図書館の殺人

著者 :
  • 東京創元社
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本棚登録 : 443
レビュー : 71
  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488027575

作品紹介・あらすじ

期末試験中のどこか落ち着かない、ざわついた雰囲気の風ヶ丘高校。試験勉強をしようと学校最寄りの風ヶ丘図書館に向かった袴田柚乃は、殺人事件捜査のアドバイザーとして、警察と一緒にいる裏染天馬と出会う。男子大学生が閉館後の図書館内で殺害された事件らしいけど、試験中にこんなことをしていていいの? 閉館後に、山田風太郎の『人間臨終図巻』で撲殺された被害者は、なんとなんと、二つの奇妙なダイイングメッセージを残していた……。“若き平成のエラリー・クイーン”が満を持して贈る第三長編。
“館”の舞台は図書館、そしてダイイングメッセージもの!

感想・レビュー・書評

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  • 待望の裏染天馬シリーズ最新作。論理展開の美しさ、素晴らしさは今作も圧巻。登場人物達の微笑ましいやり取りから一瞬で事件の核心に迫るので、無駄なシーンが全くないのが凄い。 思い付いたのではなく、論理的に考えたというセリフに天馬のぶれないプライドをひしひしと感じる。

  • (大いにネタバレします)
    青崎氏待望の『館』シリーズ長編第3弾!舞台は図書館!2つのダイイングメッセージ!
    という訳でかなり期待して読んだのですが、うーん正直ちょっと期待はずれだったかな…。
    まず分量。一人殺害されるだけの事件の分量としてはかなり長いんじゃないかと。360Pくらいある。正直、久しぶりに読んでて手の痛くなる読書だった。最近、軽い本ばっかり読んでるからな…。ただ、これは日常パート(期末試験)と同時並行で事件パートが進むからで、だいぶ文章もこなれてきてキャラもいきいき動いているし、シリーズのキモにもなっている天馬の隠された過去なんかも徐々に明らかになってきたりして、決して読んでてだるいなあとは感じさせないんだけど、さすがに読み疲れて「あれ、まだ半分しかいってないのか」とはなった。まあキャラ小説としても魅力のあるシリーズだから、これはそんなに問題じゃない。
    ただ、事件パートで天馬が取る行動が、(その時点で推理の追いついていない読者にとっては)意味がほとんどわからないものが多く、それは最後に丁寧に解説されるんだけれども、読んでる最中はまだるっこしいと感じさせられてしまう部分も多かった。もうちょっと頭の悪い読者に歩み寄っても良かったのでは。
    あとやっぱり問題は、事件の真相に関してかなあ。
    「意外な犯人」ってのは、やっぱり難しいものだなあと感じさせられた。
    ミステリでの常套句「最も犯人らしくない人が犯人」を地でいくような展開で、「平成のエラリー・クイーン」とまで呼ばれる作者だし、決してアンフェアではない。しっかり登場人物表にも犯人の名前は明記されてるし、その気になれば(俺には無理だが)犯人にたどり着くことのできるだけの伏線もしっかり張ってあるんだろう(だからこそこの長さになったのだ)。
    しかしやっぱり、余りに予想外の犯人すぎると、ちょっとがっくりきてしまう。
    レビューに散見される「動機が納得いかない」というのは、その文面通り単純に動機として若干無理があるというのもあるだろうけれど、この「斜め上」の解決が、裏染の提示する青崎お得意のロジックでも覆いきれない程に「予想外」だからなのではないかと思われる。つまり、「物語」(≠ミステリ)として要請される説得力に欠いているのだ。
    繰り返しになるが自分はこれがアンフェアだと言いたいのではない。ただ、犯人と被害者の関係や、犯人の登場した場面の少なさと本文全体の分量のバランス、これらを考慮すると、やはりそこをカバーするだけの説得力のある「動機」がもっと必要だったのではないかと思われる。

    最後にフォローをしておくと、今回のロジックではやはりダイイングメッセージにまつわる二転三転のロジックが見どころだろう。死体と本の位置関係のロジックなんかはあっと驚く発見だった。
    また、日常パートは大変楽しく読ませてもらった。主人公と天馬の関係の微妙な変化や、テストにまつわる駆け引き、徐々に明かされる天馬の過去など、シリーズとしてこれからが楽しみだし、読み続けるつもりだ。
    次作ではこんな自分の不満を払拭してくれるくらい鮮やかなロジックを発揮してくれるのを期待している。

  • 館(かん)シリーズ短編含めて4作目。
    図書館なので外部に出ました。良かったですね、学校の評判が下がらなくて。

    簡易ホワイトボードは綺麗に落ちたのか、そんな心配がありますな。

    結構ロジカルで、読み応えありましたけど、読者たる自分によくわからない(ちゃんと読んでる人にはわかるかもしれないが)ところで探偵役が頭抱えたりウロウロしたりしまったあ!と叫んだりされても、冷静に、何やってんだこいつってなりますね。
    ところで毎回言ってるけど、探偵役の過去に興味ないっす。

  • 図書館で図書館の殺人を借りました。

  • デビュー作「体育館の殺人」で、綾辻行人の館シリーズファンを始めとする館ミステリファンを、「そっちの館かーい!!笑笑」と(多分)歓喜させた青崎先生のシリーズ3作目。

    あれ….。
    今作が第2弾だと思ってたら、先に水族館が出ていた…だと…(震

    予約します!←

    「体育館」では、「持ち主不明の傘」が推理の糸口でしたが、今作のキーワードは「犯行現場から消えた本」!!

