ギリシャ棺の謎 (創元推理文庫)

  • 東京創元社 (2014年7月30日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (562ページ) / ISBN・EAN: 9784488104399

作品紹介・あらすじ

ギリシャ人美術商の豪邸で起きた小箱の消失に端を発する難事件は、若き日の名探偵エラリーを極限まで追いこむ強固な謎をはらんでいた。〈国名シリーズ〉最大級の傑作登場!

みんなの感想まとめ

複雑な人間関係と意外な展開が織り成す、緻密な推理が魅力の物語です。若き日の名探偵エラリー・クイーンが、豪邸で起きた美術商の死を巡る謎に挑む中、思わぬ展開や困難に直面しながら成長していく姿が描かれていま...

感想・レビュー・書評

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  • 昨年放送されたドラマ「ライオンの隠れ家」
    を毎週楽しみに見ていた。
    心踊るミステリー仕立ての家族の物語だったんだけど、
    その中で洸人(ひろと)役の柳楽優弥くんが
    いつも部屋で文庫本を読んでいるシーンがあって、
    わたしはそういう、本筋と関係ない部分がすごく好きで、彼が何を読んでいるのか気になってしょうがなかった。
    時々映る彼の本棚を、一時停止してじーっと眺めたり
    彼の手元を写真で撮って確認してみたりと、ちょっとした探偵気分。
    そうしてなんとかわかった一冊が
    「ギリシャ棺の謎」。

    名探偵エラリー・クイーンの若い頃を描いたこの作品、
    かなりの複雑さで手強かったけれど、
    王道のミステリーという雰囲気を十分に感じられた。
    ちなみに目次も良いんです。
    いかにもミステリーって感じで好き。
    表紙イラストにもすてきな本棚と
    物語のヒントが描かれいる。

  • 初エラリー・クイーン。
    登場人物多すぎてなかなかサクサク読み進まず。
    すごい推理であっという間に解決?!でもまだまだページ数残ってる!そんなわけないよねと思ったら案の定。
    主人公をこういう設定にして恥をかかすのはなかなか面白い。
    予想外から更に予想外の展開で途中から一気読みでした。

  • 献本でいただいた一冊。
    エラリー・クイーン、十何年ぶりでしょうか。。

    舞台はアメリカ、時代は1930年代、になるのかな。

    主人公は著者と同名の、エラリー・クイーン。
    その若き日の物語、、大分イケメンのようです。

    事件の発端は美術商・ハルキスの死。
    これ自体は自然死で、特に問題はないと思われたのですが、、

    死の直前に彼の“遺言状”が書き換えられたこと、
    そして、その遺言状が紛失されたところから物語が始まります。

    なんといっても、登場人物の多さにビックリです。
    巻頭に上がっているだけでも、約30名。

    その人物相関図を思い浮かべるだけで、なかなかに混乱でした。
    で、そんなこんがらがった状態を解きほぐすのが、、

    大学を卒業して間もない、若き日のエラリー・クイーン。
    警視を父に持ち、頭のよさでやや天狗状態でもあります。

    意気揚々と推理した“遺言状”の在処からは、
    見知らぬ男の死体が出てきたり(第二の事件)、、

    ハルキス氏が死の直前にあっていたというシーンの推理を、
    いとも簡単にひっくり返されたりと、、

    いい感じに鼻をへし折られる様子が、若いなぁ、と。

    最後には、その失敗を糧にして見事!になるわけですが、
    そこに至る過程もなかなかに興味深く。

    また、タイプライターを使ったトリックなど、
    当時を偲ばせるネタも多く、ふむふむと。

    1930年代のアメリカ文化、意外と違和感なく読めました。

    いわゆる“国名シリーズ”に分類されるようですが、
    他のも読んでみますかね~、なんて。

  • 『X』も『Y』もトリックの出来の良さやエポックさに反し、探偵が神のように振る舞い、周りもそれを盲従するあたりがどうにも気に食わなかったのだけど、『ギリシャ棺の謎』はそういう部分を払拭していてとても良い。なんだよクイーン、やれば出来んじゃん!
    主人公がまだ駆け出しの若き探偵ってのもあってちょっと生意気だし、割と推理を間違えちゃうし、周りもそこまで探偵の話に聞き従うわけじゃなく、悩み、考えぬいた末、ようやく真理にたどり着く流れになっている。「探偵が何度も間違える」というこの流れはラストで犯人逮捕へ繋がる伏線にもなっており、プロットの出来の良さにも感服。クイーンの中で今んとここれが一番好き。

  • 若かりし頃のエラリー作品。まだ推理や捜査に穴があり、そこが良いですね。
    登場人物は多いが、スムーズに頭に入ってくる。
    600ページ程度あるため、読了感も素晴らしい!

