- Amazon.co.jp ・本 (438ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488027544
作品紹介・あらすじ
北国カーランディア。建国以来、魔法の才をもつカーランド人と、征服民アアランド人がなんとか平和に暮らしてきた。だが、現王のカーランド人虐殺により、平和は消え去った。怒りに燃える大魔法使いが、平和の象徴であった鐘を打ち砕いたのだ。そして闇の歌い手と魔物をも解き放ってしまった。闇を封じることができるのは、古の呪歌(まがうた)のみ。著者が20年間温めてきたテーマを圧倒的なスケールと筆致で送る、本格ファンタジーの金字塔。
感想・レビュー・書評
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たくさんのキャラクターと細かく作り上げられた世界観に、熱量を感じる大作でした。
親友の女の子と主人公のお父さんが好きでした。 -
とてもきれいにまとめたと思う
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北国カーランディア。建国以来、土着の民で魔法の才をもつカーランド人と、征服民アアランド人が、平穏に暮らしてきた。だが、現王のカーランド人大虐殺により、見せかけの平和は消え去った。怒りに燃える大魔法使いが、平和の象徴である鐘を打ち砕き、鐘によって封じられていた闇の歌い手と魔物を解き放ってしまったのだ。闇を封じることができるのは、古の“魔が歌”のみ。
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長かった。まさかの二段組み!(苦笑)
面白かったのだが、もうちょっとコンパクトに出来るんじゃないか? という気もする。 -
面白かった。けれど”『夜の』を超える”とか”金字塔”とかとか煽り文句が大き過ぎと感じてしまったよ
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力作。いわゆる破壊と再生、赦しの物語。ただ、作者が初期から温めていたということからも判るが、もう若くはない私などには納得できない甘い理想を感じる。積年の恩讐を乗り越えて赦し合い、手を取り合う…Imagine all the people…かい。それは本作のように容易く成せることでは決してないだろうし、「魔法」が存在する世界の夢物語だから、それでいいのかもしれないが。
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4:自然に寄り添うような、しっかりと物語世界に浸れる生命讃歌のファンタジー。人が身に宿す憎悪や闇を「切り捨てるべき悪」ではなく、人の一面であり共生するもの、と描くのがすごく好き。
主人公がコンプレックス持ちだったり、事件→過去の幻体験→解決という流れはいつも通りだけど、毎度見せ方・魅せ方が違うのはさすがだし、良い癖は作風として確立されながらもどんどん読みやすくなってるので、最新作が一番のお勧め。今作は予言の成就シーンでかなり泣きました。オーリエラントシリーズ読者の方もそうでない方も、ファンタジー読みさんはぜひ! -
まさに壮大な抒情詩のような物語。
内容的に辛く、残酷な場面も多いのですが、乾石さん特有の美しい情景描写に心洗われるシーンも多々ありました。
アアランド人に迫害されてしまう、カーランド人ですが、個々のレベルで見ると、皆が皆憎み合っているわけではなく、タゼーレンとセフィアのように親友になれたりもするのですね。
ラストは、両民族が調和していくような、希望が見えたのが良かったです。
因みに、ロベランも気の毒といえば気の毒ですが、心を失う前にタゼーレン(というか、カーランド人)に土下座してほしかったです(笑)。