その時鐘は鳴り響く

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  • 東京創元社 (2024年10月31日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (352ページ) / ISBN・EAN: 9784488029135

作品紹介・あらすじ

愛媛で起きた学生の事故死と、
三十年後に東京で起きた資産家殺人。
過去と現在が交錯する時に明かされる真相とは?

強い絆で結ばれていたふたりの音楽仲間。
ひとりは転落死し、ひとりは失踪した。

日本推理作家協会賞受賞作家の新境地、慟哭と郷愁のミステリ

東京・赤羽の路上で資産家が殺害された。赤羽署初の女性刑事・黒光亜樹は、本庁から来た癖の強い先輩刑事とコンビを組まされ、彼と対立しながらも懸命に捜査を続けるが、なかなか容疑者は浮かんでこない。同じ頃、松山大学マンドリンクラブのOG・国見冴子は、仲間二人と母校の取り壊し予定の部室棟を訪れていた。すると部室の黒板に、三十年前に失踪したクラブのメンバー・高木圭一郎が最近書き残したと思しき「その時鐘は鳴り響く」を見つけて驚く。それは四年生の夏合宿で事故死した篠塚瞳を含め、五人の間で頻繁に言い交わしていた言葉だった。瞳の死後に失踪した高木は、なぜ今になって部室を訪れ、この言葉を残したのか? 冴子たちは当時の事故について調べ始めるが……。

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

過去と現在が交錯するミステリーで、二つの事件が思わぬ形で繋がる様子が描かれています。東京・赤羽での資産家殺人事件と、三十年前に愛媛で起きた学生の転落死が、まるで運命のように絡み合っています。物語は、赤...

感想・レビュー・書評

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  • プロローグは1997年、松山大学マンドリンクラブの部員の四年生、高木圭一郎と篠塚瞳が二十年後、三十年後の部員たちがどうなっているかという会話から始まります。
    瞳は言います。
    「日本のどこかの街で、偶然に私たちは同じポスターを見て、こんなふうに引き寄せられて再会するかもしれないね」
    そして高木は
    「ポスターを見た時、皆の頭の中で鐘が鳴り響くんやな」
    と答えます。


    そして第一章からは現在になります。
    赤羽で殺人事件が起こります。
    殺されたのは60過ぎの体格のいい男性で首を切り裂かれています。左手の薬指に古い傷があり指が無くなっているという特徴があります。

    赤羽署に捜査本部がおかれ赤羽署の刑事黒光亜樹32歳と本庁の刑事の榎並がペアになります。
    亜樹は殺害現場に血だまりがハートの花びらの形を作っているのに気づき何か手がかりがないかと生花店に花の名前を調べに行きますが…。




    二つの話が交互に語られます。
    三十年前のマンドリンクラブだったメンバーの再会と警察が追っている赤羽台路上男性殺人事件。
    一体この二つの話のどこに繋がりがあるのかと思いながら読みました。私は全然わからなかったのですが、勘のいい方なら二つの物語の繋がりに結構早く気付いてしまうかもしれないと思いました。

    とてもせつない物語。
    せつなき殺人者のお話でした。

  • 東京で事件を追う女性刑事と、松山で学生時代の辛い思い出を振り返る仲間たち… #その時鐘は鳴り響く

    ■あらすじ
    東京の路上で刺殺死体が発見される。赤羽署に勤務する女性刑事の亜樹は、初めての特別捜査本部で気合が入っていた。しかしバディを組まされた本庁刑事は、どうやら特別な事情を抱えた人物のようで捜査に苦労していた。

    一方、愛媛松山大学の卒業生でマンドリンクラブに所属していた冴子と仲間たちは、久しぶりに寄り集まっていた。当時メンバーで合宿をしてた際、亡くなってしまった瞳と行方不明になっている圭一を思い出して…

    ■きっと読みたくなるレビュー
    キレイでいいお話… ちょっと泣きました。

    本作は二つの視点で物語が進行していく。まず東京北区の赤羽署で女性刑事として奮闘する亜樹。とっても分かりやすい性格、正義感を丸出しの頑張り屋。真面目で優しく、みんなが応援したくなるキャラクター。