  • 相変わらずの美しいロジック、と思いきや、なんとその強固に見えたロジックがいとも簡単に崩れていく...そんな体験が2度もできる作品。
    そこに物語としての面白さも加わっている。

    二転三転する展開、現れる新たなロジック、そしてそれを否定するさらなるロジック。
    凄まじいボリュームではあるが、長さを気にせずにノンストップで読み切れる。
    後期クイーン問題の片鱗も見えており、クイーンが更なるステージへと進んだことが実感できる作品。

    ↓↓↓↓以下、使われているロジックの記録↓↓↓
    まず、犯人の一つ目の偽装。
    使われたカップの個数とポットの水の量の矛盾や身元を隠して訪れた男は目が見えていたこと、ハルキスが最初につけていたネクタイは緑だったはずだということなどから「ハルキスは殺されたとき目が見えていた」という事実を導き、エラリーは犯人を特定。(したつもり)
    しかし実はデニーは赤緑色盲(クイーンの誤解はあるが)だったため、ハルキスは元々赤いネクタイをつけており、訪れた男はノックス。
    加えて、この偽装をした犯人は「ノックスが名乗り出るはずがない」ことを知っていた、つまりグリムショーの相棒であると分かる。

    二つ目はスローンへの偽装、そして三つ目にノックスへの偽装。
    ノックス邸の特殊なタイプライター(ここの伏線も見事)を使用して脅迫状を送る。
    エラリーは"あえて共犯という可能性を除いた"犯人の三つの条件から犯人をノックスだと宣言。
    しかし、ノックスが犯人ならグリムショーの時計の中の札を抜いたはず。

    では真犯人はというと、まず、1000ドル札の話を聞いていたジョーンではない。
    そして犯人が"2通目のみ"ノックス邸のタイプライターを利用したという事実から共犯の否定ができ、そして"2通目のときのみ"ノックス邸のタイプライターを使えた人物ということから犯人はペッピーだと分かる。




  • これまでの国名シリーズの中でも群を抜いていて、これほど複雑でエラリー・クイーンを悩ませた事件もなかっただろう。まさに二転三転する展開には本当にハラハラさせられた。

    物語の前半から後半にかけてとにかく犯人に翻弄され続け一度は赤っ恥をかいたエラリーだったが、物語が終盤に近づくにつれてこれまでに読者が読み慣れているエラリー・クイーンの本領が発揮されていったので単純に物語としても上手く盛り上がっていた。

    犯人の狡猾さには誰もがきっと度肝を抜かれることだろう。そして、その犯人を打ち負かすエラリーの比類なき推理に驚嘆するだろう。

  •  有名な「Xの悲劇シリーズ」とこちらの「国名シリーズ」と迷いましたが、後者の中から本作を購入。

     うーん…(笑)。

     私の本の「面白い」「面白くない」の基準は「1頁目」で決まるのです。

     それは、たとえもう少し我慢して読み進めて行くと面白くなって来るのだとしてもです。

     「我慢して読んでいる」時点でその作品に対して失礼だと考えるタイプですので、少しでも面白く無いと感じたと言う事はその作品とは御縁が無かったのだと、潔く読むのをやめる主義なのであります(面倒なタイプの自称読書家・笑)。

     こちらの作品のファンの皆様には大変申し訳ないのですが、私には合わなかったようで御座います(涙)。

  • おーい
    お前なのかーい!!
    とびっくりした。

    いつも通勤時に本を読んでいるので
    職場の最寄駅に着く直前で
    ページをめくって驚いた。

    その日はほとんどそのことを考えていて
    落ち着かなかった。

    エラリーの徹底した分析や思考は
    この事件をきっかけにしていたことや
    失敗の衝撃は印象的で
    他の作品を読むときの下地になると思う。

    挑戦状の難易度がいつも高すぎて
    挑戦すらしなくなり
    単にエンタメとして楽しんでいる。

  • 亡くなったギリシャ人美術商の盗まれた遺言書を探して棺を開けたらもう一つ死体が入ってた!というとんでもなく惹きつけられる謎から始まり、二転三転する推理、魅力的なご婦人の謎、意外な犯人、ともう面白さ目白押しで大変。ボリュームもあるけど、ほんとに三、四冊くらい面白いミステリ読んだみたいな満足感!
    大学卒業したての若いエラリーの若さゆえの大失敗もまた楽しい。いやあ大傑作!

