屍人荘の殺人

著者 :
  • 東京創元社
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本棚登録 : 2240
レビュー : 344
  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488025557

感想・レビュー・書評

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  • 「今年の生贄は誰だ」
    差出人不明の一枚の脅迫状から始まった大学の映画研究部の夏合宿。
    曰く付きの魔の合宿は、「ゾンビ」による襲撃という想像を絶する非常事態に遭遇しパニックを起こすわ、次々に合宿参加メンバーが謎の死を遂げるわ、で久々に王道のミステリを読んだ気がする。

    ゾンビとの生死をかけた戦いをしつつ、事件の謎解きもしていく生き残りのメンバー。
    そんな恐怖の最中に思うことは、この世で一番怖いのは人間の憎悪だということ。
    心の奥底に潜む醜い部分をさらけ出した時の人間はゾンビの恐怖をも越える。
    ラストの、大切な人との別れがとても悲しい。
    そしてミステリ愛好会の残された二人の続編にも期待したい。

  • 本格ミステリーかと期待したら、ゾンビだった。そしてそれ以上に、殺人の動機や嘘をつく理由の内容が薄い。人を殺すからには、やむにやまれぬ状況であるからこその、感情移入だと思う。

  • どうにも現実感がなさすぎ。

    ゾンビと密室殺人のコラボ作品。
    ゾンビでクローズドサークルって発想がすごい。

    ただ、どうにも現実感がなく、途中でお芝居でしたってなるのかなと思ったら最後まで…。

    このせいであまり推理にのめり込めず、やや消化不良になってしまった。

    もう少しゾンビに真実味を与えてほしかったかな。

    人と違うもの作り出そうという気概は感じますが、
    非常に惜しい作品でした。

  • 大学生がペンションを貸し切り、さあいったい誰から殺されるんだ、と思いながら読み進めていた矢先。
    は?
    まさかのゾンビにペンションを包囲されるという展開に、思わず失笑。
    えーっと、私ミステリを読んでたよね?
    パニックホラー読んでたんじゃないよね?

    ゾンビが包囲することによってペンション全体を密室にしたり、ゾンビを武器にしたり毒薬にしたり…ゾンビってこんなに活用法があったんだーと今までにない発想は確かに奇抜で面白かった!

    ただ謎解きはまぁそれなりに納得したとして、謎解きを優先するあまりゾンビに対しての危機感が無さすぎて違和感を覚えてしまった。
    私だったら扉の前にベッドとか置いてバリケード強化する!
    扉一枚隔てた向こう側にゾンビがいるのに一番近くの部屋に一人で寝るとか絶対無理!
    扉破られてゾンビが迫ってきてるのにこのタイミングで謎解きとかもうこの際どうでもいい!
    それにあのゾンビをどうやって収束させたのか、斑目機関とは何か、重元くんの行く末はどうなったのかの方が気になる。
    でもこの辺を詳しく書き始めると、それこそもう本格ミステリではなくて本格パニックホラーになっちゃうもんね!

    もうこれはミステリよりゾンビ映画を楽しむ感覚で読んだ方がかもしれない。

  • 推理好きのコンビに、事件を解決した実績を持つ探偵少女。脅迫状あり、見取り図あり、クローズドサークルあり。
    べたべたな王道ミステリのような始まりなのに、その設定をひっくり返していく展開が、新鮮。
    新しいタイプの、クローズドサークルミステリ。
    意表をつく展開ではあるものの、推理に関しては正統派。
    第27回鮎川哲也賞受賞作ということですが、デビュー作とは思えない読みやすさでした。『このミステリーがすごい! 2018年版』第1位。

  • 読みやすかったし、探偵役の意外な展開も良かったけど、クローズドになった設定が、現実味がないというか…。話としてはまとまっていたけど、斑目機関がなんなのか、何のために、みたいな所は放置だったから、それはまた別の話として書かれるのだろうか。
    特別おお…!みたいな所はなかったし、一度読めば十分なので、3.5てところか。

  • 神紅大学ミステリ愛好会の葉村譲と明智恭介は、曰くつきの映画研究部の夏合宿に加わるため、紫湛荘を訪ねた。その夜、想像しえない事態に遭遇し紫湛荘に立て籠もった彼らだが、翌日部員の1人が密室で死体となって発見され…。

    2017年に「このミス」、「文春ミステリ」、「本格ミステリ」でいずれも1位を獲得した作品。確かに密室状況は完璧に作られていて事件も解決しているから「本格ミステリ」と言えるかもしれないけれど、密室状態の作られ方が常軌を逸しているので、私は素直に評価できない。これがありなら何でもあり、と思う。
    (Ⅽ)

  • 例えて言うならマグロ丼かと思ったら下にカツ丼があって、更にパスタが詰まっていた……ようなSFホラーファンタジーミステリー探偵小説といった作品でした。これまでにない密室殺人なのは確か!!ただどうにも「私は何を読んだのだろう…」という不思議な感覚が否めない。いっそ映画にしたら面白そうだが、出てくるアレらのせいで密室殺人という、ある種の気味の悪さが失われているのが残念である。

  • 設定がどうも私には合わない。

    アメリカでは、ゾンビになるような麻薬があるようだから、ないこともないだろうが、、、

    ゾンビにペンションが囲まれて、ゾンビに噛まれたらゾンビになるって、なんかコメディみたいに思えてしまって、、、

    好みの問題でしょうが、あまりに現実離れしすぎているのは好きではない。

    そして。どうやって鎮静化されたんだ、、、?
    そこが一番謎だし、そのままやん。

    なんでこの本図書館で予約したんだっけな?

  • 期待したほどではなかった。登場人物が学生で合コンのような設定だったのもあるかも。突然発生した状況が受け入れにくく気持ち悪い。鮎川賞の選者が全員推したというのも?

プロフィール

今村 昌弘(いまむら まさひろ)
1985年、長崎県生まれ。岡山大学医学部保健学科卒業後、放射線技師として勤務。29歳で退職し、執筆活動に専念。2017年『屍人荘の殺人』で鮎川哲也賞、本格ミステリ大賞、を受賞。ほか、SRの会年間ベスト第1位、「このミステリーがすごい!2018」第1位、「2018 週刊文春ミステリーベスト10」第1位、「2018 本格ミステリ・ベスト10」第1位、第15回本屋大賞第3位、「キノベス!2018」第2位ときわめて高い評価を受けた。
『屍人荘の殺人』は他にも、2017年度エアミステリ研究会ランキング第1位、名古屋大学生協による南部書籍大賞、福井県のみそ店「米五」の社員が選ぶ「味噌屋大賞」などにも選ばれている。

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