クロフツ短編集 1 (創元推理文庫)

  • 東京創元社
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本棚登録 : 58
感想 : 7
  • Amazon.co.jp ・本 (314ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488106195

作品紹介・あらすじ

英国本格派の雄クロフツが満を持して発表した、アリバイ破りの名手フレンチ警部のめざましい業績を綴る21の短編を収めた作品集。「いずれも殺人事件であって、しかも、犯人は必ずまちがいをして、そのためにつかまっている。そのまちがいに、読者が事前に気がつけば読者の勝ち、気がつかなかったら、筆者の勝ちというわけである」(まえがきより)と、読者に挑戦状を叩きつける。

感想・レビュー・書評

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  • 全部同じ話に思えた

  • フレンチ警部の口癖だよ。
    「複雑な犯罪というものにはかならずといっていいくらい、
    その全体を暴露してしまうようなつまらぬミスが
    あるということを示すものなんだね」

    まぁ、これはクロフツ先生のさじ加減ひとつ、
    と言うこともありますがね。

    今回のこの本は20編くらい納められているだけあって、
    一つ一つが短い。

    ある人が殺人を思いつき、
    ある意味必然的にクロフツ警部に会い、
    (出かけた先、休暇中と言う場合もある)
    そして、逮捕。

    次々と事件が起こるので
    あまりにもたくさんの人が諸問題の解決方法に
    殺人を選ぶのも、なんだかな~と思ったのと、
    (そういう小説、なんですがね)
    ちょっと同情できる犯人でも容赦なく逮捕となるから、
    そこが、ホームズとは違って、ね。
    まあ、フレンチ警部は所詮(?)
    ヤードの雇われ人ですから仕方ないですが…。

    やっぱり中編、長編になった方が面白い作家のような気がした。
    気軽にフレンチ警部の活躍を読めるというのはよかった。

    しかし、伝達手段も、交通手段も発達している
    今のような時代は、
    完全犯罪と言うのは、難しいね…。

  • 倒叙のファンにとっては
    たまらない作品集。
    ただし普通の人には犯人の羅列に
    しか見えないかもしれません。

    面白いのは「殺人者はへまをする」と違って
    女性の犯人が出てくること。
    ただ1つは従犯です。

    残りのひとつは印象に残るぐらい
    悪女ですよ。
    怖さすら感じました。

  • 謎解き役にフレンチ警部を配し、犯罪の様々な場面で起こる「致命的なミス」を暴いていく。短編21篇を収録。

    事件に到る過程はさまざまあれど、動機は金か色なのね。
    今読むと笑ってしまうようなくだらない謎解き(死体の傷が死後ついたものであるとわかってアリバイが崩れるとか)もあるけれど、どれもこれもきちんと筋道だった推理がなされていて楽しめた。
    クロフツは読者に謎解きの手掛かりを必ず与えてくれているので、じっくり読むと犯人の犯したミスが分かる。
    でもその手掛かりは本当に些細で、しかもさりげなく提示されているので気をつけていないと読み逃してしまうんだよね。
    考えながら読んで、謎解きされてから相当箇所を探して再読して、なんだか1冊で2度美味しい本だった。

  • 『床板上の殺人』
    仕事の同僚である機関士ディーンの妻と恋に落ちたグローヴァー。彼に薬を盛り徐々に精神を不安定にしていき最終的に機関車を暴走させ死ぬというシナリオ。床に寝かされた死体に残った証拠。

    『上げ潮』
    依頼人であるモリスントンの公債を売ってしまった弁護士ホーン。返済前に確認を依頼されで海での溺死を装って殺害するが。風呂場での犯行に隠された秘密。

    『自署』
    共同経営者にこき使われ、横領がばれそうになったため殺害を決意するジン・キーン。年長者であるハンフリーズを殺害しもう一人の同僚ワッグに罪をなすりつけるため改ざんした帳簿を机に忍ばせるが・・・。

    『シャンピニオン・パイ』
    継父ハロラン氏の再婚から家での立場がメイドのようになてしまったローラ・ブレンド。父親の食事のキノコに毒キノコを混ぜて殺害し後妻であるナンシーに罪を着せようとするが・・・。

    『スーツケース』
    自分が起こした強盗殺人を目撃され強請られたアルバート・ランク。強請り屋であるデーヴィッド・ターナーを殺害する。アリバイ作りに使用したスーツケースに隠された秘密。

    『薬壜』
    継父ハインズ氏との折り合いが悪くなったグレズリー。ハインズ氏の薬の中に毒薬を混ぜるが・・・。沈殿する薬の秘密。

    『写真』
    自分の妻に接近するかつての戦友フリート。妻が田舎に帰っている間にフリートの殺害を計画するハーバート。フリートの新しく購入した車と自分の家の写真をとり自分のアリバイを確保する計画。お手伝いさんが出した牛乳瓶。