    一方、何じゃコイツってのは本庁刑事の榎並。まるでやる気がない挙動に亜樹もイライラ。読者もイライラ。それでもこの二人の地道な聞き込み捜査が読み応えあるんですよ。二人の微妙な距離感にソワソワしちゃうし。

    そしてもう一人の視点人物である冴子、もう若くない年齢の女性。学生時代の仲間たちとの再び交流を深めるんですが、今の境遇と若かりし頃の思い出の格差が何やら切なくってさー、私も同世代でして、青春時代を懐かしんでしまいましたね。

    さてこの二人の視点、序盤から中盤あたりまでは繋がりがさっぱり見えないんですが、ある小道具をきっかけに一気に繋がってくる。進むべき道が明確になった頃には、亜樹と榎並の関係性にも変化が訪れ、物語の魅力が倍増していくんすよね。いやー、後半はエンタメマシマシの怒涛の展開、面白かったなぁ。

    本作は実はかなり色々な要素を入れてるんですが、シンプルにすっきり書くのがお上手なんですよ。分かりやすいっていうのは読者にも伝わりやすいし、共感も得られやすい。この作品の強み自体はめっちゃ光ってるので、素晴らしい書きっぷりだと思いました。

    そしてクライマックスですよ。物語の終盤、プロローグとエピローグ。きっと人生経験が豊富な人こそ胸に響く結末が待っていますよ。ええ話やった…

    ■ぜっさん推しポイント
    冴子とこれから結婚する娘との会話が良かったなぁ~。使命感、責任感ってのは大事だし、誇らしいものだけど、柔軟性っていうのも生きていく上で重要なんすよね。

    母の想いはしっかりと娘に伝わってるし、娘は自分の力で気づきを得られた。母娘ともに辛いことはあったけど、幸せになれる成果が出ていると思います。人生って、素晴らしいね。

  • いい時のまことさん!

    はい、ぜんぜん関係ないと思われていたふたつの事件が繋がります
    ネタバレごめん!ていや繋がるでしょそりゃ!( ゚д゚ )クワッ!!
    ぜんぜん関係ないと思われていたふたつの事件が関係ないまま終わる小説見たことないわ
    ただの二本立てだわ!

    なので問題は繋がり方なわけよ

    鮮やかだったな〜
    それになんかこう宇佐美まことさん特有の人の哀しみみたいな
    うまく表現できないけど誰もが持ってる感情が込められてる気がしたんよな

    そしてまぁしかし宇佐美まことさんの引き出しの多さよな〜
    ほんとなんでも出来る
    宮部みゆきさんに通じるところあるね
    名前漢字+ひらがなだし

    よし向日葵めろんに改名しよう
    (なんでそこ行くか)

    • おびのりさん
      いや、短編なんだけど
      最後に繋がるみたいな紹介だったような
      私、ぜんぜん繋がんなくてびっくりした記憶しかないので 覚えいただけ
      いや、短編なんだけど
      最後に繋がるみたいな紹介だったような
      私、ぜんぜん繋がんなくてびっくりした記憶しかないので 覚えいただけ
      2024/12/05
    • 1Q84O1さん
      ひま師匠

      ですよね〜
      名前をいじったところで私の凄さは変わりませんもね( ̄ー ̄)ニヤリ
      ひま師匠

      ですよね〜
      名前をいじったところで私の凄さは変わりませんもね( ̄ー ̄)ニヤリ
      2024/12/05
    • 1Q84O1さん
      おびさん

      確か…、読んでますが全く記憶にございません(ー_ー;)
      おびさん

      確か…、読んでますが全く記憶にございません(ー_ー;)
      2024/12/05
  • 東京・赤羽で起きた殺人事件と30年前に愛媛県での学生の転落死、これがどう関係するのか?
    全く予想出来ずに読み始める。

    赤羽署の女性刑事・黒光が本庁から来た癖が強く何か問題ありそうな気配の刑事とコンビを組まされながらも粘り強く事件を追う。

    かたや30年前に亡くなった女子大生と失踪した高木と同じ松山大マンドリンクラブのOGは、廃部になった部室の荷物を処分のため、仲の良かったサークルの3人で集まる。
    そこで目にしたのは黒板に書かれた文字。
    それを書いたのは…。
    30年前の夏合宿での転落死を思い出した彼らは、その跡を辿る。

