屍人荘の殺人

著者 :
  • 東京創元社
3.65
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本棚登録 : 5671
感想 : 847
  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488025557

作品紹介・あらすじ

神紅大学ミステリ愛好会に所属する葉村譲と会長の明智恭介は、曰くつきの映画研究会の夏合宿に興味を抱き、同じ大学に在席する美貌の探偵、剣崎比留子と共に紫静荘を訪ねた。“曰く”など気にする風もない部員たちは、肝試しと称し神社に赴くが、想像を絶する異常事態に遭遇し紫静荘に立て籠もることを余儀なくされる。緊張と混乱が続くなか一夜明けると、部員の一人が惨殺死体となって発見される。それは連続殺人の序章に過ぎなかった――。究極の絶望の淵で、葉村は、明智は、そして比留子は、生き残り謎を解き明かせるか?! 奇想と本格が見事に融合する選考員大絶賛の第27回鮎川哲也賞受賞作!

感想・レビュー・書評

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  • 私の中でですが
    テンポが早くドキドキが付いて回り続ける臨場感溢れるゾンビパニック物と
    終始暗い色味でゆっくりと物語を踏み締め進んでいくハラハラのクローズドサークル物。
    この相反する要素が重なった時どんな化学反応が起きるのか大変楽しみにしておりました。

    (例)ー「ヤクザの幽霊」のような怖い物と怖い物合わせたらむっちゃ怖いんじゃね!と創作したらサングラスかけたおじさんの幽霊、つまりへんてこりんな物体が出来上がった。ー

    の様な心配をしていましたがその心配は必要無く、しっかりとミステリであり、しっかりとゾンビでした(語彙力)
    というのも トリック含めこの二つの融合じゃないと出来上がらない、素材を全く無駄にしていない素晴らしい構築だったと思います。

    ただ、畳み掛けの後半戦。
    ーゾンビ物お約束ー バリケード崩壊→屋上避難 と
    ーミステリーお約束ー トリックの解明→犯人特定
    ここの「うぉおぉおぉぉ!!!」感は心拍数の上昇を確定させる大一番でしたが
    なんというか...なんだか....弱.... いので..す..(フェードアウト)

    勿論犯人の動機もなのですが、ー顔を合わせるートリックの為だけにチョロ出しされてた災害のくだりと変なプライドをいきなり発揮させる主人公
    それ故に剥がれてゆく犯行の全貌。
    うーーーん、、腑に落ちませぬ(´•ω•`)

    更に言えばホームズの悲劇、ワトソンとは生還と対立どちらでの再会になるのか!!
    と楽しみにしていた部分でもあったのですが
    これまた弱い...「それだけ..?? 」と少し悲しくなってしまいました。

    立浪さんの過去のお話を聞いても荒んだ私には何も響く部分は無く、同情求厶!の求人広告にむしろ若干引いておりました。
    こんなこれみよがしの死亡フラグも中々ないですよねぇ( 'ω' )笑

    そもそもの始まりである斑目機関のとてつもない研究成果 も
    なんか え..いや凄いんだけど... あれ...??終わりなんか!?!? といった代物で
    なんか色々弱いんです。

    続編を読むとまた色々な事がわかって面白いのでしょう。楽しんだのは事実であり有意義な時間を過ごせました。
    期待を込めて次を楽しみにしております(* ´ ˘ ` *)

  • R3.5.8 読了。

     ミステリーとパニックホラーが混じった作品。ミステリー部分は面白かった。パニックホラー感をもっと出してほしかったなあ。

  • 単純にミステリものだと思っていたら、違うジャンルとのコラボだったので驚いた。
    まさか現代日本でこれをやるか。
    そして二重の密室状態で起こる殺人。
    ”内側”と”外側”の両方でハラハラした。というか、正直”外側”が気になって推理に集中できなかった。怖い!!
    色んな意味でどうなってしまうのか気になって一気に読み終わった。

    キャラクターが良くて、主人公たちの掛け合いがシリアスの中でも和ませてくれた。
    それなのに…しかも最後…
    犯人の狂気もすごかった。

  • おいおい、この作者。天才かよ。
    誰も考えつかねえぞ!こんな推理小説のコンセプト!

    正統派フランス料理のフルコースを食べようとしたら、「超こってりの中華料理食べ放題もご一緒にどうぞ!」って言われて、とりあえず一緒に食べ始めたらどっちもすっげえ旨かったってな感じ。もう腹一杯で、超満足w。

    もちろん、この本がデビュー作ってことだから荒さはちょっとあるよね。例えば、この事態は何で起こったのかの説明が少なすぎるとか、犯人の目星はかなり早い段階でついちゃうとか、でもそんなことどうでも良いでしょってくらい、あらゆる批判をぶっ飛ばす面白さ。

    小説は、面白けりゃそれが正義。

    典型的密室殺人事件が発生して、この人の推理で事件は解決するんだろっていう探偵役の人がいきなりそれって、まさにテロリストにハイジャックされた旅客機を救出する特殊部隊の超頼りがいのあるスティーブン・セガール演じる隊長が一番最初に〇〇しちゃう映画『エグゼクティブデシジョン』状態。まさに予想の斜め上をいくストーリー。
    さらに数々の難事件を既に解決してきた超美少女の探偵少女がその場にすでに居合わせているとか。おい、ちょっと待て、ライトノベルかっていうの!

