武蔵野アンダーワールド・セブン―多重迷宮―

著者 :
  • 東京創元社
3.05
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本棚登録 : 104
感想 : 23
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  • Amazon.co.jp ・本 (341ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488027353

作品紹介・あらすじ

『消失グラデーション』の著者が贈る! 太平洋戦争後、北と南に分断され、地下建造物が乱立した日本を舞台にする本格ミステリシリーズスタート!

感想・レビュー・書評

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  • 読了、70点。

    日本各地に地下建造物が建築され国内で内乱が起きているパラレルワールドの設定、主人公たちが良くは分からないが超人的な集団っぽい空気、出口が封鎖されてしまった地下の閉鎖空間、デビュー作しか読んでいないがミステリど直球な作者さん、東京創元社さん

    と期待感爆上がりで読み進めてしまいましたが、それは~、一番駄目なパターンやろう、というオチでした。
    オチの方向性の悪さとオチを提示した後に読者を驚かせるだけの丁寧な伏線がパッと思い浮かばなかったのが残念なところ。
    また謎の焦点がどこにあるか読書中に明確ではなかったのも低評価。

    ということで、もう少し具体的でネタバレあり感想。


    オチは主人公自身が多重人格であり、主人公の別人格が「閉じ込められた人物が絶望を感じてしまう前に殺してあげる」ことを動機に、連続殺人を実行していましたというもの。
    そして物語のオリジナリティは、主人公自身は多重人格であることは承知しているが、他の人格を他人と同等に扱うこと。
    これによって主人公視点では身を潜めた仲間がいると読者に誤解を与える効果がありますが、真相が提示されたときに他の人物が実在したことを否定する要素が思い当たりません。
    また犯人推理の過程でこんな閉鎖された空間で知人を殺めることにはずがない、翻って誰が何のために連続殺人を実行しているのか?と問うてはいますが、その前提は過去のクローズドサークル物が散々破ってきているので、このセリフだけで動機に焦点を当てるのは弱すぎたと思います。

    前日譚である続編もありますが読むか迷い中。

  • なんか多重人格なのと思わせる描写が結構あったのでそうかなとは思ったけれども、意外な人まで人格のひとりだったことがとてもびっくりしました。続編も読もうかな…

  • 2018/07/07 読了。

    図書館から。

    んー、好きそうな設定だったんだけど、
    途中までワクワク読んでたんだけど、
    多重人格…。
    犯人としてそうするなら…
    んー…好きでないんだよなぁ…。

    次の巻はそれでも読むよ。
    分かって上で読むとどうなるかなー。

  • 意地悪な幽霊より、後の話なんだね。ミコトは大学生になってる。ひとり死んでるようだし。
    この世界、太平洋戦争後に、北海道はソ連に、その他はアメリカの植民地になったって設定みたい。で、南北戦争もしたらしい。テロや戦争続きで、地下に建物作るのはやったらしい。もちろん、お金持ちの間でね。
    地下での殺人の話。歴史も地下を作った人に志も知らず、単位のため欲望のために探しまくる学生にジャッジメント。
    誰も知らない地下でおきてるから、ドキドキだけど、予定調和に助かるんだわ、主要人物は。ミステリーの限界だわ。主要人物は殺されない。犯人でもない。
    ミコトも摩耶も殺人プロ。ミコトは耐え切れずいなくなっちゃったけど、摩耶は負けを認め、藤間家配下に。
    主要人物は、藤間くんなんだなぁ。
    も1こ、事件があるらしいけど、書くのかな。

  • 「幻痛~」の世界観がちょっと好きだったのでこちらも読んでみました。
    やっぱな~長沢さんは苦手かもだな~
    頭のいい人が多すぎる(^_^;)

    続編が出ているみたいので、読めたら読んでみようかな。

  • それぞれのキャラに得意なことがあって、そういうの好きだなと再確認しました。
    特に傭兵系お姉さんが好きだ。
    そんな感じでキャラがいいし、話も途中までどうなるんだろうと読んでましたが、真相がなー。
    希望や絶望を勝手に決めるな。
    どうやら続きが出ているみたいですね。

  • 正義とか生命の重さとかとは別の次元の善悪の話。

  • パラレルワールドを舞台とした西遊記を振りかけたようなストーリー。
    まさかの主人公が犯人オチというのは非常に斬新でした。
    同時並行で展開している女子大生殺人事件。
    犯人は中盤でわかってしまうのだが、語り部が目まぐるしく変わっていき、
    時系列も変わっているので真相まで想像つかなかった。
    単純に面白かった。

  • 長沢樹の、ラノベっぽいミステリ。
    シリーズのオープニング用作品なのか、事件もトリックも大したものではなく、キャラクターを描くのに用いられてるようにしか思えない。
    まぁ文章やテンポはよいので読みたるみはしないのだけど。
    『リップステイン』が良作だったので残念。
    次作を読むのは、刊行後の評価をみてからにしよう。
    2

  • 2015/03/30読了

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著者プロフィール

新潟県生まれ。二〇一一年、『消失グラデーション』で第三十一回横溝正史ミステリ大賞を受賞してデビュー。同作は各種ミステリランキングにランクインするなど、高い評価を受ける。一三年、『夏服パースペクティヴ』で第十三回本格ミステリ大賞候補。テレビ番組制作に携わる傍ら小説を執筆している。その他に『ダークナンバー』『クラックアウト』など著書多数。

「2023年 『アンリバーシブル 警視庁監察特捜班 堂安誠人』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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