シャーロック・ホームズの冒険 (創元推理文庫) (創元推理文庫 M ト 1-1 シャーロック・ホームズ全集)

  • 東京創元社
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  • Amazon.co.jp ・本 (544ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488101169

作品紹介・あらすじ

ミステリ史上最大にして最高の名探偵シャーロック・ホームズの推理と活躍を、ワトスンが綴るシリーズ第1短編集。ホームズの緻密な計画がひとりの女性によって破られる「ボヘミアの醜聞」、赤毛の男を求める奇妙な団体の意図が鮮やかに解明される「赤毛組合」、閉ざされた部屋での怪死事件に秘められたおそるべき真相「まだらの紐」など、いずれも忘れ難き12の名品を収録する。

感想・レビュー・書評

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  • 「子供の頃に読んだから」からって児童書と思ってはいけない。現代のビジネスパーソンの心にも響く元祖ハードボイルドです。

    「まだらの紐」「ボヘミアの醜聞」など、小学校の図書館で親しんだ代表作が盛りだくさん。
    確かに読んだことがあるはずなのに、社会人になってから再読すれば、こんなに名文・名語録がちりばめられていたのか、と関心しきり。

    「判断の根拠となるデータもなしに、やみくもに理論を立てるのは、愚の骨頂だよ。それをやると、事実にそって理論を立てるのではなく、つい事実のほうを理論に合わせてねじまげるようになる」

    「きみは確かに見てはいる。だが観察はしない。見るのと観察するのとでは、大ちがいなんだ」

    などなど。
    社会人になってようやく身につまされることを、小学生の頃にはすでに目にしていたとは。まさしく

    「見えなかったんじゃなくて、気づかなかったんだよ、ワトソン。どこを見るべきか知らないから、大事なところをみんな見落としてしまう」

    ということかもしれない。

    大人の鑑賞にも耐えうる、というか、大人だから魅力に気がつく一冊。
    シャーロッキアンも、女性に痛い目に遭わされた経験のある人も、ぜひ再読して欲しい一冊。

  • ミステリーの古典。クオリティは高い。意外と小粒なエピソードも多く、殺人絡みのものは少ないい。
    ホームズとワトスンの信頼関係がいいですね。
    五つのオレンジの種は大風呂敷を引いた割にあっけなく終わってしまい納得が行かない。まるでページがなくて打ち切りのよう。
    ボヘミアの醜聞は女性にしてやられるホームズが描かれいきなり1話目でこの結末とは、と驚きました。
    乗り物が馬車と鉄道というところや、ホームズが初見の依頼人を観察して推理するネタなどに時代が感じられるとともに趣きがあります。

  • アーサー・コナン・ドイル著 『シャーロック・ホームズの冒険』を読了しました。

    言わずとも知れた古典探偵小説の短編集ですね
    読まれた方も多いと思います。
    僕はと云うと今まで、映像では何度もシャーロック・ホームズの物語を視聴していたのですが、恥ずかしながら活字で読むのは初めてなのです。
    映像では知り得ない事象の数々は、活字にて明らかにされます。
    勿論、時代背景に古さは感じますが、ホームズの推理の切れ味の鋭さは、他の探偵小説を圧倒し不朽の名作です。
    作品の解題には、「ドイル作品の偉大さは、ドメスティックとみえる物事の裏に、さまざまな奸計が隠されている、その発端と結末の落差にある」と書いていました。
    まさしくそこがシャーロック・ホームズ譚の面白さだと思います。

  • ■書名

    書名:シャーロック・ホームズの冒険 【新訳版】 シャーロック・ホームズ・シリーズ
    著者:アーサー・コナン・ドイル、深町 眞理子

    ■概要

    ホームズの緻密な計画がひとりの女性によって破られる「ボヘミアの醜聞」、
    赤毛の男を求める奇妙な団体の意図をホームズが鮮やかに解き明かす「赤毛組合」、
    妻の眼前で夫が消え去った不思議な事件「くちびるのねじれた男」、
    閉ざされた部屋での怪死事件に秘められたおそるべき真相「まだらの紐」など、
    いずれも忘れ難き12の名品を収録する。

    収録作=「ボヘミアの醜聞」「赤毛組合」「花婿の正体」「ボスコム谷の惨劇」「五つのオレンジの種」
    「くちびるのねじれた男」「青い柘榴石」「まだらの紐」「技師の親指」「独身の貴族」「緑柱石の宝冠」
    「ぶなの木屋敷の怪」
    (amazon.co.jpより引用)

    ■感想

    久しぶりに見つけて読みたくなったシリーズ。
    言わずと知れたシャーロックホームズです。

    昔、何度も読んだし、グラナダ版のDVDも全巻持っているし、実はファンなのです。
    シャーロキアンというほどではないけど。
    その証拠に、後半のエピソードにはあまり興味が無かったりもするので。

    この巻は、短編ながら秀逸な話しが揃ってますね。
    よくもまあ、これだけ色とりどりの話を揃えられえたものです。
    しかも、どれも面白いときている。
    ファンだからかもしれませんが、読みやすく面白いので文句なしです。

    しかしまあ、あの時代に、赤毛とまだらを書くとは。
    凄い想像力だな~

  • 推理小説の中凄いといわざるを得ないシリーズ
    必読です

  • 久しぶりのイッキ読みはホームズ。ドラマSherlockから入った私もハラハラドキドキ。

  • 並行してドラマを見たりしていますが、とても面白い。いまだに人気なのもうなづける面白さでした。

  • この本を読むだけでも、今現在世の中にある推理モノの元ネタがシャーロックホームズから来ているのがわかる。
    読んだことないけど事件の流れや結果は知ってるなあ…みたいなものが結構あった。まあお話が有名ってのもあるけど…!
    でも何回読んでも面白いし改めて気付いたりする所があるからすごいよね〜。

  • 例の探偵の記念すべき第一短編集にして、最大の傑作。「ボヘミアの醜聞」が一番好き。推理というものは蓋然性の上に立脚しているのだ!

  • 今読んでも、ほんとうに傑作ぞろいのすばらしい短編集。とくに赤毛組合は、みごとですわ~。
    これ、「ストランド誌」に掲載されていた当時の熱狂を想像すると、ちょっとテンションあがる。しかもドイルはものすごい速筆だったらしく、こんな完成度の高い短編をほんの2週間かそこらで書いていたらしいんですよね(というのは、ほかの本で読んだ。)

    子どものころポプラ社版のホームズを片っ端から読んでいた記憶はあるものの、ちゃんと発表順にしらみつぶしに読んだわけではないので、この機会にちゃんとぜんぶ読んでみようと思います。つぎは「帰還」かな?(ちがった。回想だ。)

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著者プロフィール

アーサー・コナン・ドイル(1859—1930)
イギリスの作家、医師、政治活動家。
推理小説、歴史小説、SF小説など多数の著作がある。
「シャーロック・ホームズ」シリーズの著者として世界的人気を博し、今なお熱狂的ファンが後を絶たない。

「2023年 『コナン・ドイル① ボヘミアの醜聞』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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