    ・・・でも面白い。こりゃ賞は総なめするし、ベストセラーになるし、シリーズ化はされるし、映画になるのも納得。

    まあ、この小説が忠実に映像化されたらかなり面白い映画になるとは思う。ちょっと期待。この小説の映像化はアニメよりも実写が正解だよ。実写を忠実にできるならね。

    本書はミステリーファン必読の一冊(最初にこの本からスタートじゃなくてある程度本格ミステリーを読んだ後に!)になることは将来的に間違いないと思うし、模倣作品も出てくると思う。異なるジャンルを掛け合わせるごった煮状態小説が(笑)。
    でも、そういうの望むところです。読書好き冥利に尽きるね。

    とりあえず、本書の続編の『魔眼の匣の殺人』は必ず読もうっと。

  • 大学時代の恩師が「前情報なしで映画を観てきたらめちゃめちゃおもしろかった!」と言っていたため、わくわくしながら原作を読んでみました。(映画も観たい…)

    本書の語り手は、謎に首をつっこみたがる先輩・明智に振り回されるワトソン役の後輩・葉村。
    美しき探偵少女・比留子に取引をもちかけられ、大学の映研の夏合宿に参加することになった3人は、山奥のペンションに向かったのだが…

    今風の登場人物たちと古典的な王道ミステリの小気味よいブレンドに気持ちが高まってきたところに、思いがけない大事件によってペンションに閉じ込められ、さらにその中でメンバーの1人が遺体となって発見され…。
    もう途中から「うわぁ、なにこれなにこれ!」と物語の勢いにひっぱられて一気に読了。
    著者の奇想が生み出したクローズドサークル、そしてその舞台を最大限に活かして展開するトリックに、うなってしまいました。

    著者は本作がデビュー作とのこと。
    この先もどんなアイディアで読者を驚かせてくれるのか、とても楽しみです。

  • 「今年の生贄は誰だ」
    差出人不明の一枚の脅迫状から始まった大学の映画研究部の夏合宿。
    曰く付きの魔の合宿は、「ゾンビ」による襲撃という想像を絶する非常事態に遭遇しパニックを起こすわ、次々に合宿参加メンバーが謎の死を遂げるわ、で久々に王道のミステリを読んだ気がする。

    ゾンビとの生死をかけた戦いをしつつ、事件の謎解きもしていく生き残りのメンバー。
    そんな恐怖の最中に思うことは、この世で一番怖いのは人間の憎悪だということ。
    心の奥底に潜む醜い部分をさらけ出した時の人間はゾンビの恐怖をも越える。
    ラストの、大切な人との別れがとても悲しい。
    そしてミステリ愛好会の残された二人の続編にも期待したい。

  • 3つの国内主要ミステリーランキングで1位を獲得した推理小説。主人公の”葉村譲”が、映画研究部の夏合宿で起こった殺人事件を推理していく。

    おどろおどろしい表紙ですが、キャッチーで読みやすい推理小説。イヤミスやホラーが苦手な私も、問題なく読めました。

    鮎川哲也賞 受賞に際し、作者の今村さんが書かれていた「読んだことのないミステリ」という言葉通り。事件の背景、凶器がこれまでに無いもので、斬新だと思いました。

    息つく暇も無い程の勢いで物語が進む前半。中盤はトリックを解き明かす部分に焦点が当てられ、後半は驚く仕掛けが。

    動機と凶器が、早い段階で分かってしまうので、少し物足りなく感じました。密室の謎を解くのが好きな方は、面白く読めるのだろうと思います。

    登場人物の気持ちがあまり理解できず、魅力的なキャラクターが退場していってしまうのが残念でした。探偵役の”比留子”が好きになれなかった。比留子や、斑目機関の謎が残ったままなのも気になります。

    ミヨカワ将さん作画の漫画では、面白いと思ったし、映像の方が入ってきやすいのかもしれません。

  • いやぁ、面白かった!面白さという点では、最近読んだ本の中では頭抜けていた。

    映画研究会の夏合宿。そこに事件を嗅ぎつけ着いて行くことになったミステリ愛好会の明智と俺。合宿所の近くでは、テロが発生し、夏フェスに来ていた5万人ほどの観客がゾンビに!
    間も無く合宿所は外との連絡手段を断たれ、ゾンビに取り囲まれた。そして、不審な連続殺人が起こり・・・。ゾンビの仕業なのか、それともメンバーの中に犯人が?

    あまりにも奇想天外の発想なのに、しっかり無理なく回収。この後どうなるんだろう?と気になり、一気読みでした。いやぁ、お見事!