    少しずつ確信に近づいていく刑事たち。
    真相がわかったサークルメンバーたちの哀しみに言葉もない。

    この事件と同時に警察内での過去の隠蔽もあったが、証拠がいつの間にか消えていて無かったことになっているという事実と30年前の転落事故死に対しての事細かな調書がそのまま残っていたからこその辿り着いた二重の殺人事件。

    香りを嗅ぐことがなければ…思い出すことも…こんなことになることもなかったのだろうか。

    復讐だと思いたくないが、しっかりと跡を残した悲しい復讐劇だった。





  • 東京赤羽の資産家殺人事件、30年前の松山大学マンドリンクラブの学生の事故死が並行して描かれる物語。

    所轄の女性刑事目線による警察小説でもあり、かつての大学仲間が過去を振り返る青春ミステリーのようでもあり、色々と盛りだくさんな作品でした。

    二つの話がどこでどう繋がるのか、興味深く読み進めていきました。それがはっきり分かる一文には興奮しました。
    ちょっと偶然が多いような気もしますが、読みやすいし現在と過去が交錯していく構成が見事だと思います。香り、音楽と五感が刺激されるところも良かったです。
    悲しく切ない真相に、思わずため息。
    あの人の人生を思うと言葉が見つかりません。

  • 現在の事件と過去の事件と繋がる…
    こっちの事件と離れた事件と繋がる…

    って好きなんだよね〜:.゚٩(๑˘ω˘๑)۶:.。♡︎
    地道な捜査で刑事が偏屈とか変わり者とか?
    キャラが大事です♪

    ありがちでもいいです笑
    大好物です!

    ただ一つだけ…
    実は血気盛んな女性刑事は嫌いなタイプなので
    ☆一つ減りました♪︎~(・ε・。)


    • みんみんさん
      読んだことはない笑
      全部ドラマです(*/ω\*)恥ずかし…///
      読んだことはない笑
      全部ドラマです(*/ω\*)恥ずかし…///
      2025/02/17
    • おびのりさん
      みんみんとひまーは、動向が似てるよね
      みんみんとひまーは、動向が似てるよね
      2025/02/17
    • ひまわりめろんさん
      わいとみんみんは朋輩やからな
      どこに仕えてるかは知らんけどw
      わいとみんみんは朋輩やからな
      どこに仕えてるかは知らんけどw
      2025/02/17
  •  人を殺すことは良くないこと。これはもちろん誰もが知っている当たり前のこと。でも、どうしても殺したくなることってあると思う。例えば理不尽に自分の家族が殺されたとしたら。自分の大切な人が殺されたとしたら。法に則って罰してもらう。そんな悠長なことを言ってられるだろうか。

     この小説には2つの物語が存在する。1つは大学でマンドリンクラブに所属する学生たちの物語。合宿中に1人の女子学生が崖から転落死をした。その過去を引きずった仲間たちが30年振りに集まり、部室に行くと、黒板に【その時鐘は鳴り響く】という仲間たちにしかわからない文字が描かれていた。

     もう1つは、殺人事件を追う刑事たちの物語。中年男性が腹部と頸部を刃物で刺され、殺される。血溜まりの中に、ハート型で切り抜いたような模様が残されていた。黒光亜樹は、本庁の榎並というやる気のない男とコンビを組まされ、事件を追うことになる。榎並はどうやら警察全体を揺るがす地雷を握っているらしい。

     この2つの物語がどう結びつくのか。いつ結びつくのか焦ったい思いで読んでいくうちに気づく。あの時にはもうヒントが隠されていたんだなと。

     とにかく榎並がカッコいい。ラストも爽やか。でも、あの頃に戻りたいだろうなぁ。

  • せつない一冊。

    警察小説の体をとりながら、思い出をせつなく描いた物語は相変わらず構成の巧さが光る。

    東京で起きた殺人事件の細い糸はどこにどう繋がるのか。

    三十年前の遠い地での哀しみの出来事をも交え、グッと心惹きつけられた。

    徐々に浮かび上がる輪郭、核心に近づく過程はまるで二つの円が綺麗に重なりゆく皆既月食のよう。

    その暗闇の中に淋しく見えるのは覚悟、そしてメッセージのバトン。

    絆の証、強さがこんなせつなさを奏でるとは。

    かけがえのない思い出の尊さを思う。

    ごめんね、ありがとう、そんな囁きさえも聴こえてきそうな余韻がいい。

    • くるたんさん
      まことさん♪こんばんは♪

      そうだったんですね〜。お役に立てて良かったです。
      来春…もうそちらは雪ですか⁇(´×ω×`)

