- Amazon.co.jp ・本 (460ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488194024
作品紹介・あらすじ
パラダイン男爵家を脅かす怪現象の数々──ポルターガイスト、うろつく尼僧の亡霊、外から鍵をかけた部屋で夜ごとひとりでに曲を奏でるハープ。さらに悪いことに、客人が幽霊に襲われた! 騒動を鎮めるため駆けつけた心霊探偵ヒーロー氏の活躍やいかに? 『スノーグース』などで知られる心やさしきストーリーテラー、ギャリコ唯一の長編本格ミステリ、本邦初訳。解説=我孫子武丸
感想・レビュー・書評
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ギャリコの作品は今まで「ハリスおばさんパリへ行く」しか読んだことがなかった。ユーモラスで優しくはあるけれど、一方で驚くほど人生の皮肉と哀感を描く作家でもあるのだな、という印象だった(ご都合主義とも言えるような楽しい展開で油断していると、痛烈なパンチで胸をえぐってくるような)。
この作品では、貴族の館で起こった幽霊騒動をおさめるために、心霊探偵アレグザンダー・ヒーローが捜査をするのであるが、巧みな性格描写で形作られた登場人物がいかにも!な感じ。
友情出演か、ハリスおばさんが思いがけなく現れたのでちょっと嬉しかった。ヒーローくんは気が多すぎて身から出た錆。メグが一番魅力的なのに、困ったもんですね。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ミュージカルか舞台の原作だったかな?と思い違いしちゃうような、ミステリー。
陰惨なシーンがないのも、沢山の人の思惑が絡むのも面白い。
シリーズ化ならなかったのか、映像化、舞台化されてそうなのに?とも思う。 -
【古本屋で購入】
ミステリーか?確かに犯人探し、その動機とトリックを追うのだけど、あまりひねったところもなく、主人公ヒーロー氏(!)の大活躍というわけでもなく。
色々な登場人物達がワイワイ駆けまわったり、騒いだり、恋愛模様も淡く・華やかに(?)、顔を青くしたり、白くした利、赤くしたり、深刻にならず騒動を傍観者として眺めている感じ。
なお、原題のページが『Too Many Chosts』となっています。 -
久しぶりにポール・ギャリコの本を読んだ。本当に久しぶり。スノーグースとか雪のひとひら、ジェニイを読んだのは20年近く前じゃないか。。。
復刻ミステリとの帯が付いいて、復刻するくらいだから面白いのだろうと目を止めたら作者にギャリコとある。ギャリコのイメージは先の3冊だったから「ミステリ?」と不思議に思って手にとってみた。
結果。結末や展開が気になって一気に読んでしまった。。。
あまりにイギリス人気質の根にあるものが書かれてるので、作者はイギリス人かと思ってしまう。でもそうじゃないから分かるってことなんだろうなあ。
主人公に好感が持てて、楽しく読めた。またギャリコの世界に触れたくなったけど、手に入るかな? -
バカ面白かった。
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これ一冊で終わるのが勿体ない、シリーズ化して欲しかったミステリでした。この時代から、ポルターガイストには子供が深い関わりがあることは知られていたのね。真犯人に一番同情した。恋愛模様が面倒くさすぎ。