罠に落ちた女 (創元推理文庫 140-20)

著者 : カトリーヌ・アルレー 安堂信也

• 東京創元社

感想・レビュー・書評

[みるよむさんの感想 · 2023年11月22日]

面白かったです。営業されていない元療養所という閉鎖空間での出来事は、ある意味デスゲーム的な感じを受けました。
武器も何もない妊婦のセリーヌが、誘拐犯の二人組を相手になすすべもない状況から、徐々に精神的に成長（？）して、窮地を脱していこうとする展開がいいです。登場人物が実質5人という少ない中での、心理戦的なやり取りがなかなかハラハラしました。
結末はまぁ、定番と言えばそうなんでしょうけれど、あまりにありきたりで、普通に終わってしまったかなぁと、もうひとひねりあってもよかったのでは、と思いました。身代金を横取りしてしまって、こちらの方がもう一枚上手の悪だったみたいな…。

[しおさんの感想 · 2012年5月4日]

わらの女とは対照的な作品だった。