詩人と狂人たち (創元推理文庫 M チ 3-8)

  • 東京創元社
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  • Amazon.co.jp ・本 (282ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488110086

感想・レビュー・書評

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  • ありえなさそうでありえない突拍子もない事件と、その軽さとは不釣り合いなほと抽象的で難解な論争。いつものチェスタトンのあれのなかでもいちばんひどいやつ。

    すでにチェスタトンにはまってる人にとっては最高傑作。
    はまってない人にはますます遠い存在になりそう。
    最初に読まなくてよかった。すでにはまってる人には安心してお勧めできます。そうじゃなければ、絶対にブラウン神父ものから読むべき。

    天使と人間のみわけかた。下からやってきた我々は頭を上にむけているのに対し、上からやってくる天使は頭を下にむけた逆立ちの格好をしているんだって。

  • キリスト教的解釈で精神病患者の行動原理を解明しているのでなんとも意味不明なとこが多い。古き悪しき装飾辞令と衒学的な目眩ましになんとも頭が痛くなる

  • ミステリ?
    これものすごく読んだことがある気がする。
    浮かんでくる状況や映像がものすごくデ・ジャ・ヴ。
    でも、チェスタトンはお初なはず。

  • 題名どおり、この作品の主人公は詩人で画家のガブリエル・ゲイルが狂人が起こす事件を解き明かすというロジックに特化した短編集。しかし『木曜の男』に引き続いて主人公の職業が詩人。本当にチェスタトンは詩人が好きだ。

    90年初頭にトマス・ハリスの『羊たちの沈黙』が起爆剤となって、サイコホラーが一大ブームを巻き起こしたが、いわゆるそれは人間の心こそ怖いということに気づいたからだった。そしてそれは今まで理解不可能であった狂人の行動・心理が狂人にも彼らなりの理論と哲学の下で行動していることがこれらの作品群で解り出した事も一因だろう。本作はそれに先駆けること60年も前に発表された狂人が狂人の不可解な行動を狂人の視点で解き明かすという非常にエキセントリックな短編集なのだ。
    しかし本作はその過剰なエキセントリックさゆえに私の中ではもっとも評価の低い短編集になっている。ブラウン神父、ガブリエル・サイム、バジル・グラントと今までチェスタトンの主人公は非常に個性的で、普通に付き合うには遠慮したい人物ではあるが、一般的な常識は備えている人物ではあった。しかし本書における主人公ゲイルは彼自身が狂人であるため、彼の言動には面食らってしまい、ついていけないことが多かった。
    これに拍車を掛けるように各編もこちらの常識・理解の枠外を振り切っていて、もう訳が解らんわぁと何度もなってしまった。
    これを読んだのはやはり大学生の時でそれなりの知識はあった頃だったが、そのときの印象は上述のようにすこぶる悪い。しかし他者の感想ではなかなか興味深い趣向が盛り込まれているとのことなので(この趣向についてはもはや頭に一片も残っていない)、機会があればもう一度読み直してみたいなぁとは思っている。機会があれば、ね。

  • 未読

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