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Amazon.co.jp ・本 (448ページ) / ISBN・EAN: 9784488127176
作品紹介・あらすじ
面白さ保証付き!
猟区管理官ジョー・ピケットシリーズ新刊!
ジョーに恨みを抱くあの男が出所。
自分と家族を守れるのか――?
猟区管理官ジョー・ピケットの留守電に、知人のファーカスから伝言が残されていた。ダラス・ケイツとその仲間が、ジョーを襲う密談をしているのを盗み聴いたという。ジョーの娘の元恋人であるダラスは2年前の事件で家族ともども破滅し、その一因となったジョーに強烈な恨みを抱いていた。その後ファーカスの遺体が発見され、犯人を捜しはじめるが、ピケット一家にも次々と危機が襲いかかる。サスペンスみなぎる人気シリーズ新作!
感想・レビュー・書評
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猟区管理官ジョー・ピケットシリーズ17作目
「嵐の地平」でジョーに恨みを持ったダラスの復讐 ジョー一家に危機が迫る。
ダラスはジョーの娘を傷つけたので、個人的には即西部流の解決という展開に行ってほしいが…ジョーは法に則って公平に闘う。
相手の出方がわからず、ジリジリと恐怖で家族が追い詰められていく展開が後半を盛り上げます。
欲張りですが、ネイトも野性を少し取り戻してたし次巻からは少し新展開が欲しい。
久しぶりに夢中で読んだけれど、若い人はこういうのどう感じるのだろう。
読むの遅かったのですぐに「暴風雪」が読めるのが嬉しい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
毎年、一作楽しみに待ち焦がれるシリーズ新作が今年も順調に登場。現代の西部劇。最近、海外旅行に出たり、Liveとその練習に時間や気持ちが優先されて(←言い訳)、こんなに愛読しているシリーズ作品を、今頃読んでいる。さて本シリーズは、そもそも単独完結作品として書き継がれてきたように思うが、時には複数作品を通して連続感のあるストーリーも増えてきていると思う。
初期の頃は「荒野のディック・フランシス」などと呼ばれて、読者としてもなるほどいいキャッチコピーだと納得していたものの、やはりフランシスのように毎作異なる主人公・異なる設定ではない。フランシスは設定を変えても、すべて同じハイ・レベルでのハードボイルド感を表出してきた稀有な作家ではあるが(無論ぼくは全作読破済み)、こちらのボックスの方は同じ登場人物が生きる同じ世界に、時間軸に沿って描かれる家族ドラマであるから、今ではディック・フランシスのイメージからは完全に独立した領域で息づいている好調なシリーズと言えるだろう。
さて本作は、前作までの流れを継いでさらに残酷さを前面に出してゆく敵役ダラス・ケイツとのファミリーが復讐に燃えてピケット家に執拗な攻撃を加えてゆく過程で、さらに複数の犠牲者を出してゆき、さらにはピケット家にまで脅威が及んでくる、それもじわじわとではなく一気に、と、あまりに惨憺過ぎるのではないかというくらい残酷な攻勢によって前半が埋められる。やられっ放しで読者としても腹立たしくなるくらいのタメなのだ。
何故、ダラスが出獄できるんだとか、彼の連れ歩いている刑務所友だちたちはどこから湧いてきたんだよ、とか不平不満がふつふつと湧いてくるのだが、これも作者の思い通りに操られる一種の快感と言えないこともない。どうせ最後にはいつものように悪漢たちをまとめて、荒野のヒーロー、ジョー・ピケットがやっつけてくれるとの確信のもとに読書を進められるのは、言われてみれば、そう、ディック・フランシスとおなじ構図かもしれない。
それに本シリーズのサブ・ヒーローとも言えるネイト・ロマノウスキの存在もある、と思いきや、本作では彼の存在は重要なインパクトを遺すとは言え少し薄めかも。その場合は次の作品への期待感がまた高まったりするのだが、そういう複層構造になるのもシリーズが長く安定してその面白さを維持しているおかげなのだと思う。本当に細かいところまでしっかりと組み立てられているのがこのロング・シリーズの凄さなのである。
