エジプト十字架の謎 (創元推理文庫)

  • 東京創元社 (2016年7月21日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (504ページ) / ISBN・EAN: 9784488104405

作品紹介・あらすじ

クリスマスの早朝、ウェストヴァージニアの小村の丁字路で、T字形の道標にはりつけられた男の首なし死体。この怪奇な事件は半年後、第二の首なし死体の出現をもって、全米を震撼させる一大事へと発展する! 「T」の意匠に彩られた連続殺人に相対するは、青年作家エラリー・クイーン。推理の連打と壮絶な追跡劇の果てに、名探偵が神域の論理により看破する驚愕の真相とは? 国名シリーズに堂々屹立する、本格ミステリの金字塔。

みんなの感想まとめ

論理的な推理とフェアな謎解きが魅力の作品で、読者は主人公エラリー・クイーンと共に謎を追いかける体験を楽しむことができます。物語は、首なし死体の連続殺人事件を中心に展開し、地味ながらも緻密な論理が際立っ...

感想・レビュー・書評

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  • ムズイ。

  • なんか読みにくかった?のか、結構時間がかかってしまったけど、内容はすんごく面白かった。読んでよかった…!
    そんなに派手ではないけど、すごく論理的で、「…たしかに!!」となる推理。
    あとフェアであることが徹底されてた印象。エラリーも答えが出ないことについて悩んだりもしてて、読者もエラリーと一緒に謎解きをしてる感覚だった。

  • まず、読んでいて長く感じた。
    500ページあるが、展開がドキドキする物ではなく、どちらかと言うと地味なので、ちょっと辛かった。
    最後の謎解きを読んでも、あまり納得感がなかったかな。
    終盤の追跡劇は私は退屈に感じてしまった。
    やはり、100年前のアメリカ人からは感性も大きく違ってるような気がした。

    国名シリーズはこれで3冊目だが、自分はXの悲劇シリーズのほうがワクワク面白かった。

  • これまた傑作で、「首無し死体」の基本はここにあるよね。
    さらにクイーンの真骨頂がこの科白。「動機なんてどうでもいいんです」と言い切る。犯罪を構成する論理だけにフォーカスする。潔いいよね。

  • 最後の最後まで犯人の足跡が全く出てこない!
    殺され方も首を斬られてTの字に磔にされるという惨さ……最後は凄い疾走感で、一気に読みました。

  • 国名シリーズ初読。派手な事件にみえて、解決はシンプルでロジカル

  • 今までのものとは少し毛色が違うように感じる。
    頭部のない貼り付け死体、謎の宗教、などなどかなり派手な作品になっている印象。
    といっても最後の車に飛行機にの大移動は迫力があって面白い。ロジック×サスペンスという融合が非常に上手くできているように感じる。

    そして肝心のロジックは、今までよりやや小粒な印象ではあるが、やはり秀逸。
    主な推理は以下の3つ。
    ①チェッカーの推理
    ②パイプの推理
    ③ヨードチンキの推理

    ①はチェッカーのルールが分からないと気付くことはできないが、ロジックの面白さは分かる。納得。

    ②はシンプルではあるが、なぜ犯人は一時的にあずまやを犯行現場だと思わせたかったのか、という理由がその場で明かされる偽のもの、そしてラストで明かされる本当の理由、どちらとも面白い。

    そして犯人特定に至る③なのだが、「ヨードチンキの推理」という言葉を事前に聞いてしまっており、注意して読んでいたのでこれは気づいた。
    まぁもちろん気づけたというのはそれだけフェアということでもあり、優劣に関係はないのだが。

    他にもさりげなくトマスのクリスマスイブのアリバイを提示していたりなど、細部でもやはり手腕が光る。

    少し"派手さ"が大げさに感じる部分もあったり、作品の中でのロジックの占める割合が少なかったりなど他の国名シリーズが傑作揃いなだけに気になってしまう部分はあるが、これも十分な良作であり、自分の中での☆5に値する作品なのは間違いない。

