滅びの鐘

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  • 東京創元社 (2016年1月9日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (438ページ) / ISBN・EAN: 9784488027544

作品紹介・あらすじ

北国カーランディア。建国以来、魔法の才をもつカーランド人と、征服民アアランド人がなんとか平和に暮らしてきた。だが、現王のカーランド人虐殺により、平和は消え去った。怒りに燃える大魔法使いが、平和の象徴であった鐘を打ち砕いたのだ。そして闇の歌い手と魔物をも解き放ってしまった。闇を封じることができるのは、古の呪歌(まがうた)のみ。著者が20年間温めてきたテーマを圧倒的なスケールと筆致で送る、本格ファンタジーの金字塔。

みんなの感想まとめ

壮大な世界観と多彩なキャラクターが織りなす物語は、読者を深い感情の渦に引き込みます。北国カーランディアを舞台に、魔法の力を持つカーランド人と征服民アアランド人の間に生まれた平和が、大魔法使いの行動によ...

感想・レビュー・書評

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  • 二つの種族が平和に暮らしていた。しかし、時の王のカーランド人の虐殺。偽りの平和が崩れ去り魔法使いのデリンは怒りに任せて平和の象徴の鐘を破壊する。現実にもある差別と偏見。憎しみの連鎖はどこで断ち切るのか。重いテーマですがキャラに救われています。ロベランが狂気を宿していく様は怖かった。著者が長年温めてきた作品との事ですが、もう少し温めて欲しかった。ちょっと物足りなかったです。ハッピーエンドは少し強引。でも、魔が歌合戦はすごかった。この作品のイメージ音楽とかあったら聞いてみたい。リュウダンの詠唱はなんか泣ける。

  • たくさんのキャラクターと細かく作り上げられた世界観に、熱量を感じる大作でした。
    親友の女の子と主人公のお父さんが好きでした。

  • とてもきれいにまとめたと思う

  • 北国カーランディア。建国以来、土着の民で魔法の才をもつカーランド人と、征服民アアランド人が、平穏に暮らしてきた。だが、現王のカーランド人大虐殺により、見せかけの平和は消え去った。怒りに燃える大魔法使いが、平和の象徴である鐘を打ち砕き、鐘によって封じられていた闇の歌い手と魔物を解き放ってしまったのだ。闇を封じることができるのは、古の“魔が歌”のみ。

  • 長かった。まさかの二段組み!(苦笑)
    面白かったのだが、もうちょっとコンパクトに出来るんじゃないか? という気もする。

  • 面白かった。けれど”『夜の』を超える”とか”金字塔”とかとか煽り文句が大き過ぎと感じてしまったよ

  • 力作。いわゆる破壊と再生、赦しの物語。ただ、作者が初期から温めていたということからも判るが、もう若くはない私などには納得できない甘い理想を感じる。積年の恩讐を乗り越えて赦し合い、手を取り合う…Imagine all the people…かい。それは本作のように容易く成せることでは決してないだろうし、「魔法」が存在する世界の夢物語だから、それでいいのかもしれないが。

  • 北の国カーランディアには、土着の民であるカーランド人と征服者のアアランド人が暮らしていた。カーランド人は魔法を使う者もおり、創造の才を持つ。アアランド人は組織立ち武力を持つ。二つの民族の間には緊張感があり、それが火を噴く瞬間を待っていた。タゼーレンは弓が得意なカーランド人の少年。セフィアは元気のいいアアランド人の少女。年を取るごとに彼らの世界が次第に変わっていく。二つの民族の存続を維持していた滅びの鐘が大魔道師によって壊された。粉々になった鐘の破片は国中に飛び散った。

  • 4:自然に寄り添うような、しっかりと物語世界に浸れる生命讃歌のファンタジー。人が身に宿す憎悪や闇を「切り捨てるべき悪」ではなく、人の一面であり共生するもの、と描くのがすごく好き。
    主人公がコンプレックス持ちだったり、事件→過去の幻体験→解決という流れはいつも通りだけど、毎度見せ方・魅せ方が違うのはさすがだし、良い癖は作風として確立されながらもどんどん読みやすくなってるので、最新作が一番のお勧め。今作は予言の成就シーンでかなり泣きました。オーリエラントシリーズ読者の方もそうでない方も、ファンタジー読みさんはぜひ!

