黒後家蜘蛛の会 (5) (創元推理文庫)

  • 東京創元社
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感想 : 31
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  • Amazon.co.jp ・本 (350ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488167080

感想・レビュー・書評

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  • 金大生のための読書案内で展示していた図書です。
    ▼先生の推薦文はこちら
    https://library.kanazawa-u.ac.jp/?page_id=18431

    ▼金沢大学附属図書館の所蔵情報
    http://www1.lib.kanazawa-u.ac.jp/recordID/catalog.bib/BN02499283

  • 黒後家蜘蛛の会〈5〉 (創元推理文庫)

  • アシモフの後書きでは「まだまだ書き続ける」とありますが、5巻でとりあえずは落ち着いた感じなのかしらん。
    でも、全5巻とは書いてないしなぁ。

    解説の有栖川有栖氏も書かれてますが、一編一編に付くアシモフの後書きが非常に面白い。
    何に掲載されていたか、没になった、ネタの出所は、と、ほんの1ページ(場合によっては一行)なのに読み応えがあるのです。

    メンバの会話から、断片的に歴史も見られるところが、興味ある人には興味があるのではないかなと思ったりなんだり。
    残念ながらわたしは興味がない。

  • とうとう最終巻。最後にするつもりはないって著者は書いてますが、邦訳はここまで?
    地名や西洋の頓智が絡むと途端にわからなくなってしまう日本人としては、いまいちなものもあるシリーズでしたが、楽しめるお話もたくさんありました。
    何よりやっぱり給仕のヘンリーですよね!
    お食事も美味しそうなので、たまに聞きなれないのがあると「どんなんだろう??」と気になりました。

    解説 / 有栖川 有栖
    カバーイラスト / 桶本 康文
    カバーデザイン / 矢島 高光
    原題 / "PUZZLES OF THE BLACK WIDOWERS"(1990)

  • 黒後家蜘蛛の会の第五作、まとまった形での翻訳はこれが最後。

    1972年から長い間をかけて書かれていたシリーズなので、
    だんだん最近の作品になってきて、
    自分が実際に知っている事件(イランアメリカ大使館人質事件など)が織り込まれているのは
    不思議な気持ちになる。
    自分が幼いと若いの間ぐらいの年頃に著者のSFを読み、
    古いとは言わないが、大御所だと思っていることと、
    そんな自分も「初老」を過ぎたこともあると思うが。

    貧しい少年がお金持ちの書斎から価値ある1冊を遺産としてもらう話「三重の悪魔」、
    手紙の中身だけから、差出人の住む町を推理する「水上の夕映え」
    この会には珍しくブルーカラー、鉛管工のゲストが、
    奥さんの大切なブルーベリー・マフィンのレシピが盗まれた話をする「秘伝」が面白かったかな。

    そして、お約束だが、ブルーベリー・マフィンがむしょうに食べたい。

  • ザ・様式美!? このシリーズも第5弾、ついに最終作になってしまった。本人は、命あるかぎり書き続けると高らかに宣言していただけに名残惜しい。

    ルービンの不機嫌に始まり、ゴンザロが出すきっかけに応じてヘンリーが鮮やかに、だが控えめに謎解きをするという黄金のワンパターンがここにきて完全に定着した印象。形式が決まった分、読み手も(ブラックウィドワーズのメンバーになった気分で)いっそう集中して謎解きに「参加」できるようになった。

    なお、毎回密かに楽しみにしていた訳者あとがきが、この巻にかぎって有栖川有栖氏による解説に変わってしまったことだけが唯一、個人的には残念。

  • この巻は特にアメリカ人でなければ分からなそうなネタと、すぐ分ってしまうような話が多かった。

  • 目次
     まえがき
    1 同音異義
    2 目の付けどころ
    3 幸運のお守り
    4 三重の悪魔
    5 水上の夕映え
    6 待てど暮らせど
    7 ひったくり
    8 静かな場所
    9 四葉のクローバー
    10 封筒
    11 アリバイ
    12 秘伝

    解説 有栖川有栖

  • あぁ、ついに読み終わってしまった。ほんとに残念だ。ずっと読んでいたい本だなぁ。リアルタイムで読めた人たちは毎回楽しみにしていたことだろう。さすが名作。つーか、今までなぜ敬遠していたのか。タイトルと巻数で引いていただけなのだ。面白かった。またいつか読もう。

  • シリーズ5作目。ついに読み終わってしまった。
    今回はけっこうネタかぶりがあるな。クローバー、封筒、スパイ。
    と思ったらしっかり言い訳してあった。
    英語ネタについても、「翻訳者泣かせだし外国の読者にはすまないと思う」といいつつでも面白いんだもんと開き直る。
    そんなこと言われたら納得しちゃうじゃないか。(わからないなりに英語ネタも面白いけど)

    有栖川有栖の後書きに、傑作ってわけじゃないけどついつい読んでしまうとあった。
    本編もさることながら間に挿入される(ちょくちょく自慢が入るサービス精神旺盛な)あとがきが面白い、とも。

    “それはまるで、お調子者のホストが客人に、居間や客間だけでなく、屋敷中の部屋を見せて「あれはいい趣味でしょう? これも面白いでしょう? こっちのはつまらないものだけど、ちょっとした想い出があってね」とはしゃいで嬉しがっている姿を連想させます。p344-345”

    そう、まさにこんな感じ。
    ちなみに今回のまえがきでは、「一作目からここまで17年たっている。ということは私も3つか4つくらい年をとったのかもしれない」とか書いてる。

    アシモフのあとがきには(いつもどおり)これからも死ぬまで黒後家蜘蛛は続けるよとあり、有栖川の解説にも嬉しい楽しみだと書いてあるのをみて今更ながら悲しくなってしまった。
    そっかーこれ1990年出版なんだよね。
    内容にも冷戦が顔を出す。


    ・「アリバイ」の状況がよくわからないなと思いながら読んだ。
    わからないのはどうやら私がアメリカ人じゃないからだったようだ。

    ・使い勝手のいい言葉とか言い回しのくせが出ちゃうのはわかるんだけど、「寂として」が多用されすぎですごく気になった。
    多用と言うか毎回同じシーンで同じ表現というだけだけど。

    ・5フィートそこそこ(5フィートは152.4cm)の夫婦は「大変に小柄」
    わお…「父のしたこと」では160cmの女性を小柄小柄いってたけど。そこまで小さいのか。

    ・冷戦ネタはアシモフが単純な善悪二元論じゃないだけにそれでも国防だスパイだなんだってなるのが怖い。両方の意見を描いているにしても。
    同様に、階級差もすごい。下層の客への過度な気遣いがいかにもすぎてリアル。
    普段の「知識人」がヘンリーを呼ぶシーンは下に見ていますという表現なんだけど、鉛管工が「給仕さん」というのは下品に聞こえない不思議。

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著者プロフィール

Isaac Asimov (1920―1992 )。アメリカの作家、生化学者。著書に『われはロボット』『ファウンデーション』『黒後家蜘蛛の会』等のSF,ミステリーのほか、『化学の歴史』『宇宙の測り方』等の科学啓蒙書やエッセイが多数ある。

「2014年 『生物学の歴史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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