  • クイーンは初作品です。

    率直に言うとかなり面白かった。
    首無しのまま磔にされた死体と現場に残されたTの文字。猟奇的でミステリアスな謎が名探偵エラリーに襲いかかる。
    今回リチャード警視はほんの少ししか出ないので、クイーン父子のやりとりはほぼなし。その代わり終盤での追跡劇はザ探偵小説という感じ。意外な犯人と例の推理シーンに目から鱗が落ちました。

    国名シリーズ最高傑作の名に恥じぬ名作ミステリーでした。

  • おい!な、なんなんだ最後の一文は〜!!!!!
    にやりとせざるを得ないよ…こういう一文があるから、この作者のことが好きだし信頼できると感じる…読者なら笑ってくれるだろうという愛嬌を感じるというか…


    p.498
    「ぼくはこの事件をもとに本を書きますよ。題名は、ぼくが発作的に学のあるところをひけらかしたがることを記念して、『エジプト十字架の謎』とします。かかった費用は、読者の皆さんに払ってもらうことにしましょうよ!」
    終わりよければ、すべてよし
    『ゲスタ・ロマノルム』ラテン語訓話的物語集より


    国名シリーズって読むたびに全く違う印象を受ける。今回は田舎の寂れた村、異国趣味の建物が並ぶ入江の高級住宅街、事件関係者もバルカン半島出身で、これまでのシリーズとは違ってニューヨークを飛び出すし、クイーン警視はいない(泣)しで、趣向を変えてきたな、と思った。
    前書きの時点で警視がいないことが明かされかなりショックだったが、ヤードリー教授も魅力的なおじいちゃんでよかった。最後の犯人を追いかけるところは、おじいちゃんアドレナリンでまくりで無理しないで!って感じだったけど、本人が楽しそうでなによりだった。

    トリックというか事件の謎については、最後の「なぜ犯人はラベルがない青い瓶の中身がわかったのか?」という一点で、するするっと犯人の正体がわかっていくのだが、この青い瓶を見て、読者が「あれ?あれ?もしかして???」となってからの、解決編を迎えるのが面白かった。最初この事件はハウダニットかと思ったけど、長いページを割いてクロサックという存在が全くでてこないため、フーダニットの様相を帯びてきて、そこも面白かった。クロサックは絶対この中にいる、となぜか途中から確信してたもんな…なんかそこの読ませ方も上手い気がする。
    今になって思い返せば、エジプトとか裸体主義者とかは事件と全く関係ないのだが、エラリーの最後の方の言葉で許しちゃう。
    国名シリーズはほんと、種明かし+クイーン父子の魅力のちょい足しを最後にやってくるから、次も読みたいとなってしまう…

    翻訳は一作目ぶりに創元推理文庫の方を読んだが、若干文章が硬いような気もする。
    だけど創元推理文庫版は、エラリーが警視のことをお父さんと呼ぶのが好きだ。
    あと最後警視を登場させてくれてありがとう。エラリーが久しぶりにお父さんに会えたときのはしゃぎっぷりはとてもよかった。

  • 25/12/17

  • コナン11巻

  • 国名シリーズを順番に読んできて、現時点で本作が一番好みで面白いと思った。
    首無し死体、現場に残されたTの文字、顔が分からないけど迫ってきている復讐者…など色んな要素が雰囲気を盛り立て、先が気になる展開だった。特にメガラが登場して一気に話が進展したところと、最後の追跡劇が面白かった。最後にクイーン警視が出てきたのも良かった。
    唯一、クロサックの復讐という動機(とされたもの)がハッキリしたものだっただけに、真犯人の動機が大したことなく単に狂人だったというのは少しスッキリできなかった。でも終わり方は平和で好き。

  • エラリー・クイーンの名作の一つである本作、読む順番が前後して私にとって最後の国名シリーズとなったがまだまだ国名シリーズを読みたいという気になってしまった…。

    事件が謎に包まれていればいるほど解決のきっかけはほんの些細な事実だということの最たる例であろう。これが100年近く前の作品だとは本当に心底驚きである。アガサ・クリスティ同様後世のミステリー作家に多大な影響を与えたエラリー・クイーンのミステリー史、いや、小説史における功績は計り知れない。