    『ウォータールー、八時十二分発』
    過去の女性問題をヒュー・ピルキントンに強請りのネタにされたジェラルド・ダライズム。ギルフォードに向かう汽車の中でピルキントンを殺害し車外に落とす。ダライズムのコートに残されたキップ。

    『冷たい急流』
    共同経営者のフランプトンに自分たちの考え出した特許の権利を奪われそうになったモーガンとコリンズ。犬の散歩中のフランプトンを殺害し橋の上から急流に落とす。犯行時に無くなってしまったコリンズの眼鏡。

    『人道橋』
    隣人のカウリー夫人から酒場から夫のジョン・カウリーが戻らないと相談を受けたフレンチが発見したジョンの遺体。カウリー夫人とディック・オーツの関係。現場に残された靴の足跡の謎。

    『四時のお茶』
    雇い主であるパントン夫人の財産を使い込んだロナルド・グレーア。穴埋めのために妻マーガレットの叔父であるスタレットを殺害する。

    『新式セメント』
    友人であり最近60歳を超えて結婚したラッドを訪問したフレンチ。ラッドの元に送られたセメントの試供品。成分から爆発の危険がある事を察知したフレンチ。何者かに命をねらわれるラッド。ラッドの甥に罠を仕掛けるフレンチ。

    『最上階』
    新しい婚約者のできた小説家のキース。新しい婚約者は出版社の社長の娘、それまで付き合っていたタイピストのヴェラの妊娠。書類を届けるふりをしてヴェラを殺害したキース。アリバイ作りのために帰宅してから、現場に戻り彼女を転落死に見せかけようとしたキース。書類の封筒に隠された落とし穴。

    『フロントガラスこわし』
    プレフォード氏の執事ロレット。結婚の為にパブを買い取る資金をつくるのにプレフォード氏の宝石などを売り払ったロレット。姪の結婚の為に宝石を出すようにいわれ犯罪が露見する危機に。フロントガラスを壊すいたずらに乗じてプレフォード氏をライフルで射殺したロレット。ライフルを隠したが。ライフルケースに隠された落とし穴。

    『山上の岩棚』
    パブリック・スクールで次期校長の座をたうんぜんとかと争うストーカー。生徒のスキャンダルで自分が不利になるとかんがえたストーカー。趣味の登山中にバックルが切れ、転落事故での死に見せかけようとしたが。

    『かくれた目撃者』
    ヘップワースの妻ジュリアと恋に落ちたストリーター。ある夜ヘップワースの帰宅時間に待ち伏せ殺害、アリバイを作り飛行機から海上へ遺体を投げ込んだが。誰もいないと思っていた海上の目撃者の秘密。

    『ブーメラン』
    ある婦人との結婚の為に金がいるブロード。他の婦人から貰った手紙をネタにカーロという男からゆすられる、ブロードと同じくフレミングに借金があるカーロ。カーロの筆跡で偽の手紙を100ポンドの借金をかえすとフレミングに送り、カーロを誘いだしフレミング殺害の罪を着せようとしたブロード。カーロの借金の秘密。

    『アスピリン』
    ホックリー氏の屋敷で働くフリント夫人。ホックリーの遺言でホックリーの死後に屋敷と年金を受けとることになる。心臓に病気をかかえるホックリー。心臓の薬の代わりにアスピリンを入れた瓶。
    『ビング兄弟』

    『かもめ岩』

    『無人塔』

    市川図書館
     2009年5月6日初読

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著者プロフィール

フリーマン・ウィルス・クロフツ(Freeman Wills Crofts)
1879年6月1日 - 1957年4月11日
アイルランド生まれ、イギリスの推理作家。アルスター地方で育ち鉄道技師となったが、40歳で病を患い入院。療養しながら記した『樽』を出版社に送ったところ採用、1920年刊行。名声を博し、推理作家デビューとなる。50歳まで本業の技師を続けながら兼業作家を続けていたが、体調悪化で退職して作家専業に。その後、英国芸術学士院の会員にまで上り詰める。
本格推理作家として、S・S・ヴァン・ダイン、アガサ・クリスティー、エラリー・クイーン、ディクスン・カーと並んで極めて高い評価を受けている一人。代表作に前述の『樽』『ポンスン事件』、フレンチ警部シリーズ『フレンチ警部最大の事件』『スターヴェルの悲劇』『マギル卿最後の旅』『クロイドン発12時30分』 など。

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