフが料理の腕だけでなく観察眼に優れており探偵のようなのも魅力だわ。

  • 「タルト・タタンの夢」の続編です。
    レストラン「パ・マル」を舞台にした日常系ミステリ短編集。
    前作は少し重い感じがしたけれど、今作は少し軽めに感じました。
    さりとて軽いだけでなく、人生のほろ苦さもちりばめられていて。
    ヴァン・ショーを飲んだあとのように、少し渋いながらも、心(のどこか)はほっこり温まるような、そんな感じの読後感でした。

    おいしそうな料理の描写は相変わらずで、おなかがきゅぅと鳴ります。
    近所にこんな素敵なレストランがないのは、ある意味幸いか。もしあったら、常連さんになりそうな勢いです。(お財布がもちません!)


    舞台も、今作はレストランから少し広がった感もあり。語り部が給仕係の高築くんだけでなくなったところが、新鮮味なのかも。(シェフの若かりし頃の話なんて、確かに高築くんが知る由もないですよね)

    特に印象に残ったのは
    「錆びないスキレット」
    「ブーランジュリーのメロンパン」
    「氷姫」
    「ヴァン・ショーをあなたに」かな。
    寡黙で口調もぞんざいな三舟シェフが、猫をうっかり餌付けしちゃったりして(それを志村さんに怒られてしゅんとしてる姿が)かわいらしい一面も。
    終わり2編は、三舟シェフのフランス時代が舞台。
    寡黙ゆえ謎に満ちたシェフの人となりが作者の手によって徐々に明らかになってきました。

    これからも続きが出るなら読みたいです。

  • 「タルト・タタンの夢」の続編。連作短編集。
    軽い謎解きミステリ。今回はほろ苦く切ないお話が多かったです。
    最後の2編はフランスにいた時の三舟シェフの姿が見られます。
    どの料理も美味しそうで食べたくなっちゃいます。
    「錆びないスキレット」は普段とは違う志村さんが見られます。猫と三舟シェフがよかった。
    「憂さばらしのピストゥ」はとても料理人らしいお話で好きです。
    「ブーランジュリーのメロンパン」は個人的にとても好きです。ずっと身近にあるからこそ気付きにくいもの。
    「マドモワゼル・ブイヤベースにご用心」はなんとも複雑な読後感。こちらも意外な三舟シェフの姿が。
    「氷姫」はとてもシリアスで切ない。
    「天空の泉」恋をする苦しみと幸せとを「星の王子さま」に絡めて。
    「ヴァン・ショーをあなたに」は三舟シェフのヴァン・ショーができるきっかけのお話。私も一度飲んでみたいです。

  • 図書館にて。料理とミステリー とってもたのしく読ませて頂きました♪

  • 途中からビストロ・パ・マルがメインの話じゃなくなってびっくり。突然語り手が変わって一瞬わけがわからなくなった。

    タルトタタンの方が好き。

  • ビストロ・パ・マルシリーズの第2弾。
    1冊まるまる三舟シェフと愉快な仲間たち(爆)かと思ってたら
    後ろ3編は語り手が未知の人に変わってて驚いた。
    それゆえパ・マルの面々というより三舟シェフ個人にスポットが当たった感じ。
    でもってほんわかあったか日常ミステリだった前作より
    読後感がちょっとだけビターだった気がする。

    今回も美味しそうなメニューがずらりと並ぶ。
    特にブーランジェリーの話に出てきたパン屋さん2軒は
    全く方向性が違うけどそれぞれに美味しそうだった。
    それから、最後のヴァン・ショーの話。
    自分もあまりアルコールは飲まないので
    沸騰させてアルコールを飛ばしたホットワインは来年の冬にトライしたい。

    先にも書いた通り、後半から三舟シェフ個人を掘り下げる方向にシフトしつつあるが
    金子さんと句会のみなさんの話や、高築くんのプライベートの話も
    機会があれば触れてほしいと思う(志村さんのはなんとなくわかったので)。

    ちなみに『氷姫』は途中まで高築くんと彼女の話だと勘違いしていた(笑)。
    前作を見返して初めて、高築くんの下の名前を思い出した次第(爆)。

  • フレンチシェフが客が持ち込む謎を解く、日常を題材としたミステリー。
    短編で、今回はシェフがフランスに修行中の話も出てきます。
    重くないのに面白いです。
    そして料理が美味しそう。

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著者プロフィール

近藤 史恵(こんどう ふみえ)
1969年大阪生まれの推理作家、小説家。
大阪芸術大学文芸学科卒業後、1993年『凍える島』で第4回鮎川哲也賞を受賞し、デビュー。
2008年、『サクリファイス』で第10回大藪春彦賞受賞、2008年度本屋大賞部門惜しくも2位、第61回日本推理作家協会賞長編及び連作短編集部門候補作になる。これがシリーズ化もされた代表作となった。ほかの代表作に、ドラマ化された『天使はモップを持って』シリーズ。
2006年から、母校の大阪芸術大学文芸学科客員准教授に就任している。

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