  • まさに壮大な抒情詩のような物語。
    内容的に辛く、残酷な場面も多いのですが、乾石さん特有の美しい情景描写に心洗われるシーンも多々ありました。
    アアランド人に迫害されてしまう、カーランド人ですが、個々のレベルで見ると、皆が皆憎み合っているわけではなく、タゼーレンとセフィアのように親友になれたりもするのですね。
    ラストは、両民族が調和していくような、希望が見えたのが良かったです。
    因みに、ロベランも気の毒といえば気の毒ですが、心を失う前にタゼーレン(というか、カーランド人)に土下座してほしかったです(笑)。

  • 陰と陽、民族の違い、価値観の違い、破滅と再生
    などなど、いくつもの対立軸の中で翻弄される人々。
    どちらか一方が正しい訳じゃなく、存在して行くには何方も必要。中々読み応えありました。

    何者かになる為に努力するが中々結果が出ない主人公。
    器の容器が満たされてる迄に膨大な時間が必要な主人公。
    暖かく見守る父。
    そんな絆がベースの素敵なファンタジーでした。

  • 声に出して読んでみたくなる、もしくは歌うように読んでみたい本。
    土着の民カーランド人と征服民アアランド人二つの民の争いとそして調和の物語。

  • 普通に悪くなかったんだけど・・・これは帯とかのあおり文句が悪いな、ハードル上げすぎ。
    日本人のファンタジーらしく、「・・・??」って終わり方じゃなかったからよかった。

  • 北国カーランディア。建国以来、魔法の才を持つカーランド人と征服民アアランド人がどうにか平穏に暮らしてきた。だが、現王のカーランド人大虐殺により、平和は崩れ去った。怒りに燃える大魔法使いが、平和の象徴であった鐘を打ち砕き、闇の歌い手と魔物を解き放ってしまったのだ。闇を封じることができるのは、古の〈魔が歌〉のみ。

    中盤から終盤にかけての展開が悲しすぎる。そこまでの展開も丁寧で、悲しすぎるわりに解決方法が急にイメージの中みたいに抽象的になってしまうのが毎回残念ではある。

  • 土着民カーランド人と、征服民アアランド人の共存する国カーランディア。
    『平和の象徴』とされてきた、実は魔物を封印してきた翠石の鐘が砕かれた時から、世界は予言の歌の通りに、滅びの時へ向かう。

    鐘の欠片を身に受けて、カーランド人の青年タゼーレンと、アアランド人の王子ロベランが、戦乱の中で、それぞれの内にあったものを変質させていく。

    誰もが、愛する者のために残虐になり、愛する者を奪われたために恨み、平和のために争うことの葛藤が生々しく、色彩豊かなイメージで描かれている。
    ついつい夜更かし、バスを乗り越し…

    平和や家族を愛する心と、暴力や破壊を悦ぶ心は、誰の中にもある相反する心であり、どちらかだけが良い悪いでもない。
    けれど、どちらを選択し、どちらの衝動に呑まれてしまうのかは、最後は意思の力によって決められる。
    そして、やはり昏い心を包み込んで、なお明るい方へと向かう心が、人として善き生き方なのだろう。

    …とかなんとかマジメな感想はともかく、主軸になる二人の周りのキャラが魅力的。
    タゼーレンの光となる、アアランド人のセフィアの率直さ明るさ!
    ロベランと同じ王家の一族ながら、カーランド人との共存共栄を強く望み、茶目っ気たっぷりのキース公!

  • 3.7

  • ついつい朗読したくなる素敵な文章がたくさん。「夏の朝の陽射し、秋の海風、冬の飛沫。翻る青ブナの葉、静かに降りつもる雪、春一番に咲くアオゾラソウの楽しげな色。」人の心の闇、破壊の欲求、などの部分が多くて読むのがしんどいところがあったが、それでもぐいぐい引き込まれた。カイドロスの中のタゼーレンはどんな見た目なのだろう。喰われて溶けたのに、周りからはタゼーレンだとわかるなんて。ラストはあっさりまとまってて少し物足らなかった。

  • ファンタジー小説って変に中二臭くなったり作者の中だけの箱庭っぽい世界観でただキャラが動き回るだけの「はずれ」が多いんですがこの作者のはプロットというかバックボーンがしっかりしていて楽しめるものが多いように思います。まあ言うほどまだそんなにたくさんは読んではいないんですが。
    今回も「作者のひとりよがりになっていない」ファンタジーをしっかりと楽しめました。案外レアなんだよなあ、こういうの。

  • 本編95%陰気で辛く悲しい、最後には無理矢理救われるが、それにしても非常にしんどい物語だった。おもしろいことは面白いが、もうちょっと魔法が全面に出て華々しいほうがストレス発散できて好みではある、個人的に。中学生の頃に読んでいれは今より倍のめりこんだと思われる作品。

  • カーランド人の建設的な生き方が素晴らしい。芸術の力、創造の力。この知恵と忍耐力、意志に学ぶべきだ。

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著者プロフィール

山形県生まれ。山形大学卒業。1999年、教育総研ファンタジー大賞を受賞。『夜の写本師』からはじまる〈オーリエラントの魔道師〉シリーズをはじめ、緻密かつスケールの大きい物語世界を生み出すハイ・ファンタジーの書き手として、読者から絶大な支持を集める。他の著書に「紐結びの魔道師」3部作(東京創元社)、『竜鏡の占人 リオランの鏡』(角川文庫)、『闇の虹水晶』(創元推理文庫)など。

「2019年 『炎のタペストリー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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