- Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488025557
作品紹介・あらすじ
神紅大学ミステリ愛好会に所属する葉村譲と会長の明智恭介は、曰くつきの映画研究会の夏合宿に興味を抱き、同じ大学に在席する美貌の探偵、剣崎比留子と共に紫静荘を訪ねた。“曰く”など気にする風もない部員たちは、肝試しと称し神社に赴くが、想像を絶する異常事態に遭遇し紫静荘に立て籠もることを余儀なくされる。緊張と混乱が続くなか一夜明けると、部員の一人が惨殺死体となって発見される。それは連続殺人の序章に過ぎなかった――。究極の絶望の淵で、葉村は、明智は、そして比留子は、生き残り謎を解き明かせるか?! 奇想と本格が見事に融合する選考員大絶賛の第27回鮎川哲也賞受賞作!
感想・レビュー・書評
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R3.5.8 読了。
ミステリーとパニックホラーが混じった作品。ミステリー部分は面白かった。パニックホラー感をもっと出してほしかったなあ。 -
良いです!
「絶対読みます!」と息巻いた『自由研究には向かない殺人』が読めていないな〜と思いながらなんとなく眺めていたautumn522akiさんの本棚で★5だったので読んでみました
良い!そして新しい!
このクローズドサークルには賛否あるようですが自分は賛です!圧倒的賛です!
そしてミステリー好きを代表して(勝手に代表すな)認めます、この作品は紛うことなき本格ミステリです
そして本格ミステリというのも時代とともに変化していいと思うんですよね
わかりやすく言うとプロ野球の投手でいえばオーバースローで剛速球をびしばし投げ込むのを本格派と称しましたが、今の近代野球ではストレート一本で打者を抑えるのは難しいですのでストレートで勝負するのはもちろんですがそこに多彩な変化球が加わわっても本格派と言われるような
(出た!わかりやすく言うとと前置きしといてわかりやすくないやつ)
ま、厳密に言うと本格派ミステリと言うよりは本格派ミステリのパロディという臭いもしてますが…
それにしても出尽くした!と言われて久しいミステリー界ですがなかなかどうして新しい発想を持った作家さんたちがまだまだ楽しませてくれそうです-
そうか、夢の161キロを投げる大谷がスプリットなどの変化球を使い分けるという現代。恐ろしい時代になったものだ。そうか、夢の161キロを投げる大谷がスプリットなどの変化球を使い分けるという現代。恐ろしい時代になったものだ。2022/04/16
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autumn522akiさん
こんにちは
本作はこの設定でちゃんとしてるwってのが肝だと思うんですよね
もういたれりつくせりと言っていいく...autumn522akiさん
こんにちは
本作はこの設定でちゃんとしてるwってのが肝だと思うんですよね
もういたれりつくせりと言っていいくらい
とても面白かったです
出会いをありがとうございました
これからも熱のこもったレビュー楽しみにしていますよ!2022/04/16 -
kuma0504さん
こんにちは
そうなんですよ!ミステリーも新しいそしてそら恐ろしい時代に突入したってことを伝えたかったんですよ!(後付...kuma0504さん
こんにちは
そうなんですよ!ミステリーも新しいそしてそら恐ろしい時代に突入したってことを伝えたかったんですよ!(後付け感がひどい)
そして佐々木朗希のようなミステリーの登場を待ちましょう!(どんなミステリーやねん)2022/04/16
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単純にミステリものだと思っていたら、違うジャンルとのコラボだったので驚いた。
まさか現代日本でこれをやるか。
そして二重の密室状態で起こる殺人。
”内側”と”外側”の両方でハラハラした。というか、正直”外側”が気になって推理に集中できなかった。怖い!!
色んな意味でどうなってしまうのか気になって一気に読み終わった。
キャラクターが良くて、主人公たちの掛け合いがシリアスの中でも和ませてくれた。
それなのに…しかも最後…
犯人の狂気もすごかった。 -
おいおい、この作者。天才かよ。
誰も考えつかねえぞ!こんな推理小説のコンセプト!