    • chie0305さん
      ひとしさん、こんばんは。遅ればせながら、今年もよろしくお願いします。
      ひとしさんの☆5つはここ最近なかった評価ですね。私も久々に☆5つが読...
      ひとしさん、こんばんは。遅ればせながら、今年もよろしくお願いします。
      ひとしさんの☆5つはここ最近なかった評価ですね。私も久々に☆5つが読みたいです…
      2018/01/21
    • chie0305さん
      ひとしさん!娘が「屍人荘の殺人」借りてきてくれました(ありがとう!○嵐!)今日から早速読めます。嬉しい~。
      ひとしさん!娘が「屍人荘の殺人」借りてきてくれました(ありがとう!○嵐!)今日から早速読めます。嬉しい~。
      2018/01/31
    • chie0305さん
      ひとしさん、こんばんは!
      晩御飯が出前になりました(笑)私はてっきり研究機関の方がメインかと!昨日「進撃の巨人」見に行ったせいでちょっと「...
      ひとしさん、こんばんは!
      晩御飯が出前になりました(笑)私はてっきり研究機関の方がメインかと!昨日「進撃の巨人」見に行ったせいでちょっと「おぇ」ってなりましたが、面白かったです。
      そうです、高校の図書室で。公立でもいい本入れてくれてるみたいです。校舎はボロボロなんですがね~。
      2018/01/31
  • おもろかった!これを読んでミステリにハマりました。
    ゾンビとか結構非現実的なものを含めての密室ネタとか、
    上手く使ってるなあと感じました。
    何よりキャラが立ってるのが良いと思ってます。
    どんどん続編を書いて欲しい。

  • これは…すごいな!
    と感動を覚えたので久々に感想を書きます。

    神紅大学のミステリー愛好会に所属する葉村譲は、事件に首を突っ込みたがる先輩の明智に振り回される日々を送っていた。
    ある日、2人は剣崎比留子というミステリアスな美女から映画研究会の夏合宿への参加を持ちかけられ、山奥のペンションに向かう。そこには参加した女子を食いものにするというOGらも来ていた。
    初日の肝試しで、彼らは想像を絶する異常事態に巻き込まれ、ペンションへの立て篭もりを余儀なくされる。一夜が明け、ひとりの惨殺死体が発見される…。



    ここからネタバレありなので、未読の方は読まないでください!



    題名からしてベタだし、開くとベタな見取り図に、ベタな登場人物一覧があって、大学生の合宿で起こる密室殺人かなーと。だからこのミス一位と聞いて少し前に借りてたんだけど、なかなか読む気にならないでいたのですよ。
    でもたまたま、子供達を預けて観てきた映画おっさんずラブ(これはクソだった)の予告で、この屍人荘の殺人があり、浜辺美波ちゃんの可愛さやスリリングな展開に興味を惹かれ、読み出したのが昨日のこと。

    今日、隙間時間に貪欲に読み進めて読了!!
    途中からの怒涛の展開で、「いやいや君、そこで落ちちゃうの?!」とびっくりし、でも映画の予告では普通に中心人物ぽいからどこかで復活を遂げるトリックがあるんだろうと読み進めたら、、ホームズ役は彼女のままで…まさか最後に…!!
    えーー!!
    まじでそうなの?!とショックを受けました(←そこ?笑)。
    いや、ラストは色々と「えー!」があって、でもこんな奇想天外な設定なのにトリックはとても綺麗にまとまっていて、いやいやこの殺人は無理やろーからのナルホド納得!が気持ちいいくらいでした。なお、私は雑魚な読者なので(だって管野さんの「妹は事故で…」とかめちゃ思わせぶりで、犯人決定やんーわかりやすーとか思ってた)、こういう推理物は引っかかって喜んでしまいます。
    作者の発想の柔軟さがすごい。本当に面白かった。

    ところで映画版は設定変えるんだろうか??さっき公式HP見たけど、うん、おるしなぁ(笑)。君、死なないやろ?ホームズが2人いたって、(ワトソン君は困るだろうけど)いいと思うのよ!
    トリック知ってるけど、映画も気になります。

    • kuma0504さん
      映画は設定全然変えてないようです。原作は一行も読んでませんが(^^)
      映画は設定全然変えてないようです。原作は一行も読んでませんが(^^)
      2020/01/03
    • マリモさん
      kuma0504さん
      教えてくださってありがとうございます!そうなのですねー、そしたらあの場面はやはり…!
      原作読まずに映画を観たらなかなか...
      kuma0504さん
      教えてくださってありがとうございます!そうなのですねー、そしたらあの場面はやはり…!
      原作読まずに映画を観たらなかなか衝撃だと思います!´д` ;
      2020/01/04
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著者プロフィール

1985年長崎県生まれ。岡山大学卒。2017年『屍人荘の殺人』で第27回鮎川哲也賞を受賞しデビュー。同作は『このミステリーがすごい!』、〈週刊文春〉ミステリーベスト10、『本格ミステリ・ベスト10』で第1位を獲得し、第18回本格ミステリ大賞[小説部門]を受賞、第15回本屋大賞第3位に選出。映画化、コミカライズもされた。シリーズ第2弾『魔眼の匣の殺人』も各ミステリランキングベスト3に連続ランクイン。2021年、テレビドラマ『ネメシス』に脚本協力として参加。いま最も注目される期待の俊英。

「2021年 『兇人邸の殺人』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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