- Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488129040
作品紹介・あらすじ
二〇世紀前半にロンドンの大銀行の貸し金庫に預けられた謎の回想録。執筆者はセバスチャン・モラン大佐――ジョワキ戦役の英雄で賭博狂の大物ハンター、そして犯罪王モリアーティの右腕として活躍した男だった。犯罪商会の首魁として様々な悪事のコンサルティングをこなすジェイムズ・モリアーティが相対してきた個性豊かな犯罪者たちと怪事件を、大胆な発想と魅力的なキャラクターをもって描く。〈ドラキュラ紀元〉クロニクルで熱狂的支持を受ける博覧強記の著者による最高のホームズ・パスティーシュ!
感想・レビュー・書評
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モリアーティ感が中途半端な
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ホームズの宿敵モリアーティ教授の活躍を描いたモラン大佐の手記、という形のホームズパスティーシュ。
犯罪者に計画や助言を与える教授のもとにはさまざまな事件が持ち込まれるが、依頼人も悪党なので一筋縄ではいかず、モランも翻弄されることになる。
上巻には4つの事件が描かれており、どれも元祖ホームズを知っているほどにニヤリとすること間違いなし。
ホームズに出てくるモリアーティは冷酷無比な悪の権化というイメージだったが、この作品ではけっこうお茶目で笑える。気に入らないやつを破滅させるために、他にもっと簡単で安価な手段がいくらでもあるだろうにものすごく手の込んだ茶番を仕掛けて、自分も小芝居に参加するとか。
モランの手記は(イートン校出身だから?)回りくどい言い回しが多くて、慣れるまでたいそう読みづらかったが、彼の教授に対する複雑な想いがにじみ出ているのがよかった。「冷血な哀愁の狂人」とか言ってるし。
上巻ではホームズは登場しないが、下巻ではやはり滝の話で終わるのかどうか楽しみ。 -
面白い。キム・ニューマン、楽しそう!コナン・ドイルの作品は中学生のころ読んだけど、あまり覚えていないし、モリアーティ教授に恐ろしさを感じた記憶もない。今作ではモラン大佐はじめ犯罪者達がメッチャ、モリアーティ教授をビビッてるんだけど、確かにモラン大佐をねじ伏せる戦闘力の高さも描かれているんだけど、ピンと来なかった。良いようにやられちゃってるじゃん!な話がそう思わせるのか(笑。下巻へGo!
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キャラもいいし、粗筋もいい。だが、面白くない。コナンドイルのパステーシュらしいが、うーん。最初、キムニューマンの本をなんか読もうと思って、ある時目についた本書を手に取った訳だが。んー。全然キムニューマンがわからなかった。短編になっていて、事件ごとの章で、本当、話としてはよく出来ていて、皮肉、意地悪さ、そういうのは好きと思ったが、作者の持ち味なのか、原書の良さなのか、わからない。訳者のせいにして、別の本を試してみる。あー、しかし好きな世界観のため、下巻も読みたいが、もう少し面白くならないものか。。。
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モリアーティとモラン大佐の犯罪事件簿。ホームズとワトスンのやりとりのパロディになっててニヤリ。でも私の知識不足で注釈を読まないとわからない他作品の引用が多くて、何度か戻って読み直したり。
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モリアーティとモラン大佐の活躍ときいて、絶対面白いじゃん!とすぐ買ったものの文章がまったく馴染まず四分の三くらいは読めたけど挫折してしまった…。
訳者の北原さんの別の小説は面白く読めたので、たぶんこれは原文がそもそも読みづらい感じの文章なのかなぁと。
でもそのへんは個人差というか読みづらいとは感じない人もいると思うのでなんともいえないけど…。
あと、私はモリアーティよりやっぱりホームズが好きなので…出てくる人たちがみんなアウトローな感じ(まぁ犯罪者だし)なのでそういうのや、モリアーティが好きな人にはもっと楽しめるかなと思う。