    今作で国名シリーズを読破したので、トリックや物語自体の面白さ、衝撃度等の観点から個人的な国名シリーズランキングも載せておく。ただし、ギリシャ棺の謎の記憶が長さと複雑さゆえに曖昧なので読み直して変わる可能性あり。

    1. スペイン岬の秘密
    2. オランダ靴の謎
    3. ギリシャ棺の謎
    4. アメリカ銃の謎
    5. エジプト十字架の謎
    6. フランス白粉の謎
    7. ローマ帽子の謎
    8. チャイナ蜜柑の秘密
    9. シャム双子の秘密

  • ミステリーに親しみのある人からすると、どこかで似たようなトリックは見たことがあるかもしれない。でも、これが源流だと考えると、エラリークイーンは凄い。
    偉そうなことを言いつつ、真相には気づけなかったし、論理もしっかりしていた。
    僕が読んだのが図書館で借りた相当古いものだったからか、訳がかなり読みにくかった。
    せっかく読者への挑戦があったのに、きちんと読めた自信がなく、自分では推理せず、すぐに読み進めてしまった。
    新訳版ではもっと読みやすいのかな。

  • 時代を感じる古くさい文章と登場人物の多さに負けてしまい半分読んで挫折しました。

  • ――

      I am the Alpha and the Omega…



     国名シリーズの中でいちばん好みかもしれない。
     全編をとおした壮大なペテンと、アクション映画みたいな大追跡と、解決の痛快さと。エンターテイメント性が非常に高くて、けれどミステリのベースがしっかりしてるから腰を据えて読まないといけない。良い時間でした。

     ニューヨークから遠く離れているから、相棒代理として登場かと思っていたヤードリー教授がまた、いい! クイーン父的にどっしりと構えたポジションなのかと思いきや、わくわくして追跡に参加し、いい気になって、最後ムスッとしている教授が可愛すぎた…
     ミステリの基礎をたっぷり含みつつ、やっぱりキャラクタが魅力的だから小説として読ませるんだよなぁ、と改めてファンになりました。

     納得の☆4.6

  • 読むのにすごく時間がかかってしまったけど、面白かった✨
    複雑そうに見せかけて、意外とシンプルな事件。
    犯人はなんとなくわかったけど、追いつめる所も楽しくて最後は一気読みしちゃった☺️


  • 「国名シリーズ」の中の1冊。
    複雑そうに見えて意外と単純な事件。でもそういうお話の方が真相にたどり着くのは難しいと思う。
    ラスト50ページで今までの推理を覆すような真実が明らかになっていくけど、しっかり筋道通ってて何の矛盾もないところが流石としかいいようがない。
    しっかり腰を据えて読みたい1冊。

  • エラリークイーンものの私のNo. 1ミステリはこれ。T字路にあるT字の道標に貼り付けられた首無し死体。そして第二、第三の殺人が…。怪奇趣味を巧みに取り入れた展開、そして犯人を追い詰めるラストは圧巻。

  • 2020/10/13読了。探偵クイーンの論理的な謎解きに到達するまで少々頭が疲れました。まあ、読み終わってみれば読了の達成感に⭐️3.5かな。

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著者プロフィール

エラリー・クイーン。フレデリック・ダネイとマンフレッド・B・リーの合作ペンネーム。従兄弟同士で、ともにニューヨーク、ブルックリン生まれ。1929年『ローマ帽子の謎』で作家としてデビュー。ラジオドラマの脚本家やアンソロジストとしても活躍。主な代表作に『ギリシア館の謎(32)、『エジプト十字架の謎』(32)の〈国名シリーズ〉や、『Xの悲劇』(32)に始まる〈レーン四部作〉などがある。また編集者として「エラリー・クイーンズ・ミステリ・マガジン」を編集、刊行した。

「2021年 『消える魔術師の冒険 聴取者への挑戦Ⅳ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

エラリー・クイーンの作品

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