      こちらは暑かった...
      まことさん♪こんばんは♪

      そうだったんですね〜。お役に立てて良かったです。
      来春…もうそちらは雪ですか⁇(´×ω×`)

      こちらは暑かったり寒かったり、大変です。
      2024/11/28
    • まことさん
      くるたんさん、こんにちは♪

      おかげさまで、今年の最後の最後に図書館で借りることができました。
      とてもせつない物語でしたね。
      今年度...
      くるたんさん、こんにちは♪

      おかげさまで、今年の最後の最後に図書館で借りることができました。
      とてもせつない物語でしたね。
      今年度、図書館本のレビューはこれでおしまいです。
      あとは積読本や、最近まとめ買いした本を読みます。
      くるたんさんに教えていただいた本も何冊かあり、それも楽しみです。
      今年もありがとうございました。
      くるたんさんも、どうぞよいお年をお迎えください。
      2024/12/27
    • くるたんさん
      まことさん♪こんにちは♪

      わ、図書館本で読めてよかったです♪そうそう、切なさが残りますよね。エピローグからプロローグへと読むと余計に。

      ...
      まことさん♪こんにちは♪

      わ、図書館本で読めてよかったです♪そうそう、切なさが残りますよね。エピローグからプロローグへと読むと余計に。

      雪どけまでお手持ちの本での読書、楽しんでください♡
      私もまことさんの本をまた追いかけさせていただきますね♥︎︎∗︎*゚
      今年もたくさんありがとうございました♥︎︎∗︎*゚
      来年もよろしくお願いいたします♥︎︎∗︎*゚
      2024/12/27
  • <新>
    宇佐美まこと がマンドリンの知識に長けていた もしくはかなりの腕前の演奏者だった,という話は聞いた事が無い。彼女はこの作品を書く為に色々学んだのであろうか。巻末の「参考文献」に載せている中でマンドリン関係の本は二冊だけ。しかも一冊はズバリ『松山大学マンドリン倶楽部史 アンサンブルを駆ける』という本なのだ。

    宇佐美まことはもちろん松山大学を卒業している。えっ,もしかしたら学生時代は本当にマンドリンクラブに所属してコンサートなどで演奏していたのかもしれない。もちろん本作は小説なのでその場合も経験に基づいた作り話 ではあるのだろうけど,彼女がマンドリンクラブだったのかどうかを調べる手段が今のところない。うーむ,気になる。読者諸兄姉の皆様 どなたか僕に手掛かりを下さい…。

    話はここでかなり横道に逸れる。 「出来るだけ在庫を減らす」というお話。 トイレットペーパー,ティッシュペーパー,ジップロックやサランラップ,アルミホイル。洗濯洗剤や石鹸/シャンプー。そして僕の場合は肩こり薬の「サリラベート」(全国展開しているドラックストア「コスモス」だけで販売している超廉価版のアンメルツみたいな塗り薬。100ml入りで価格なんと3378円 税込みw) そして目薬「スマイル40」。

    どれも安い時にまとめ買いしてストックする。これ普通だよね。原則先入先出的在庫管理に従って古いものから消費して在庫が一定数以下になると買い足す。 さてここで課題です。このストック数をどうやって減らしてゆこうか。僕の信念である「Die With Zero」ビル・パーキンス著 に従うならば「死ぬときは何も持っていない」を目指しているのであるが これが難しいのであった。良い方法はないものだろうか。

    次は「BEV」のお話。 誰しも電池は割と短期間で劣化して使えなくなることを知っている。リチウムイオン電池が特にそう感じている筈。だって今やほぼ人類全員が使っているスマホの電源である同電池は確実にニ三年で劣化して充電してもすぐに容量が減ってしまって丸一日は絶対に持たなくなる。なのでみんな予備のバッテリーを持っていたりする。(これが重いのだ!)

