もう年はとれない (創元推理文庫)

制作 : 野口 百合子 
  • 東京創元社
3.52
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本棚登録 : 447
レビュー : 61
  • Amazon.co.jp ・本 (382ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488122058

作品紹介・あらすじ

人生最後になるかもしれない捜査に臨む伝説の元殺人課刑事、87歳。武器は357マグナムと皮肉、敵は老い。最高に格好いい主人公を生むことに成功した、清冽なデビュー作!

感想・レビュー・書評

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  • 元気なじいちゃん大活躍!という感じのものかな、という予想はハズレで、結構ビターであった。シニカルなセリフの面白さはあるけれど、コメディタッチではない。87歳の探偵役という設定がとてもユニークなのは間違いないところだが、あまりにしょっちゅう年をとって頭も体も思い通りにならないとぼやかれるのは、ちょっとツライかな。

    ナチスの隠し財産とか、凄惨な殺人とか、道具立ては派手で、展開も早い。ただ、最後まで主人公のじいちゃんも孫も、今ひとつ人物像がはっきりしない感じがあった。最大の引っかかりは、なぜ猟奇殺人? そこがわからんなあ。無理があるよ。

  • 元殺人課名刑事の87歳の老人が主人公。第二次世界大戦時に捕虜収容所で、ナチスSS将校から拷問された経験をもつ。主人公と孫の二人が、その元SS将校の隠し金塊をめぐる争いに巻き込まれ、次々に周りで殺人が起こる話。
    主人公の老人らしくないかっこよさと、老人らしい体の老いた様子や、孫と妻への愛情がよく描かれていてよかった。

  • "主人公は87歳の元殺人課の刑事。ユニークなヒーロー。孫と一緒に過去の落とし前をつけに行く羽目になる老兵。アルツハイマーにおびえながら、毎日「忘れたくないこと」を記録帳に書いている。若かりし頃のスタイルで借金取りの胴元に殴りこみにいっても、相手に傷一つ与えられない。会話の駆け引きもユーモア。
    こんなじぃさんに私はなりたい。"

  • バック・シャッツ最高!!なんて痛快なんでしょう。いうこともいちいち格好いいし笑えるし。ローズは大変かもしれないけどある意味尊敬する。家族にいたらいいなとも思うけどやっぱり孫としてがベストかなあ?
    もうホントに止まらない。読み進めるしかない。そして残りページがどんどん減っていくことに一抹の寂しさを覚える感じ。こういうの久しぶりで嬉しかった。続編も期待!
    タイプは違うけどエーランド島シリーズのイェルロフも大好きです。自分なんてまだまだ頑張りが足りないなと少し元気づけられる面もあって。

  • 主人公は87歳の元刑事のおじいちゃん、誕生日がきて88歳に。かくしゃくとしていると思いきや、結構よぼよぼ。でも毒舌と負けじ魂は健在。大学生の孫とコンビで事件に挑む。

  • アメリカの作家ダニエル・フリードマン、2012年発表の小説。88歳の元刑事が主人公のミステリーシリーズ第一作。面白いです。

    このシリーズの第二作目を先に読んで面白かったので一作目も読んでみました。
    なので結末は知っていたわけですが、それでも充分面白かったです。

    87歳の元刑事(作中で88歳になります)、荒っぽい捜査で伝説の人となっていたバック・シャッツが、因縁のある逃亡ナチ戦犯の隠し持っていた金を廻っての争いに巻き込まれるお話し。
    皮肉と諧謔がたっぷりの痛快な物語りなんですが、不条理で残虐な犯罪が描かれ、見かけによらずシリアスな内容です。主人公と老齢の妻や孫息子との関わりも心に響くものがあり、良い作品だと思います。

  • 元軍人であり、元刑事で、すっかり隠居生活を送っていた87歳のバック・シャッツに、死んだと思われていたナチスの将校が大量の金を持って逃げ出していたことが知らされるところから話が始まる。

    金の臭いを嗅ぎつけて、様々な人間がバックにコンタクトを取り、人が変わったように取り入ろうとする点が人の本質を表しているようで痛快。
    金では動かなかった息子のテキーラは、好きな女性を殺されることで人が冷静な判断ができなくなる点に、若さと人間味を感じた。

    最後まで振れずに、大統領の教えを守りヒーローになったバックに感服。
    面白かった。

  • 87歳の元刑事なじーちゃんが老体に鞭打ってかつての仇敵を追う羽目になる(どちらかというと巻き込まれ型)お話…とにかく年相応にあちこちガタが来つつも口は悪いは頑固だわの主人公・バックが出色。映画化が決定してるらしいが、こんなじーさま『グラン・トリノ』のイーストウッドしかイメージできない(笑)。
    それを逆手に取ってか、作中ダーティーハリーネタが出てきたりチャック・ノリス・ファクトもどきが出てきたりと、映画ファンにも楽しい。
    黒幕が少々荒っぽい気がしないでもないが(とりあえず殺し方は無駄にグロいよね^^;)、キャラの魅力で読ませる一作。
    そんな反面、老老介護とか妙にリアルに考えてしまったりもしました。孫に面倒見てもらうのが当たり前の日本とは考え方が違うよなぁ、と。…まぁそんなことつい考えちゃいましたが、なんといってもエンタメな作品です。

