- Amazon.co.jp ・本 (378ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488104115
感想・レビュー・書評
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クイーン親子が車で移動中に山火事に遭遇し、逃げ込んだ山上の一軒家。山火事で道が閉鎖されたクローズドサークルで起きた殺人事件。クイーン警視は地元警察から捜索を委任されるが、混迷を深めていき、さらに一人が殺される。
正直、二人目はクイーン親子の度重なるミスによって殺されたようなものだ。
国名シリーズでお約束の「読者への挑戦状」はなく、犯人特定の決め手となったものもロジックではなく、犯人の性情による致命的ミス。
国名シリーズでは異色の内容だが、様々な工夫が盛り込まれているところは評価できる。トランプのカードを使ったダイイングメッセージ、偽の手掛かり、探偵役が何度も間違いをして謎を深めていること、皮肉な真犯人等。
「トランプのカードを保管していたキャビネットをいじくった人物」に関するロジックは秀逸。
また、作者は別の作品でも利き腕のことを犯人特定のロジックに使っているが、本作品でも利き腕をロジックに使っている。確率的には高くても必然性はないので、利き腕をロジックに使うのはいかがなものだろうか。 -
エラリ・クイーンなので期待して読んだが残念。
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2022/08/08
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原書名:The Siamese twin mystery
著者:エラリー・クイーン(Queen, Ellery、アメリカ、小説家)
訳者:井上勇(1901-1985、広島県、翻訳家)
解説:中島河太郎(1917-1999、鹿児島市、文芸評論家) -
Yの悲劇以来、何十年ぶりかのエラリークイーンだが、ちょっと期待が大き過ぎた。
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事件そのものよりも、彼らの置かれた環境が緊迫してたり、二転三転したりして、ハラハラしました。クイーン親子も大概だな!という感想。
あとは犯人の残虐さ。精神的に。 -
オカルトっ気満載なホラーを入口に
ひりつくパニックサバイバルを出口にした異色の殺人事件。
引き裂かれたトランプに引っかかる違和感。
周到な罠。
火の手迫る極限状況の中でもエラリーは推理を止めない。
ミステリにおける謎解きは生き抜く意志の証明である。
誉れ高きエラリー・クイーンの国名シリーズ7作目。
著者プロフィール
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