    という訳で そんなのと同じ性能のリチウムイオン電池を使っていて しかもやけに値段が高い自動車BEVをそう簡単には買う気にならないのは当たり前の事なのだ。(日本では自動車の販売台数に占めるBEVは何時まで経っても数パーセントから増えない。) 地球環境維持は大事だけど人間の限りない欲望はそれに勝る。だって地球環境を維持するのも所詮は自分達人間が地球に心地よく棲みたいのが目的なのだから。

    さて閑話休題。「マンドリン オーケストラ」というのはマンドリンだけが唯一の楽器で コンサートなんかも複数台のマンドリンだけで構成されているモノかと思っていた。けれどこの本を読んでそうではない事が分かった。バイオリン,フルートなどが主役を演じる管弦楽オーケストラとあまり変わらないじゃないか。マンドリンコンサートってのはもともとそういうものなのか?これは僕の大いなる疑問となった。(けれどそもそも「オーケストラ」とはヴァイオリンやフルート、トランペットなどの様々な楽器を演奏する大規模な音楽集団」なのだなぁ)

    僕も少し音楽をやる。弾くのはもっぱらギターだけれど人前で演奏しうたも歌う。で,周りには『フラットマンドリン(フラマン)』という楽器を弾く奴が結構いる。まあマンドリンの一種ではあって弦の構成などは同じだ(たぶんw)。大きく違っているのはボディ背面は丸くなくてフラットであること。背面が丸くなっていると とにかくその凸形がお腹に当たって持ちにくいし 膝にのせてもズレてゆくのである。

    それを改良したのがフラマンだ…と思うw。どちらかというとアメリカ音楽系のカントリー&ウエスタンやブルーグラスで演奏されるのがフラマンだろう。で,実はそのマンドリン関連の話はまあ重要ではあるがこの小説のメインストーリーでは無いのだった。 まだ他の方の感想を読まずにこれを書いているが,本作はかなり面白かったので,榎並と黒光を主人公にした警察小説をシリーズ展開して欲しい と ぼくも 思った。宇佐美さんどうかよろしくお願いします。

  • 他の方の感想にもあるように、東京での殺人事件と、過去の女子大生転落事故がどう繋がるのか、わからないまま読み進める。
    終盤、話が繋がっていって一気に真実へと近づく。
    なんとも切ない…

  • 30年前の出来事と現代の事件が最後一気に繋がり面白く読みやすかった。
    前半のちょっとした事が、あとあと重要になる感じが自分的には好きな作品だったので5つにしました。

  • 赤羽の路上での殺人事件と、30年前の友人の事故死を巡る大学マンドリンクラブのOB・OGの話。どこに接点がと思ったら、意外に普通だった。
    最初の被害者がもう少し賢ければと思うと、愚かさは自分一人ですむ話ではないのだな。

    警察内部の腐敗の話や、離婚したOG母娘の話がそれぞれに挟まれる。前者は真相を暴く過程で絡まなくもないものの、後者は必要性がよくわからない。人物に厚みを出すためかな。

  • 大学のマンドリンクラブの活動に一生懸命取り組んで培った友情があった。しかし、何かの事件らしき出来事で仲間は散り散り。その一人である冴子目線と、全く異なる所での殺人事件の所管刑事、黒光亜樹目線が交互に語られる。殺人の方は合同捜査になり、本庁から特捜本部に入った訳ありっぽい榎並(えなみ)と亜樹の捜査が少しずつ進む。最初は冴子と亜樹目線でいきなり場面が切り替わるのにやや戸惑うけれど、この2つが一気に収束を見せるところが、読んでいてものすごく気持ちいいです。
    ミステリーになれていない人にも、人間ドラマのように読み進められる展開。音楽好きなら、さらにオススメです。
    殺人ありなので、中学校以上。エログロ低めなので個人的なら早成小学生には読ませてもいいレベルかと。