本シリーズでは、作品毎に時間が過ぎ、ピケットの周囲の常連キャストはもちろん、幼かった娘たちもどんどん育っては事件に巻き込まれたりして行くなど波乱に満ちたサブ・ストーリーを提供してくれているので、この先本シリーズがどう展開してゆくのかは予断を許さないが、『ブルー・ヘブン』のような評価の高いシリーズ外独立作品などもまた書いて頂けると嬉しい。これからこのシリーズを読み始める方は、できれば最初から読むことをおすすめするが、途中のどの作品であれ、単独でも面白さを十分に味わって頂けると思うので、是非ピケット・ファミリーの魅力を体感して頂きたい。 -
「大草原の小さな家」の現代ハードボイルド版。
いっつも新刊を待たされ、あっというまに読了して★は五つと決まっている。創元推理文庫さん、何をもったいぶってんの?来春と来秋に、つまり年に二回も新作が出るなんて帯に書いてあったけど喜べない。とにかく出版が遅すぎる。私は行列に並ぶのも人を待つのも苦手。ましてや喉から手が何本も出るほど読みたいのに年に二冊刊行とは何事だ!その二冊も含めて未刊行は七作品もあるっていうのに。
「暁の報復」は七年も前にアメリカで出た作品だよ。まだまだメアリーピケットも若いし、三姉妹だって二十歳前後だ。
嗚呼、このままネイトロマノウスキの格好良さもピケットの正義感も三姉妹の成長具合も半年待たなければ分からないなんて、山ヨモギの平原へ打ち捨てられたような、吹雪のビッグホーン山脈を彷徨うような、エルクの群れに囲まれてしまったような、途方に暮れる気分。
兎に角翻訳の野口百合子さん、お願いしますよ。年に三冊は刊行してくれぇ!
でないと毎日眺めているグーグルマップのワイオミング州(舞台)だけに穴が開いてしまうぞぉ。
こういう感想は出版社に対する、脳味噌に積年のカスが溜まった、カスタマリハラスメントというのだろうか? -
猟区管理官ジョー・ピケットの留守電に、知人のファーカスから伝言が残されていた。ダラス・ケイツとその仲間が、ジョーを襲う密談をしているのを盗み聴いたという。ジョーの娘の元恋人であるダラスは2年前の事件で家族ともども破滅し、その一因となったジョーに強烈な恨みを抱いていた。その後ファーカスの遺体が発見され、犯人を捜しはじめるが、ピケット一家にも次々と危機が襲いかかる。
シリーズ第17作。版元が変わって5作目。毎年紹介が続いていて、本当にありがたい。出来不出来の波があまりなく、いつも楽しんでいる。 -
安定のシリーズ。若干物語のスケールが小さく、登場人物も目新しさはないものの、いつも通りのスリリングな展開。愛すべき小心者のジョー・ピケット節は変わらない。
数作に一度大当たりがある本シリーズ。そもそものきっかけは本の雑誌だったな。翻訳者による後書きで謝辞を捧げられていたけど、本当にありがとう北上次郎さん。 -
人気のシリーズです
被害者はクズというか負け組
ジョーピケットが仲間と協力して事件を推理して国を救われるストーリー
物語性あるけど主人公は相手があんなの助けたくならないよね笑
相手の女性もアホそうなのに…愛妻との娘を救わんとする姿に感銘受けた(泣)
あの30年前のレビュー非難されないジョーピケットシリーズ
野口さんていつから翻訳してたの?
いまの若者たちにも見向きはされても読まれない扶桑なストーリー(泣)
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サクッといい気分で読める。
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相変わらずサクサク読めて素晴らしい!ネイトが飾りみたいな感じなのがちょっと不満。私的羨望の的、ミッシーも登場で今回もビジュアルが目に浮かびました。そして、相変わらずこれでもかとひどい事件に巻き込まれるジョーは気の毒としか言いようがありません。ひどい話だけど、これまでに比べて軽めでは?と思えるのは既に異常ですね。ラストもちょっとあっけないかも。次作へのイントロみたいな部分があり、期待できます。
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これで彼はおとなしく収監されて
終わりなのか?