    もうね…こういう痺れる設定だけで非常にポイント高いですよ…←

    オビでダイイングメッセージ煽ってる割に、ダイイングメッセージに対しての探偵の考え方が軽いな〜(笑)と思ってたら、後半でまさかの展開が待っていたのも痺れた。

    「ダイイングメッセージから被害者が伝えたかったことを正確に汲み取ることはできない」
    「犯人の手が加わった可能性も否定できない」
    「よって、ダイイングメッセージに注目する必要はない」

    という探偵自身の考え方が、推理を展開するにつれ変化していくのが、非常に気持ちいい!

    死亡推定時刻がゆるがなさすぎ!
    とか、
    犯人が某所で取った行動不自然すぎ!
    とか、
    色々引っかかる点は多いんです。
    それはないだろ、って多分多くの読者は突っ込みまくると思うんです。特に2点目。「拭えばいいじゃん」って←

    でも、上記の不自然さにさえ目を瞑れば、「平成の若きエラリー・クィーン」の冠に相応しい探偵の論理的思考が楽しめるわけです。

    この不自然な点を、ワトソン役の柚乃ちゃんなり、噛ませ役←の仙堂警部が突っ込んで、それに対するアンサーがしっかりしてれば言うことないんだけどな〜あの説明だとちょっと腑に落ちないよな〜。

    それにしても、推理も終盤で、「ますます分からなくなった。現時点で犯人候補いません」って言い切る探偵とか、今までいたでしょうか?探偵らしからぬ物言いが真新しいな〜とは一作目でも思ったけど……いや、麻耶先生あたりなら書いてるかもしれないな……←

    後は、「体育館」よりオタクトーク控えめなのは、そこで楽しめない身としては有難かった(笑)。



    町の図書館で、常連の青年が殺害された。期末試験中の裏染と柚乃は、アドバイザーとして再び捜査に加わることに。
    死体の横に残された2つのダイイングメッセージに悩まされる捜査陣に対し、「ダ
    イイングメッセージの意味を考えるのは無意味」と一刀両断する探偵だったが…。

  • 裏染さん天才
    呟きには、全て意味があったのね

    謎解きは面白かったけれど
    犯行の動機はスッキリしなかったな

  •  図書館に続刊がこれしかなくて、第1作を読んだ後、すぐこの作品を読むことになっちゃったんだけれど。
     ページ数のわりにサクッと読めます。
     有紗ちゃんの書いた『鍵の国星』読んでみたい。
     作中作とか番外編とかで出ないかな。

     でも、セキュリティのためにドアの鍵をパスワード制のオートロックにまでした施設なのに、セコム的なところには入ってなかったのかな、て思う。
     ドロボウとかだったら、玄関がパスワードだったとしても、窓を破って入るかもしれないのに。
     入ってれば事件起きなかったよね…。

     それにしても、梅頭さん、キャラのわりに存在感がない…。

  • 半年以上ぶりに本を読んだ
    とっかかりの本としてはとても満足
    そこそこ枚数あるし、さくさく読めるし
    頭使わなくていいし

    そのシリーズ、続くのかなぁ

  • 論理のアクロバットです。
    エラリークイーンをほうふつさせます。
    探偵役の高校生が奇々怪々な行動をとりますが、全てが最後に、推理とともに説明されます。
    見事な推理と、論理です。
    結末や動機が、ちょっとどうかな、と言う人もいるかもしれません。
    好き好きでしょう。
    私は、純粋に本格ミステリとしては、好きです。

  • 事件解決には全然関係なさそうな捜査をつづけて、最後にひとつに繋がる。
    気持ちいい。

    最後のオチ。
    そんなことで?って思っちゃうけど、当人にしたら殺してしまうほどのことだったんだね。
    悲しすぎる。苦しすぎる。

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プロフィール

青崎 有吾(あおさき ゆうご)
1991年神奈川県生まれ。明治大学文学部卒業。2012年、『体育館の殺人』(東京創元社)で第22回鮎川哲也賞を受賞しデビュー。続く『水族館の殺人』が第14回本格ミステリ大賞(小説部門)の候補となる。同シリーズは、短編集の『風ヶ丘五十円玉祭りの謎』へと続き、「裏染天馬」シリーズとして人気となる。平成のクイーンと呼ばれる端正かつ流麗なロジックと、魅力的なキャラクターが持ち味で、新時代の本格ミステリ作家として注目される。

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