  • Amazonの紹介より
    愛媛で起きた学生の事故死と、三十年後に東京で起きた資産家殺人。過去と現在が交錯する時に明かされる真相とは?
    強い絆で結ばれていたふたりの音楽仲間。ひとりは転落死し、ひとりは失踪した。
    日本推理作家協会賞受賞作家の新境地、慟哭と郷愁のミステリー
    東京・赤羽の路上で資産家が殺害された。赤羽署初の女性刑事・黒光亜樹は、本庁から来た癖の強い先輩刑事とコンビを組まされ、彼と対立しながらも懸命に捜査を続けるが、なかなか容疑者は浮かんでこない。同じ頃、松山大学マンドリンクラブのOG・国見冴子は、仲間二人と母校の取り壊し予定の部室棟を訪れていた。すると部室の黒板に、三十年前に失踪したクラブのメンバー・高木圭一郎が最近書き残したと思しき「その時鐘は鳴り響く」を見つけて驚く。それは四年生の夏合宿で事故死した篠塚瞳を含め、五人の間で頻繁に言い交わしていた言葉だった。瞳の死後に失踪した高木は、なぜ今になって部室を訪れ、この言葉を残したのか? 冴子たちは当時の事故について調べ始めるが……。



    宇佐美さんの作品というと、一見まったく関係の2つの物語が、同時進行していくので、どちらか関係なくない⁉と思ってしまいます。ところが、後半になると、それが上手い具合に一つの物語としてかみ合っていくので、繋がれたことによる爽快感や驚きがあるのが印象深いなと思いました。

    今回も、そういった志向になっていました。
    愛媛で起きた学生の事故死と、三十年後に東京で起きた資産家殺人ということで、場所も違うし、年代も違うので、どう結びつくのか気になるばかりでした。

    愛媛でのパートでは、30年前を振り返る形で、あの日あの時何が起きたのか、過去を懐かしむような雰囲気で進行していきます。当時活動していた部室棟が取り壊されるということで、再び集まった元部員。

    このパートでの主人公は、30年の間に色々な出来事が訪れます。離婚や仕事、そして娘の結婚など、主軸となるものとは異なるのですが、度重なる苦労が窺えます。
    その状況の中で、起きた部室棟の取り壊しと昔の謎の転落死。前半と後半では、空気感がガラリと変わるので、飽きさせませんでした。
    もしかして転落死って・・といった疑惑がずっと渦巻いていて、それがどう東京での殺人事件に結びつくのか、頭をフル回転しながら読んでいました。

    まさかこう繋がるとは・・カチッと頭の中で合わさるので、妙な爽快感がありました。

    東京でのパートでは、女性刑事が主人公です。ここでも、主軸となる事件とは異なる要素も魅力的でした。
    相棒となる本庁の刑事が謎めいていて、何かあるのでは⁉と興味をそそられます。

    地道に捜査していくうちに、掴んだ事件の全容とは?
    そして、先輩刑事が抱える事情とは?

    警察パートと愛媛でのパート、それぞれだけでも楽しめたのですが、2つに合わさったときの物語も面白かったです。そういうことだったんだといった納得感がありました。それぞれの要素を補うかのように、こちらで不思議に思っていたのが、もう一つのパートで解決していくので、それがジッパーのように合わさっていくので、楽しめました。

    ただ個人的に惜しいのが、最後でした。というのも犯人はわかるものの、ここで終わり⁉という思う所で終わってしまうので、その後が気になってしまいました。
    多分、こうだろうとは思うものの、ハッキリと文章に書いてほしかったなと思ってしまいました。

    それでもミステリーとしての面白さがありました。
    一つに合わさった瞬間の驚きと爽快感がある一方で、事件に対するそれぞれの人達の心情にやるせなさを感じました。それでも、それぞれが使命感で実行する姿は、輝かしく映りました。ただ、その光景はあまりにも代償が大きく切なすぎるなと思ってしまいました。

  • ドラマになりそうなミステリー。30年前の女子大生転落事故とタバコとコロンの匂いをまとった男の殺人事件。監察に目をつけられている刑事と若い女刑事が事件を追う!読み応えありました。

  • 犯人のいた店の従業員が偶然住居知ってたり、
    犬が証拠品をたまたま咥えたり、
    ジャケットをホームレスが拾ったり、
    都合がいいなぁと思った。
    殺された女性と、人を埋めた犯人がもみくちゃになっていたなら、指紋とかついてるのでは?

    人を埋めた家に、痕跡とか全くなかったのかなぁ。

    殺されてしまった女性の友達の、娘さんの結婚式とか今回の大筋に全くいらない話。
    老舗旅館のしがらみ??
    いらんいらん。
    女刑事が刑事になろうと思った過去…
    いらんいらん。ありきたりすぎて書いた必要性が分かりませんでした。

    掴みどころがない、刑事と警察の不正。
    数少ない熱血女刑事。
    ありがちー。定番すぎるというか薄っぺらい。

    事情を聞くために、捜査情報話しすぎでは?

