屍人荘の殺人

著者 : 今村昌弘
  • 東京創元社 (2017年10月12日発売)
3.91
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  • レビュー :159
  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488025557

屍人荘の殺人の感想・レビュー・書評

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  • とにかく衝撃を受けました。意外な展開で、そうくるのか、と驚きすぎて、思わず笑ってしまいました。帯にも“ネタバレされる前に読んで!!”と書いてあるとおり、何も知らずに読んで、驚いてほしいです。なので、その驚きを誰かと共有したくなりましたが、詳しく書けないのが悔しいです。

    奇抜ですが、それでもきちんと本格ミステリ作品になっていて、本格ミステリでまだこんなに新しいことがやれるのだと、胸が高鳴りました。

    有栖川有栖氏の帯コメントで、“ここ数年来、本格ミステリが新たな時代に入ったことを感じていた。ついに新・新本格の「目玉」が入った。”とあるように、新たな本格ミステリ、新たな時代を感じることができました。この作品を、今、読めたことが嬉しいです。

  • 本格はよみがえった
     この世の終わりとも思える特殊設定がインパクト抜群。だが、あくまで◯◯◯はクローズドサークルを構成する道具です。それを前面には出さず、我々が愛する古き良き本格ミステリを貫き通し、隙のないロジックが披露されます。
     そのうえで、このジャンルに新しい風を吹き込んでくれました。唯一無二のHow・Why、そして活き活きとした人物描写。新人賞どころか、間違いなく今年最高の一冊です。

  • ネタバレを気にしてる未読の諸君。そこまで、気にしなくても大丈夫。楽しみが半減するだけで、本作の評価が下がることはない。

    納得の鮎川哲也賞受賞。極めて異例のクローズドサークルものだ。
    作者の巧さが光る。本格ミステリとしてみる以外の、登場人物のキャラわけだったり、物語の引き込み方だったり、隙がなく、エンタメとしても完成度が高い。

    久しぶりに心が沸き立つホワイダニット。大好物である。ぜひ唖然としてもらいたい。

    仰天のトリックといいロジックといい、大満足である。デビュー作で、これほど書ける作家なんて、今後も大いに期待してしまう。名作のいいところを集めました感。

    話題作と騒がれているうちに、この波に乗ったほうがいい。本ミス上位は間違いないのだから。

  • いやぁ、面白かった!面白さという点では、最近読んだ本の中では頭抜けていた。

    映画研究会の夏合宿。そこに事件を嗅ぎつけ着いて行くことになったミステリ愛好会の明智と俺。合宿所の近くでは、テロが発生し、夏フェスに来ていた5万人ほどの観客がゾンビに!
    間も無く合宿所は外との連絡手段を断たれ、ゾンビに取り囲まれた。そして、不審な連続殺人が起こり・・・。ゾンビの仕業なのか、それともメンバーの中に犯人が?

    あまりにも奇想天外の発想なのに、しっかり無理なく回収。この後どうなるんだろう?と気になり、一気読みでした。いやぁ、お見事!

  • 後程ちゃんとした感想を書きたいと思うのですが、しかしながらなんとも我慢ができないのでまずは今の率直な気持ちを述べたい。
    面白すぎる。
    そしてこれは話の始まりを少し説明しただけで、あとはもう読んでもらうしかない。あらすじを書くのは危ない。もちろんソレを知っていたとしても十分に面白いのだが。
    よく帯に「あらすじを書けない」と書いてあるが、わたしはそれをあまり信用していなかった。これは正しく、あらすじを書けない本だ。
    クローズドサークルもので、論理的なフーダニットとハウダニットが美しい。大学生サークルの映研の合宿と称した始まりは今までの名作を彷彿とさせてこれからの「事件」にそわそわしてしまう。不穏な噂や訳ありげなフロア見取り図…。そして、名探偵の登場だ。
    読みながら思う。「おかしい。名探偵が二人いる。」この疑問はすぐに(あるいはずいぶん後に)解消される。解消される方法は、作品を読むことでしかわかり得ない。
    年の暮れに、ほんとに衝撃的な作品に出会ったなあ。再読不可避だなあ。
    それにしても、佐藤正午さんといい、カズオ・イシグロさんといい、この今村さんといい、今年は長崎当たってる。それでさらっと長崎の観光地が出てきたのかな?考えすぎかな。