  • 読んでたのに登録漏れてた。

  •  エラリー・クインの国名シリーズ第4段です。ニューヨークの美術商ハルキスが亡くなり葬儀後に顧問弁護士が遺言書の盗難を検事に連絡する。遺言書は金庫内の鍵付きの鋼の箱に入れられていたが箱ごと無くなっていた。当時は棺を屋敷裏の墓地へ埋葬して居り屋敷には執事と家政婦の2人だったが、会葬者含め容疑者は掴めなかった。

     密室の盗難事件解決の為に、クイン警視とエラリーが登場し相変わらずの鋭い眼光で遺言書は埋葬された棺の中だ、との断定で棺を掘り返すと中には遺言書は無く、そのかわりに見知らぬ男の死体が入っていた。

     物語中盤でエラリーの推理が炸裂し犯人を推定する。。何だかおかしいぞ、項数はまだ300項近く残っている、これまでの3作ではストーリー終盤にエラリーの独壇場で披露された推理が今回は、早すぎる。何かある、
    と思って読み進むと何とエラリーの推理は全くの的外れだった。小説主人公の最も輝かしい場面で恥をかかせるなんて、、どんな作家、

     兎に角、終盤でドンデン返しが有りエラリーの冴え渡る推理で決着です。いつもながら90年近く前の著作ですが古さを感じさせない内容と現代ミステリーとは違った趣きの古典ミステリーを堪能しました。
     前三作は、角川の新装版を読んだのですが今回は創元推理文庫の新訳版でしたが個人的には角川が読み易かったと思います。

  • 二転三転する容疑者、真犯人は意外な人物... って書くとありきたりなミステリーだが、真犯人は完全にノーマークで全くわからんかった。伏線もある程度あったけど、全く思いが至らず...
    流石です。

  • いやー、なかなか読み進められなかった
    トリックすごいね

  • マニア好みの作品かも?
    成立年代を考えるとすごい!
    しかし、読了まではしんどかった。
    辻真先氏の解説が面白かった。

  • まだ警察の捜査に参加して間もないエラリー。犯人の罠に何度も引っ掛かりながらも推理を重ねて最終的には犯人を罠にかける。犯人にミスリードされるのはエラリーが未熟だからって事かな。まあ割りと騙される事多いと思うけど(笑)やはりこの辺りの国名シリーズは読んでいていいですね。しっかりとした感じで読んでいて楽しめる。国名シリーズの新訳が終わったら『中途の家』とか『靴に棲む老婆』、ライツヴィル物も新訳してくれないいかな(笑)

  • なんと言っても、冒頭がいいですよね! なくなった遺書を探していて、まさか当人の棺の中に入ってるんじゃないかと思って墓を掘り起こす!開けてみたら 当人の遺体の上に別の人の遺体が乗っかってる!2つの死体が 棺に入ってるという衝撃の状況に、一気に引きずり込まれます。
    他の方の説明にもありますけれども 多重構造 って言うんです?同時進行で色んなひとが複雑に動いており、ある1人の犯人の足跡を追っていくような形にはならないようなので、めちゃめちゃわかんないです。混乱〜!という媚薬に浸れます。私にはかなり難しかったので、凝ったミステリを求めているひとにお勧めです。

  • これまで読んできた国名シリーズの中で一番面白かった。
    遺言書がどこに行ったか?から始まり、事件が積み重なって複雑さを増していくのが面白い。
    犯人が誰なのかが二転三転して最後まで分からず、楽しめた。伏線の張り方と回収が上手くてスッキリするし、医者は?とか気になっていた部分もちゃんと解説されて良かった。

  • めちゃくちゃ複雑な話で、通勤中に細切れで読むと理解するのが大変やった。
    犯人は意外すぎて全然わからず、最後まで楽しめました✨

  • これまでとは異なり二転三転する。エラリーが初めてミスをする。この流れも良くできている。さすがEQシリーズといった所✨
    特に終盤であれ?からえー!に変わるタイミングがある。これもまた魅力。
    これまで以上にページ数が多い分充実できる。

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著者プロフィール

エラリー・クイーン。フレデリック・ダネイとマンフレッド・B・リーの合作ペンネーム。従兄弟同士で、ともにニューヨーク、ブルックリン生まれ。1929年『ローマ帽子の謎』で作家としてデビュー。ラジオドラマの脚本家やアンソロジストとしても活躍。主な代表作に『ギリシア館の謎(32)、『エジプト十字架の謎』(32)の〈国名シリーズ〉や、『Xの悲劇』(32)に始まる〈レーン四部作〉などがある。また編集者として「エラリー・クイーンズ・ミステリ・マガジン」を編集、刊行した。

「2021年 『消える魔術師の冒険 聴取者への挑戦Ⅳ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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