    エピローグは必要ない中身だった。
    そもそも、殺されてしまった女性たちのエピソード自体が長いし、現代の時間軸との話の間に、挟むたびに場面が変わって読みづらい。

    話のボリュームを上げたいがために必要ないところまで肉付けしてる感じ。

    そもそも、表紙を見て買ったら
    こんな繋がりがあったとは!みたいな、話くるかと思ったら死体を埋めてる場面に出くわしちゃったというオチだったので、期待してた分冷めてしまった。

    資産家の妹の証言だけで生きてることになってたところとか、その妹と結婚したやつも最初強気だったのに急にペラペラ喋り出すし、物語進めるために強引すぎないか。

    それに、最後犯人が捕まったらどうなったのか。
    復讐する気持ちはわかる。ただ、証拠を残していって警察が辿り着くようにしてる?というのがよく分からない。
    復習した理由を死体のそばに紙で書いたりしたやつを置いておけばいいのでは?
    証拠を残す割には、住処かえたり、職場変えたり、逃げたいのか捕まりたいのかわからん。

    結局犯人の人物像に共感できないというか、ほぼ一切出てこないのでどんなやつか分からん。

    匂いが特徴的なのもひつこいぐらい書いてあるなー。
    わかった。重要な事なのはわかったから、
    もう少し簡潔にできないかなと。

  • 東京赤羽で起きた殺人事件を捜査する刑事たちと、松山大学マンドリンクラブOBたちの様子が交互に描かれる。まったく接点が浮かばない展開に困惑するものの、どちらもおもしろいのでかまわず読み進める。
    主人公の女刑事が執拗にこだわる2点がキモなんだろうと思い、実際それが事件解決のきっかけになったことにやや強引さは感じたが、全体として見れば無理のないミステリーだった。本筋だけでなく登場人物それぞれが抱える事情を描いたサイドストーリーもよかった。
    せっかくサイン本を購入したのに、1年以上も寝かせてしまった(^_^;)。

  • 赤羽の路上で不動産業で財を成した男が刺殺される事件が発生し、現場に向かった黒光亜樹刑事は独特の香りと血痕の中に残されたハート型が気にかかる。並行して30年前、愛媛県の女子大学生がマンドリンサークルの合宿中に崖から謎の転落死を遂げた過去について、友人だった冴子の視点で描かれていく。読み進めると何となく犯人像が浮かび上がるが、黒光刑事がどのようにしてその2件を繋ぎ合わせていくのかが読みどころ。相棒になった本庁の刑事も謎めいていて、一気に真相が明らかになっていく終盤がとても面白い。

  • 愛媛で起きた女子大生の転落事故と三十年後東京・赤羽で起きた殺人事件。これが繋がることは想定内で読んだけど、何せ余計な描写やエピソードが多くて辟易。
    主人公は女性刑事の亜樹?ならば冴子の離婚絡みの娘のエピソードまでは要らないし、榎並の監察案件、警察スキャンダルも中途半端。
    亜樹も、小説で女性警官が描かれる時にありがちな自意識過剰、被害者意識丸出しの直情的な女性でうんざり。
    タイトルの言葉も、学生たちの合言葉的なんだろうけど取ってつけ感が否めない。
    事件の解決も色々偶然が多すぎて萎えるし、全体的なまとまりに欠ける印象。
    残念でした。

  • 高木さんの言葉が聞きたかった。

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著者プロフィール

(うさみ・まこと)1957年、愛媛県生まれ。2007年、『るんびにの子供』でデビュー。2017年に『愚者の毒』で第70回日本推理作家協会賞〈長編及び連作短編集部門〉を受賞。2020年、『ボニン浄土』で第23回大藪春彦賞候補に、『展望塔のラプンツェル』で第33回山本周五郎賞候補に選ばれる。2021年『黒鳥の湖』がWOWOWでテレビドラマ化。著書には他に『熟れた月』『骨を弔う』『羊は安らかに草を食み』『子供は怖い夢を見る』『月の光の届く距離』『夢伝い』『ドラゴンズ・タン』などがある。

「2023年 『逆転のバラッド』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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