正統派フランス料理のフルコースを食べようとしたら、「超こってりの中華料理食べ放題もご一緒にどうぞ!」って言われて、とりあえず一緒に食べ始めたらどっちもすっげえ旨かったってな感じ。もう腹一杯で、超満足w。
もちろん、この本がデビュー作ってことだから荒さはちょっとあるよね。例えば、この事態は何で起こったのかの説明が少なすぎるとか、犯人の目星はかなり早い段階でついちゃうとか、でもそんなことどうでも良いでしょってくらい、あらゆる批判をぶっ飛ばす面白さ。
小説は、面白けりゃそれが正義。
典型的密室殺人事件が発生して、この人の推理で事件は解決するんだろっていう探偵役の人がいきなりそれって、まさにテロリストにハイジャックされた旅客機を救出する特殊部隊の超頼りがいのあるスティーブン・セガール演じる隊長が一番最初に〇〇しちゃう映画『エグゼクティブデシジョン』状態。まさに予想の斜め上をいくストーリー。
さらに数々の難事件を既に解決してきた超美少女の探偵少女がその場にすでに居合わせているとか。おい、ちょっと待て、ライトノベルかっていうの!
・・・でも面白い。こりゃ賞は総なめするし、ベストセラーになるし、シリーズ化はされるし、映画になるのも納得。
まあ、この小説が忠実に映像化されたらかなり面白い映画になるとは思う。ちょっと期待。この小説の映像化はアニメよりも実写が正解だよ。実写を忠実にできるならね。
本書はミステリーファン必読の一冊(最初にこの本からスタートじゃなくてある程度本格ミステリーを読んだ後に!)になることは将来的に間違いないと思うし、模倣作品も出てくると思う。異なるジャンルを掛け合わせるごった煮状態小説が(笑)。
でも、そういうの望むところです。読書好き冥利に尽きるね。
とりあえず、本書の続編の『魔眼の匣の殺人』は必ず読もうっと。 -
密室モノ×まさかの展開が素晴らしい化学反応を起こしている作品でした。
王道のクローズド・サークルと思いきや、「自分が読んでるのってミステリ作品だったよな…?」と思わず疑ってしまうような、度肝を抜かれる展開が待っています。
そして物語のピークはそこじゃないんです。奇抜なだけの作品ではなく、そんな展開・状況だからこそ可能なトリックには思わず舌を巻きました。
物語もテンポ良く進み、登場人物もそこまで多くないのでとにかく読みやすい。それでいてSF要素を最大限に生かした骨太なトリック。魅力的なヒロインの比留子さんにも注目です!
万人にオススメできる、新しいタイプのミステリ小説だと思いました。魔眼の匣の殺人も絶対読みます! -
大学時代の恩師が「前情報なしで映画を観てきたらめちゃめちゃおもしろかった!」と言っていたため、わくわくしながら原作を読んでみました。(映画も観たい…)
本書の語り手は、謎に首をつっこみたがる先輩・明智に振り回されるワトソン役の後輩・葉村。
美しき探偵少女・比留子に取引をもちかけられ、大学の映研の夏合宿に参加することになった3人は、山奥のペンションに向かったのだが…
今風の登場人物たちと古典的な王道ミステリの小気味よいブレンドに気持ちが高まってきたところに、思いがけない大事件によってペンションに閉じ込められ、さらにその中でメンバーの1人が遺体となって発見され…。
もう途中から「うわぁ、なにこれなにこれ!」と物語の勢いにひっぱられて一気に読了。
著者の奇想が生み出したクローズドサークル、そしてその舞台を最大限に活かして展開するトリックに、うなってしまいました。
著者は本作がデビュー作とのこと。
この先もどんなアイディアで読者を驚かせてくれるのか、とても楽しみです。 -
3つの国内主要ミステリーランキングで1位を獲得した推理小説。主人公の”葉村譲”が、映画研究部の夏合宿で起こった殺人事件を推理していく。
おどろおどろしい表紙ですが、キャッチーで読みやすい推理小説。イヤミスやホラーが苦手な私も、問題なく読めました。
鮎川哲也賞 受賞に際し、作者の今村さんが書かれていた「読んだことのないミステリ」という言葉通り。事件の背景、凶器がこれまでに無いもので、斬新だと思いました。
息つく暇も無い程の勢いで物語が進む前半。中盤はトリックを解き明かす部分に焦点が当てられ、後半は驚く仕掛けが。
動機と凶器が、早い段階で分かってしまうので、少し物足りなく感じました。密室の謎を解くのが好きな方は、面白く読めるのだろうと思います。
登場人物の気持ちがあまり理解できず、魅力的なキャラクターが退場していってしまうのが残念でした。探偵役の”比留子”が好きになれなかった。比留子や、斑目機関の謎が残ったままなのも気になります。
ミヨカワ将さん作画の漫画では、面白いと思ったし、映像の方が入ってきやすいのかもしれません。
著者プロフィール
今村昌弘の作品





