- Amazon.co.jp ・本 (429ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488100094
作品紹介・あらすじ
珠玉の推理短編を年代順に集成し、1960年初版で以来版を重ね現在に至る『世界短編傑作集』を全面リニューアル! 第3巻にはフィルポッツ「三死人」、クリスティ「夜鶯荘」、ワイルド「堕天使の冒険」、ユーステス「茶の葉」、ウイン「キプロスの蜂」、ロバーツ「イギリス製濾過器」、ヘミングウェイ「殺人者」、コール夫妻「窓のふくろう」、レドマン「完全犯罪」、バークリー「偶然の審判」の1920年代の作品10編を収録した。
感想・レビュー・書評
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何十年かぶりに再読。1920年代の作品集。シンプルながらロジカルなフィルポッツ『三人死』、結末までの流れが見事なサスペンス、クリスティー『夜鶯荘』、バークリーの『偶然の審判』は『毒入りチョコレート事件』の短編ながら別解で楽しかった。
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高校生の時に読んだクリスティの「うぐいす荘」がえらく面白かった記憶があって、数十年の時を経て再読してみた。(本書では「夜鶯荘」)
エンディングは忘れていたが、電話のオン・オフのシーンのドキドキ感がすばらしい。
毒入りチョコレート事件の短篇版「偶然の審判」は切れ味最高。
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ミステリアンソロジー。読んだことはないはずなのになんとなくネタだけ知っているものもあったので、やはり有名作品ばかりなのですね。
お気に入りはアガサ・クリスティ「夜鶯荘」。ミステリではあるけれど、どちらかといえばサスペンスかなあ。疑惑に気づいてからの息詰まるようなドキドキ感がたまりませんでした。そしてこの結末。ぞくりとさせられつつもどこかしら爽快でもあります。アリクスの機転があまりに見事で素晴らしいです。
ベン・レイ・レドマン「完全犯罪」も印象的な一作。まさかねえ、そういう展開になりますか。なるほど完全犯罪ではある……! -
「ではひとつ、きみのために、ちょっとした理論的問題を提出しよう。完全な探偵が完全な犯人を捕まえにのりだしたら、そのときはいったいどんなことになるんだ? 絶対不動の物体と不可抗的な力との関係に、似てやしないかね。そっくりだと思うのだがね。もちろん、完全というわけにはいかないのが、玉にきずだが」
2019/8/2読了
ベン・レイ・レドマン『完全犯罪』(村上啓夫 訳)より。そんな完全な存在など有り得ず、完全探偵と完全犯人の対決は、決して辿り着けない、本格ミステリの極北であろう。 -
『完全犯罪』には ガツン! と来た。
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新版。配列を年代順にして他の巻と入れ替えたり、新訳した作品もあるらしい。第3巻は1920年代の作品で、旧版から「密室の行者」、「ボーダー・ライン事件」、「二壜のソース」が抜けて、「殺人者」、「三死人」、「窓のふくろう」が入ったということか。旧版をかなり昔に読んだのでいちおう再読だが、覚えていたのは半分くらいだった。
トリックは今となっては古典的なものが多いが、「イギリス製濾過器」なんかはやっぱり強烈だし、クリスティの「夜鶯荘」は物語的にたいへん印象深い。ヘミングウェイが入っていたのは驚いた。 -
新版の第3巻。
フィルポッツはやっぱりいいなぁ……。収録作の中では一番好きだ。 -
2019/01/03読了
そうか、乱歩の年譜と照らし合わせると『心理試験』の頃になる‥その比べ方面白いですね!でも『心...
そうか、乱歩の年譜と照らし合わせると『心理試験』の頃になる‥その比べ方面白いですね!でも『心理試験』がどんな話だったか覚えてないですが‥(*´-`)
私もこっちのシリーズとともに明智小五郎のほうも図書館で探してみます!
ややこしいのですが、『心理試験』の、物語の中の年代が同じということで、その物語の明...
ややこしいのですが、『心理試験』の、物語の中の年代が同じということで、その物語の明智がリアルタイムで読んでいたのかなって、妄想してました(^^;)
なるほど‥物語の中の登場人物が読んでるリアルタイムの物語‥合わせ鏡みたい。でも楽しい妄想ですね♪
なるほど‥物語の中の登場人物が読んでるリアルタイムの物語‥合わせ鏡みたい。でも楽しい妄想ですね♪