ポンスン事件 (創元推理文庫 106-2)

  • 東京創元社
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (377ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488106027

感想・レビュー・書評

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  • 緻密なアリバイ崩しのミステリー。名探偵ではなく、刑事が証拠を集め、犯人を追い詰める物語。なかなか緊張感があっていいですが、事件の結末がちょっとなぁという感じです。
    あと、事件発生の原因になる人物は、今で言えば失踪になると思われるので、今の時代では死亡扱いでは。まぁ調べてないので正しくないと思いますが。

  • 安心して読めるクロフツらしい作品。古風な翻訳も面白い。
    1921年

  • 夕食後に突如消えたサー・ウィリアム・ポンスン。翌日川に浮かんでいた遺体。川辺に残された靴跡の秘密。家族のアリバイ。何者かに手紙で呼び出されたという長男オースチン・ポンスン。電車に乗り遅れ犯行当時にアリバイのあった甥のコスグローブ。捜査に当たるスコットランドヤードのタナー警部。目撃者の証言から逮捕されたオースチン。オースチンの婚約者ロイス・ドウリの従兄弟ジェームズ・ダウントの捜査。ポンスン卿の妻エセルの元夫トム・デールの秘密。

     2011年7月24日読了

  • 中国、大連などを舞台とした作品です。

  • ジミな装丁ですが、中身はなかなかいいです。タナー警部が一歩一歩事件を解明していく過程が面白いです。
    こういう昔出版された本は、訳も昔風でそれも一読の価値があるなあと思います。

  • <07/1/25読了>地味で魅力のないタイトルに反して中身は充実のおもしろ本格ミステリ◆謎解きの過程が実に現実的でリアルなのがまずいいです。名探偵が天才的ひらめきでパズルを組み立てるように謎解きするのではなく、刑事が足でこつこと捜査しながら地道に捜査を積み重ねていきます。そのため少しづつ謎がほどけていく、あるいは謎が深まっていく過程を楽しむことができます◆こつこつ地道だからと言って謎解きの意外性に欠けるわけではありません。わずかな手がかりから推理と捜査を積み重ねて驚くべき真相にたどりつくのは1度や2度ではありません。素人探偵が登場して刑事と謎解き合戦をするのも楽しい趣向です◆本格ミステリですが、トリックや謎解きだけに頼らず、巧みなプロットでサスペンスを盛り上げて読者が惹き付けられる面白い読み物にしようと努力している点にも感心します◆
    もちろん本格ミステリとしての結構もしっかりとしていますし、最後に顕われてくる真相も意外性十分。クロフツを見直させられた一品でした。

  • 警察の捜査がほとんどタナー警部の独り捜査であり、実際こんな状態が許されるのか疑問がある。タナーが見破れなかったアリバイにしても、他に人が いればすぐに見破れるようなものであった。 2番目の列車のトリックは現代ではよく用いられるトリックであるので簡単そうに思えるが、昔は斬新なトリックだったのかもしれない。

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著者プロフィール

フリーマン・ウィルス・クロフツ(Freeman Wills Crofts)
1879年6月1日 - 1957年4月11日
アイルランド生まれ、イギリスの推理作家。アルスター地方で育ち鉄道技師となったが、40歳で病を患い入院。療養しながら記した『樽』を出版社に送ったところ採用、1920年刊行。名声を博し、推理作家デビューとなる。50歳まで本業の技師を続けながら兼業作家を続けていたが、体調悪化で退職して作家専業に。その後、英国芸術学士院の会員にまで上り詰める。
本格推理作家として、S・S・ヴァン・ダイン、アガサ・クリスティー、エラリー・クイーン、ディクスン・カーと並んで極めて高い評価を受けている一人。代表作に前述の『樽』『ポンスン事件』、フレンチ警部シリーズ『フレンチ警部最大の事件』『スターヴェルの悲劇』『マギル卿最後の旅』『クロイドン発12時30分』 など。

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