- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488027179
作品紹介・あらすじ
ホームズ&ルパンパスティーシュ、吉良邸討ち入りでの密室殺人、もしヒトラーがホームズマニアだったなら……。著名人たちの名推理に酔いしれる、奇才・田中啓文が贈る、ミステリ連作集。
感想・レビュー・書評
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シャーロック・ホームズ、忠臣蔵、ヒトラー、小泉八雲、アルセーヌ・ルパンたちが、実はこうでしたよというパロディもの。はああ、なにい!?というようなとんでもないというか、ありえないでしょ、冗談もいいかげんにしなよというネタであるにもかかわらず、結構これが面白かった。なかでも、「八雲が来た理由」はよく調べて書かれているのか、有名な「怪談」を上手く生かしている。殺人のトリック自体はくだらないけどね。でも、あははと笑って済ませられるんだよなあ。まあ、いかにも田中啓文らしい小説だ。
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シャーロック・ホームズに忠臣蔵の義士、ヒトラー、小泉八雲、アルセーヌ・ルパン。
古今東西の有名人たちの冒険譚。
この不可思議な事件と謎にしばし酔いしれよう。
『「スマトラの大ネズミ」事件』
不気味な虫が登場する不可解な事件。
それはまさに悪夢!
おお神よ、どうか私に強靭な精神を!
そしてこの結末にどうか御慈悲を!
......あくまでこの話は本家本元のホームズ譚ではない。
どちらかといえば、英国ドラマ「シャーロック」に近い。
だがそれがなんだと言うのだろう。
我々が読みたいのはただ面白い話だけ。
たとえそれが誰かの苦しみによっていたとしても......。
『名探偵ヒトラー』
ここで登場するのはかの有名なロンギヌスの槍。
アニメのエヴァンゲリオンとは関係ない。
しかし全くもって、心を惑わすそれは、人が持つべきものなどではない。
冷酷で、強迫症状が出ていたヒトラー。
彼が後世、悪の権化のように描かれるのは、皆が彼に自分を投影して見ているからかもしれない。
そこにロンギヌスの槍の影響がどれだけあるのかは誰一人知る由も無い。
『mとd』
ここで言いたいことはただこれだけだ。
サン・ラー・タン。
アメン・ラーから連想されたであろうそれに私の思考は占拠される。
酸・辣・湯。 -
短編集なんですが、中々良かったです。私としては小泉八雲が主人公の連作がお気に入りかな。「耳無し芳一」はいつ読んでもエロイですね/笑。腐った心を刺激してくれます。芳一が美坊主というのが悪いと思うのよ/笑。
それから「忠臣蔵」の謎を解く大石内蔵助の妻・りくの話も良かった。
ヒトラーのも良かったけど…オチが今一かね。 -
ホームズとかルパンとかって、大昔子どもの頃に読んで以来読んでなかったから、この本を読みながら思い出してた(笑)。
ヒトラーや八雲のはなしは、どこまでが史実なのかなと思ったら、まったくのフィクションだとあった。 -
そのトリックは無理があるのでは……?と引っ掛かりを覚える謎解きが散見された。
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まったく初めて読んだような気になって今回読んだけど、2016年11月に読んでブクログに登録してた…。
ちなみにその時の評価は★2で、1話目しか読んでなかった…。
当時は、文章の書き方が自分に合ってない、て感じだった。
今回読む前も、何か前そんな印象だったような気がするんだよなぁ…て思いながら読んだんだけど。
意外と今回はすんなり入ってきたな。
3年半くらいの間に、いろいろな本読んで、慣れたんでしょうかね。
ただ、前回と変わらない印象を持ったのは、ファンタジーだな…てとこかな。 -
ミステリ
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首が密室から消えた。失踪から復活したホームズが挑んだ事件の真相。
討ち入りの吉良家の炭小屋の殺人。
ヒトラーの部屋から盗まれた槍。
八雲が出会った事件。
ルパンは残忍なジュノアール伯爵から「サン・ラー王のスカラベ」を手に入れる事ができるのか。
よく調べてあるなあ。
ホームズも忠臣蔵も八雲もルパンもその空気にすんなりと入り込む。
ただ、奇をてらいすぎな結末がねー。
八雲も殺人事件以外はけっこう良かったんだけど。 -
相変わらずの田中啓文節、楽しく読みました( ´ ▽ ` )ノ
しかし、樹上で首を切る、叫ぶ、袂を噛む、木が倒れるのコンボは無理すぎでしょうが…
南方熊楠が推理するやつ思い出した。
鳥飼ひうだったっけ⁇
田中啓文だったっけ⁇ -
忠臣蔵だけ出展で読んだことがありました。
創作された探偵物や、歴史上の人物を探偵として、彼らの一般に知られている行動原理に絡める短編集。
…やたらオカルトめいているため実はあまり面白いと思わなかった。