不安あり。
来年は2作品が翻訳出版される由、
楽しみに待ちたいと思います。 -
これでケリがついたのか、が落ちないところには不満だが、読み進み感は快調。
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『ジョーに恨みを抱くあの男が出所。自分と家族を守れるのか――?』
帯にある文字を見て、まず思ったのは「え、誰のこと?」だった。
「あの男って、誰?」
シリーズ17作目である。
17作目にもなると、主人公ジョー・ピケットを恨む人など
色々いて当然なわけで、シリーズを読んでいる読者だって、
「誰?」
となって、当然なのだ。
シリーズ15作目『嵐の地平』に出てきた男が「あの男」である。
では『嵐の地平』を読んでいたほうがいいのか? というと、いきさつはこの『暁の報復』に全部書いてある。
だから、いきなりこの『暁の報復』を読んでも問題はない。
ただ、「やっぱり詳しく知りたいな」
「『嵐の地平』も楽しみたいな」
そう思う人は『嵐の地平』を先に読むことをおすすめする。
シリーズを1冊読むと夢中になる人は多く、結局は次々と読み出す人が多いのだから、読んでおいてなんの障りもないのだけれども。
シリーズの魅力は「現代版西部劇だから」につきる。
主人公ジョー・ピケットの、不器用だけどまっすぐな生き方を、読者は「いいな」と思ってしまうのだ。
妻を愛し、娘たちを愛し、友達を大事にし、仕事には熱心にとりくむ生き方に、読者は皆「いいな」と思わざるをえない。
猟区管理官なのに、知事に違反切符を切り、なぜか死体をみつけ、いつの間にか事件のただなかにおり、
車をこわしてしまう仕事ぶりに、読者は苦笑しつつもワクワクしてしまう。
「この話では、ジョーはどう死体に遭遇するんだろう?」
「ジョーはどう事件にからむんだろう?」
「ジョーはどう車を壊すんだろう?」
作者C・J・ボックスにひとつ聞いてみたいことがある。
シリーズの流れや行くつく先を考えているかということだ。
シリーズは全10巻で構成されて、こういう流れで進んでいく。
1巻ごとの話はこんな感じで、シリーズを通しての謎はこんな感じで・・・・・・と、話の始めに作者が考えていそうなシリーズものはある。
それは面白い。
けれども、このジョー・ピケット・シリーズについては、私は、作者はあまり考えていないのではないかなと感じる。
読んでいて感じるのだ。なんというか・・・・・・ライヴ感というものを。
え、この人死んじゃう?
この人ここで登場?
この人ここで退場?
人の行き来や、物事の巡り合わせに、驚くことが多いのだ。
シリーズ1冊目『沈黙の森』は、作者はシリーズ化を考えずに書いたという。
あれよあれよという間に人気が出て、現在、本国アメリカでは25巻(日本では17巻)も続き、ドラマ化までされているのだ。
シリーズ化を考えずに書いた流れのままに、ジョー・ピケット・シリーズはライヴ感をもって、流れや行き着く先を、考えずに書かれているのではないかなあと、読みながら勝手に想像している。
私にとって、ジョー・ピケット・シリーズはこれだ。
「ライヴ感のある現代版西部劇」
ファンのみなさん、喜んでほしい。
ジョーの盟友、ネイト・ロマノウスキは元気だ。
もう彼は指名手配犯ではなく、仕事も順調で、おかげでちょっとお疲れのようだが、ジョーと動いているときにはいきいきとしている。
そして、なにより一番大事のは、相変わらず格好いいことだ。
そして、ミッシーも出てくる。
ジョーの愛妻メアリーベスの母である。
私は彼女のファンではないし、むしろ嫌いなのだが、シリーズを通してのこの悪役(ヴィラン)が出ると、話が面白くなることは否定できない。 -
ジョー、今回は車壊さなかったな(笑)。
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〈ジョー・ピケット〉シリーズ。『嵐の地平』に登場したダラスが出所し、ジョーとの因縁が描かれている。ジョーの家族が狙われ、ハンターが殺害される事件が起きる。その裏にいるのはダラスなのか。二転三転していく中でジョーの友人のネイトの登場や家族間のつながりもしっかり描かれていてシリーズとしての読みどころもある。ダラスの不気味さや、ジョーに対する憎しみの深さが作品の緊張感となっていてラストまで気が抜けない。来年には二作邦訳されるということでそれもとても楽しみ。
著者プロフィール
野口百合子の作品
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