ブラウン神父の童心 (創元推理文庫 110-1)

  • 東京創元社
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  • Amazon.co.jp ・本 (356ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488110017

感想・レビュー・書評

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  • 最近の推理小説は、グロさばっかり強調するか、ラノベになるかのどっちかだし、やっぱり本格ものが好きです。
    グロくないしチャラくないし。
    文体が古くて読みづらいのが難点...

    受験を見据えて文学系のエッセイも読むぞー

  • 短編集。古さを感じさせない。ブラウン神父のキャラクターがいい。だけど読みにくいのには辟易いたしました。
    「アポロの眼」が印象的。

  • ブラウン神父は海外ドラマで見たことがあり、原作も読もうと手に取った。
    「見えない男」「奇妙な足音」のトリックはこんな発想があったのかと驚くばかり。
    トリック的にやや強引なものもあるにはあったが、ブラウン神父の語りで説得されてしまうのは解説にも書いてあった通り。
    最初の章から出てくるフランボウという一人の人間の変わり具合が面白い。
    彼を見ているとレ・ミゼラブルのジャン・バルジャンを思い起こしてしまう。
    どちらも神父(司教)のおかげで悔悛し、真っ当な道を進み始めるのだ。
    人間こんなにもガラッと変われるものなのかなと不思議な気持ちになる。

    続編もそのうち読みたい。
    フランボウが出てくるのなら嬉しいな。

  • 翻訳が古く,ややとっつきにくいが2,3話読めばブラウン神父とフラウボウに愛着が湧いてすいすい読める.特に古典と思って舐めてると,1~2話を読んで度肝を抜かれる.一話が短いので寝る前に読むと幸せに寝れる.

  • 【青い十字架】【見えない男】【イズレイル・ガウの誉れ】【折れた剣】など、短編ミステリーのオールタイムランキングで必ず上位に入る傑作ばかり収録されています。抽象的な書き方で非常に読み難いものの、切れ味鋭いトリックを堪能することが出来ます。
    マイベストは【秘密の庭】。館の中庭に首を切断された男の死体が転がっているという謎なのですが、トリックが大仕掛けですし、犯人像も大胆。【青い十字架】を先に読まないと威力が半減するのでセットで読んで欲しいです。

  • ひらめき探偵ブラウン神父。けっこう皮肉も利いている。物語のはじまり方とか好きだなぁ。謎解きのペースの早さにびっくり。全体の10分の1くらいの分量でささっと片づけちゃう。
    依然読んだ儚い羊たちの晩餐内一編の元ネタと思われるイズレイル・ガウの誉れもなかなか。ちょっとマイナーすぎる笑
    訳が古すぎるのが少し残念。拙者!とか意味はわかるけども。武士じゃないんだから笑 新訳は難しいかなぁー。

  • 3度目の読了。神父の時々本筋から外れる講話に慣れると、これほど面白いミステリーはない。クリスマスの犯罪「飛ぶ星」が美しい。

  • ホームズに並ぶ古典ミステリの傑作らしいが正直その辺りはどうでもいい。何より面白いのはイギリス国教会の地にてカトリックであり、神父という職でありながら理性と合理性を至上とし、宗教は唯物的なものであると考えるブラウン神父の存在だ。チェスタトンお得意の逆説的警句を散りばめつつ、時に善悪の彼岸的な箴言を口にする。中でも「折れた剣」では例え聖書であろうと己の望む解釈でしか読めないという盲目性について指摘することで、本書をミステリとしか見ずトリックばかり気にする読者への皮肉にもなっていると気付いた時は震えてしまった。

  • なじみのない人種(カトリックの神父さん)が主人公ということでなんとなく敬遠していたのだが、読んでビックリ問答無用のおもしろさ。

    ぜんぶで5冊、51編あるという「ブラウン神父」シリーズのうち、この『ブラウン神父の童心』はその第一作である。

    最初に収められた「青い十字架」では、その後「相棒」のようにたびたび登場する「フランボウ」との馴れ初めが語れる。読者の予想をいきなり裏切るかのような思いがけない結末を迎える「秘密の庭」、密室の中で、聞こえてくる足音だけをたよりに見事犯人をつきとめる「奇妙な足音」と前半3つのエピソードだけでも十分楽しめる。変わったところでは、プロファイリング的手法で歴史上の「英雄」の意外な素顔を暴き出す「折れた剣」なども面白い。

    古風な文体やさまざまな宗派を揶揄したような人格描写など分かりづらい部分、ピンとこない部分も多々あるものの、イングランドの牧歌的風景の中で繰り広げられる推理譚は昼下がりや夜更けの読書にまさにうってつけ。主人公の「ブラウン神父」は、いかにも鈍重な印象の人物が事件に直面するやいなや冴えた推理力を発揮するという典型的なタイプの探偵だが、どこか人を食ったようなとぼけたキャラクターがたまらない。個人的には戸板康二の「中村雅楽」同様、長くつきあいたい人物である。

  • 4+
    ミステリ・クラシックだけあって文句なく面白いのだが、表現がまわりくどいよチェスタトンさん。そのせいか読むのに時間が掛かったが、慣れればそのまわりくどさも味か。

G.K.チェスタトンの作品

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