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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784488104450
作品紹介・あらすじ
ニューヨーク湾に浮かんだ死体は、行方不明だった大富豪ハッター家の当主ヨークのものだった。警察は自殺と結論づけるが、二ヶ月後、ハッター邸で毒物混入事件が発生。解決を要請された名優にして名探偵のドルリー・レーンも手をつかねるうち、ついには屋敷で殺人が……。一族を相次ぎ襲う惨劇の恐るべき真相とは? 巨匠クイーンのレーン四部作屈指の傑作であり、オールタイムベスト常連の古典名作ミステリが21世紀によみがえる!
感想・レビュー・書評
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エラリー・クイーン2冊目。
ニューヨークの名門ハッター一族に奇怪な殺人事件が起きる…
ヴァン・ダインの『グリーン家殺人事件』に似てる。シチュエーションなど色々なことが似ていた。
ヴァン・ダインの方が4年前の出版。
この作品の方が後出しなだけに、更に深さを増してる。
でも結末は当然違っていて、それぞれに一族の悲劇があった。
『Xの悲劇』よりも名探偵のドリル・レーンの苦悩や人間味を感じた。
読んだ後にずっと考えてしまう…。
忘れられないくらいの衝撃を受けたので『Yの悲劇』も読んで本当に良かった。
次のエラリー・クイーンは違うシリーズを読みたい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
レーンもの二作目。Xの次にZ読んでしまって今回Yに戻る。昔々子供向け雑誌でネタバレされて犯人を知っていたので残念ながら驚きは少なかったが、今回きちんと読んでどういう経緯で犯行に及んだかの推論は納得いった。それにしても辛すぎる結末。
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111108さん、「方舟」へのコメント、ありがとうございました。
僕もこれ、大好きです!クイーンの中で、ベスト5に入るかなあ。
かなり以...111108さん、「方舟」へのコメント、ありがとうございました。
僕もこれ、大好きです!クイーンの中で、ベスト5に入るかなあ。
かなり以前にハヤカワ文庫版で読みましたが…こちらの創元新訳版に、興味があります!2022/11/10 -
まーちゃんさん、こちらにもコメントありがとうございます♪
これ、ネタバレ無しで読んでたらもっと圧倒されたと思います。でも、やっぱり結末が‥...まーちゃんさん、こちらにもコメントありがとうございます♪
これ、ネタバレ無しで読んでたらもっと圧倒されたと思います。でも、やっぱり結末が‥まさに「悲劇」ですよね。「方舟」も結末が真っ黒とありましたが、これもかなりダークですね。
新訳はたぶんとても読みやすいですよ。違和感なく読めました!2022/11/10 -
111108さん、ありがとうございます。
「Y」は、有名な結末ですから…ミステリ好きには、ある程度ネタバレしちゃってますよね。クリスティの...111108さん、ありがとうございます。
「Y」は、有名な結末ですから…ミステリ好きには、ある程度ネタバレしちゃってますよね。クリスティの「あれ」も含めて。
新訳、期待します!2022/11/10
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2025/4/7読了(再読)
『Xの悲劇』同様、説明不要レベルの名作である。1932年、B.ロス名義で『X』『Y』を、E.クイーン名義で『ギリシャ棺』『エジプト十字架』を発表するという名作傑作大量生産体制に入っていたクイーン。“日本のクイーン”有栖川有栖で例えれば、〈火村英生〉と〈江神二郎〉シリーズを2作ずつ出した様なもの(昔と今と日米での出版業界事情の違いや、何より本家は2人組だったという事実は意図的に無視)?
ストーリーについては、語り尽くされていると思うので、旧訳版(S33年発行の〈新潮文庫〉版 大久保康雄訳)との違い他、雑感をあれこれ(……長くなりますよ)。
・作中のハッター家の異常性は女主人エミリーが端緒で原因は梅毒とされている。但し旧訳版では“病毒”とされてダイレクトに病名は出ていない(ハッター家のカルテ記載にワッセルマン反応云々とあるので判るにはわかるのだが)。旧版でボカして訳したのか、新訳版で何のことだか判らないからハッキリ病名を出したのか? 原書ではどうなっていたのか気になる。いずれにせよ、梅毒の神経症状が遺伝して皆んなオカシくなったと言うのは、今日の視点では、差別・偏見でしかない。尤も、当時は有効な治療法も無かっただろうから、余計にそんな見方が通用したのかも知れないが。
・「去年のサバより確実に死んでます」(89頁)というサム警視がエミリーの死体を指して言った台詞。こんな言い回しあったっけ? と調べた旧訳版では「去年の土左衛門」となっていた。旧訳版を読んだ当時はヨーク・ハッターの死体と比べて言ったと思ったのだろうが、改めて考えると、ヨークの死体が発見されたのが2月で殺人事件は6月と同年内で、実際に死亡したのが前年12月と思われるので「去年の」は間違いではないと言えばそうだが、なんか違和感。「土左衛門」も、水に浸かっていたとはいえヨークの死因は服毒自殺なので、これにも違和感。新訳の「サバ」は、傷みやすい魚だから(鯖読みの語源ですからね)去年のものなど言うに及ばず、という意味での英語流の死体(もしくは水死体)の隠語かと思って調べても、どうも違うよう。
……以上、詳しい方、教えて頂けると有り難いです。
・作中のメインの事件は先述した通り6月。しかし、夜には冷え込み、室内で暖炉まで焚くハムレット荘。1920-30年代のNYの気候は、そんなだったのか?