  • 主人公バックのクチの悪さには笑わせて貰いました。87歳の主人公、迫る老いの影に怯えながらも、決してへこたれない強靭さもあり、痛快でした。読後にくるのは切ない余韻。素晴らしいです。

  • ミステリ

  • エイジ・ハラスメント的な表現を感じたら、興醒めするんだろうなぁーと思って読んだんだけど、高齢者視点の描写には素直に頷ける。高齢者をハードボイルドの主人公にしただけの出落ち的な失速はなく、じいちゃんのワイズクラックも期待していた切れ味で、物語りもサクサク進む。家族がちゃんと描かれているのも好印象で楽しませていただきました。 訳者あとがきにもありましたが、じいちゃんが主人公のハードボイルドといえば、『オールド・ディック』もオススメです。

  • ●「一万円選書」第5冊目。はじめてのミステリー♪

    ●この作者も、弁護士と作家の二刀流。

    ●”あとがき”は先に読まない方が良い。読了後に読むと、なるほどを思うことが多いので、お楽しみに!

    ●主人公(ヒーロー)が老人という意外な設定で、最後まで飽きずに読み進められた。

    ●この作品の評判が良かったようで、続編『もう過去はいらない』が発売されていた。読む本がなくなったら読んでみたい。

    ●映画化もされるそうだ。

  • サクサク読める、ただそれだけ。

    もっと深められるはずなのに、謎が謎にならないうちに解かれていって、
    うまい具合に事が進みすぎ。

  • ユダヤ人として強制収容所に入れられた過去を持つ、元有能な刑事が、すっかり老後となったけれど、意気は盛んでとりかく口が悪い(笑)。恨みを持つ軍人が実は生きていたと聞き、しかし嬉々として捜査に乗り出すでもなく過ごしていたら、どんどん追い込まれていって、孫とともに「彼」に会いにいくことになる。孫との組み合わせが実によくて、「いい関係」だなーと思います。親子じゃないからのちょっとした距離感と、だからこそ気軽な感じ、無責任な感じ、でも家族、というところが楽しく読めました。

  • もう年はとれない (創元推理文庫)

  • 主人公はバック・シャッツ。87歳のユダヤ人。元殺人課刑事。引退して久しいある日、かつての戦友が臨終間際に語った告白から事件が始まる。
    海外ものならではでキャラも濃く、皮肉たっぷりの会話も楽しくテンポよく進みます。ですが、犯人が分かるのが最後に近く、動機などもあまりに駆け足で若干拍子抜けでした。
    息子の件がさらっとしか触れられていないので、ここは次作でしょうか。

  • ユダヤ人の元刑事(87歳)による、ナチの元将校に対する復讐劇と思いきや、いつの間にか殺人事件に巻き込まれて…

    最初の方は、おじいちゃんの皮肉にニヤつきながら読んでいたのですが、後半はハラハラしながら一気に読みました。

    次作もあるみたいなので、探してみようかな。

  • 捕虜収容所でナチスの将校から酷い目に合わされた過去を持つ、元刑事の老人が主人公。
    めっきり体力は衰え記憶にも自信がなくなってきた。それもそのはず、御歳87である。
    『最高に格好いい主人公を生み出した、鮮烈なデビュー作!』格好いいかは置いといて、
    人間味にあふれた面白いキャラクターだとは思いました。よぼよぼなのに超毒舌で愛煙家、
    強気なのに判断力も腕力も衰えていて…。ヒーローらしからぬ所がかえって魅力的です。
    心配になる場面も多かったけど(^^;) 続編も出ているようですが、じいちゃん大丈夫なのか?

  • 本当はもう一つ星を追加したい。ネタに触れるのは嫌だが主人公の息子が亡くなったことについてわけありそうに見えて最後まで曖昧なのは納得できないな。

  • 『もう年はとれない』(著:ダニエル・フリードマン/訳:野口百合子)

    いわた書店さんの「一万円選書」の1冊(8/11)
    今年の3月、キャンセル待ちに当選して、届いたカルテに記入し、待ちに待った本が届きました

    カルテに書いた私の希望は「小説が読みたい」
    選ばれた11冊の本はどれも素晴らしく
    しばらく小説を読んでいなかった私の胸のスポンジに
    たくさんの感情の雨を降らしてくれました

    また一万円選書をお願いしたいけど、大人気で再度は無理のよう・・・
    いわた書店さんに選んで頂いた本から、自分で新たな世界を広げていきたいと思います
    いわた書店さん、小説の素晴らしさをまた思い出させていただいて
    ありがとうございました!

    11冊の中には、テンポ良く読み進めてしまって付箋すらつけずにいたものもあります。
    付箋が付いている本は付箋部分を紹介
    付いていない本は備忘録としてタイトルのみご紹介します。

    ・最後には、一人一人がその悪魔と正面から向きあうことになると、わたしたちは知っている。
     暗闇の中に一人ぼっちでいるとき、わたしたちが弱り、恐れにとらわれているときに(p158)

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