  • 新人賞としては稀に見る傑作。鮎川賞はややピンボケした本格もあるが今回は端正な本格推理ものとして疑いようがない。
    設定の秀抜さとリーダビリティの高さは今作を唯一無二の個性的な作品にしている。突然の「アレ」からのクローズドサークル、そして殺人事件、更にその解法は美しい消去法推理、フー・ハウ・ホワイダニットを丁寧に説いているのも素晴らしい。
    登場人物が覚えやすいよう工夫されている点や、探偵と助手、人ととあるものとの対比、投影の描写など繊細に背景を彩る要素もバランスよく書いている。
    「新たなる」王道の推理小説だった。

  •  会員2名だけの学校非公認団体「神紅大学ミステリ愛好会」。一回生の葉村譲は、「神紅のホームズ」と呼ばれる会長・明智恭介の助手として、非生産的な日々を送っていた。謎をこよなく愛する明智は、事件を期待して映画研究部のペンション夏合宿への参加を熱望するが、断られてしまう。8月に入っても諦めきれない明智とそれを宥める葉村、そんな二人のもとに、二回生の美少女探偵・剣崎比留子が現れる。彼女の話によると、合宿まで2週間をきったある日、映画研究部にある脅迫状が届いたという。
     『今年の生贄は誰だ』
     1年前の合宿参加者が夏休み明けに自殺したこともあり、合宿への参加辞退が相次いだ。コンパ目的でOBからの招待を受けていた合宿である事から、部長は女性の参加者不足に苦慮している。そこで――。
     「私と一緒に参加してくれませんか」
     「理由を訊ねないこと。それが私からの交換条件です」
     葉村、明智、剣崎の3名を加えた10名の神紅大生、3名のOB、そして管理人。いくつかの謎を含みながらも青春の香り漂う14名の「紫湛荘」。しかし初日夜の肝試し、「紫湛荘」はたったの1時間半にして血と死の匂い立ち込めるクローズドサークルへと変貌する…。
     第27回鮎川哲也賞受賞作にして、ミステリランキング3冠を達成した新人作家による衝撃のデビュー作。


     久しぶりに夜も眠れず読み切ってしまった。
     巧妙なトリック、読者を騙す仕掛け、そして衝撃の展開…。上記のあらすじ以上の前情報なく読み、是非素直に本作からの衝撃を全身で感じてほしい。「そう来たか!」と思わず言ってしまった後は、作品の力にページを繰る手はもう止められない。登場人物の個性の描き分けや舞台の描写が鮮明で、気付いたら読者も「屍人荘」の中を右往左往している。
     本格ミステリと呼ぶに相応しい、解明できない多くの謎と鮮やかな推理。私の推理は立ち上がっては潰え、立ち上がっては潰えを繰り返し、思いもよらない真実に驚嘆させられた。読後にページを戻り、作者により仕掛けられたいくつものトリックに気付いた時、ただただ脱帽するしかなかった。得意気に犯人予想を披露していた自分が、完全に作者の掌の上だったなんて…恥ずかしい…。
     事件、探偵、推理といった王道のミステリ小説はあまり読んでこなかった。特に最近の作品となると、やり尽くされた手口の穴を縫うような犯行が結局現実離れしたものになってしまい不自然感が否めず手が出なかった。
     しかし本作は違う。いや、手口は全然現実的じゃない。でも、不自然ではないのだ。解決編に何の違和感もなく頷いてしまう。それも本作の「非現実的を状況設定」が可能にしたものなのだろう。
     
     素直にとてもとても面白かった。葉村と剣崎のコンビ、是非シリーズ化して今後も二人の活躍を見ていきたいと思った。今村昌弘さんというミステリ作家の誕生に、本当に感謝したい!

  • 『屍人荘の殺人』シジンソウノサツジン  今村昌弘イマムラマサヒロ
    本格、このミス、文春1位

    読む前から期待値がパンパンに
    Amazonのreview見てて賛否分かれ平均値が3.2だったから
    どうなんだろう?と思いながら読み始めました
    文体が柔らかいけど、軽すぎて嫌な感じはなかった
    本格推理ファンや、文体、キャラがライトなところに物足りなさを感じる人もいそうだけど、
    この設定は面白かったし、読んでて楽しかった。
    こんなの思いつくのがスゴイね

  • やばい。面白すぎる!
    確かにネタバレ・予備知識なしで、読んだ方が面白い。これはめちゃくちゃ良い設定。
    クローズドサークルの典型的な構成にまさかのエッセンスを加えて、最高のトリックで、howとwhyで最高の提示ができている。whoも最高の構成。
    ミステリーに素晴らしいガジェットを加えた最高傑作間違いなしだな。もう使えないけど。

  • 古典的な筋書きと近未来的な要素の評価抜群の作品
    私の読後の評価も抜群
    作者の意気込みが詰まってる

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