・そして、21世紀の超高齢化社会の日本に生きる自分には、高々60歳のレーンが、老優、老人と書かれていることに激しく違和感を覚えるのであった。
・あと、カバー絵の「Y」の意匠が、少し判りにくいよね。
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名作をようやく。
富豪家族の邸宅で起きる数々の事件、その犯人を元俳優ドルリー・レーン、サム警視とともに解くという流れ。
次はいつ何が起きるのかとドキドキした。
ドルリー・レーンの説明がすごく論理的だなぁと思った。
マンドリンを凶器に選んだ理由などは、私は「うーん…そっかぁ…」となってしまいちょっと納得感が薄かった。日本語と英語の違いもあるかもしれない。もし原語版で読めるなら納得するのかな。
4部作とのことなので、他の3作品も読んでみたい。 -
富豪ハッター家の殺人劇。マンドリンで当主エミリ撲殺。遺言書は盲聾ルイザを守る内容。筋書通りの殺人。犯人を警察に引渡せば簡単だが,探偵レーンの決断は…。作者との倫理観の違いに戸惑う。
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面白いが好きにはなれない作品だった。どちらかといえば「Xの悲劇」の方が面白いし、展開も好きだった。
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エラリー・クイーンの人気作。しっかり読み進めていけばトリックや犯人はわかってくる。
この作品のポイントはホワイダニットで、長年人気なのもわかる。
ただ個人的な好みとしては普通。面白かったけどね。 -
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疑わしい人はたくさん出てくるのだけれど、最後に明かされる犯人は意外な人物だった。
けれど論理の展開も無理やり感がなく納得の帰結で、結末の迎え方も含めて良く出来ていた。
紳士的で品があるドルリーレーンも素敵で魅力的なキャラクターだった。シリーズの他の作品も読んでみたくなる。
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海外本格ミステリーの代表作の一つ。物語の展開と、論理の構築はさすがの一言。ただ、個人的にはハードルを大きく上回ることは無かった。
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ドルリー・レーン四部作の2作目!
今回は舞台が家の中。犯人はイカれた家族の中の誰か。ここまで絞れてるのにあと一歩が足りない!今回も予想しながら読み進めていきましたが、後半「もしかして…」と思ったのも束の間。やっぱり当てられませんでした笑
作中の警視と同じく翻弄され、レーン氏の葛藤を味わい、なんとも後味の悪い終わり方でした。まさかまさかのまさかですねこれ…。
前回同様この作品の凄さは言われてみれば「は…!?」となる仕掛けで確かにと頷いてしまう推理。レーン氏が「実に簡単なこと」と話し始めると本当に簡単なことでビックリ。逆になんで見逃してた!?ってなります。
残る2作も絶対読みます! -
2025年3月読了。
エラリー・クイーンのドルリー・レーン四部作の2作目であり、シリーズ最高傑作の呼び声高い本作。世間からマッド・ハッターと呼ばれる変人揃いのハッター家で起きた毒殺未遂事件とそれに続く殺人事件に名優レーンが挑む。
今作は1932年に発表されているのだが、読んでみると古さを感じなかった。次々に起こる不可解な謎に翻弄され、探偵とともに推理をめぐらせ、最後には予想外の真相に迫る。目まぐるしく起こる展開に、時の隔たりを忘れいつの間にかのめり込んでいた。やはり王道はいつの時代にも面白い。 -
クイーンはまだ2冊目だが、乱歩が大好きだったのもうなずける。いわくいいがたい格調と俗っぽさの融合に惹かれる。
著者プロフィール
エラリー・クイーンの作品
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