さよなら妖精【単行本新装版】

著者 :
  • 東京創元社
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感想 : 64
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  • Amazon.co.jp ・本 (326ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488027681

感想・レビュー・書評

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  • 太刀洗万智の高校時代の話。ユーゴスラヴィアから来たマーヤとの出会い、2ケ月しか滞在できないマーヤは太刀洗万智と友人達で日本での滞在を楽しんでいたのだが、マーヤの祖国に内戦が起きマーヤは帰国する。だが、マーヤの帰国先住所を知らない皆は過去の日記や会話からマーヤの帰国先を推理するのだが…ユーゴ紛争は民族間の対立やら分裂やら複雑だ。危険な祖国でマーヤはどうなっているのか?が分かる。
    太刀洗万智シリーズなら王とサーカスの方が好きかな。本作品はあまり活躍しないし。

  • The seventh hope/A flower crown(書き下ろし短編)

    梅雨に咲く色の移り変わる紫陽花と,乾いた土地に咲く何者にも染まらぬ白い色の白詰草が物語に色を添える.最後のセンドーの告白はあまりにも切ない.

  • ユーゴ内戦を絡めたストーリーは面白かった。太刀洗万智シリーズは大好きだが、やはり高校生らしくない会話の数々は読んでいて辟易する。これを青春小説というのも如何なものか。やはり王とサーカスのような王道の物語が作者の真骨頂だと思います。

  • 記憶をたどって話を進めていき、結末は衝撃
    的でしたが読み終わった後のあの感じは、表現
    できない感覚。この感覚はきっと今読むからこそ
    感じることができるものだと思います。ぜひご一
    読を!! Y

  • ここのところ初めて出会った種と思える文芸作品に「自己ジャンル名」を付けたがる傾向にボクはある。
    この米澤穂信の作品わ「日常的無理遣りミステリー」って呼ぶことにしよう。 先日書いた「読まねばわからぬが読めば必ず面白いという訳も無く」的作品である。すまぬ。
    尚本作わ何故か新装刊らしいが、今更なぜに「ユーゴスラビア」なのかがいくら考えても分からなくし、そして特に意味もないのだと思う。あ、こりゃあまたすまぬのう。

  • 2017/02/16

  • 新装版再読。ボーナストラックとして短編「花冠の日」が収録されています。なんてことのない物語なだけに……これは切ない。
    異国の少女との短い交流の日々。その中で生み出され解決されるささやかな謎の数々は、まったく日常の謎で穏やかです(墓地の謎はけっこう重かったけれど)。そんな爽やかな青春小説のように思えつつ、最後に突きつけられる最大の謎はやはり……重くて悲しい。読後感は悪いものではないのだけれど。それでもしんみりとした余韻が残ります。
    ちなみに「王とサーカス」「真実の10メートル手前」を先に読んだ人にとっては、高校生時代の万智がなかなか印象的かも。相変わらずカッコいいです。

  • 「花冠の日」

  • こういうのもあるんだなぁ。

  • 米澤穂信、2004年発表の小説の2016年新装版。本編は発表時と同じですが、書き下ろしの短編作品が加えられています。

    2ヶ月間だけホームステイしたユーゴスラビアから来た少女を廻っての、遥か遠いバルカンでの戦争を背景にしての悲しくも切ない青春ストーリー。とても良いです。研ぎすまされた文章、硬質な表現がとても魅力的。
    ただし、悲劇嫌いの私としては残念な結末。こういう結末しかありえない作品なのでしょうが・・・。
    追加された短編小説は、切ない物語りが余計に切なくなるばかり、私は蛇足と感じました。

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著者プロフィール

1978年岐阜県生まれ。2001年『氷菓』で「角川学園小説大賞ヤングミステリー&ホラー部門奨励賞」(ヤングミステリー&ホラー部門)を受賞し、デビュー。11年『折れた竜骨』で「日本推理作家協会賞」(長編及び連作短編集部門)、14年『満願』で「山本周五郎賞」を受賞。21年『黒牢城』で「山田風太郎賞」、22年に「直木賞」を受賞する。23年『可燃物』で、「ミステリが読みたい!」「週刊文春ミステリーベスト10」「このミステリーがすごい!」でそれぞれ国内部門1位を獲得し、ミステリーランキング三冠を達成する。

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