リガの犬たち (創元推理文庫)

制作 : Henning Mankell  柳沢 由実子 
  • 東京創元社
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本棚登録 : 198
レビュー : 31
  • Amazon.co.jp ・本 (443ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488209032

感想・レビュー・書評

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  • 瓦解する共産主義。バルト海東岸のラトヴィアで暗躍する冷たい権力闘争。不確実な自由のため戦い続ける市井の人々。
    海岸に流れ着いたゴムボートの中に高級なスーツを身にまとった二人の男の射殺死体。調査を担当する田舎町イースタの刑事ヴァランダーは、思いもよらない形でスウェーデンからラトヴィアへ国境を越えた事件の主役を演じることに。諦観漂う警察小説の前半から想像もできない展開が待ち受けております。抑えきれない恋心。そのギリギリの踏ん張りに魅せられました。

  • キナ臭い世界(社会)情勢をテーマにしているもののそうした問題性を映した物語としては凡庸というか残念な作の印象。ルポ(報道)が伝えるところの圧政(暴政)の現状など易く知ることが出来るワケで、そこ(ラトヴィア)に招かれてほとんど旅行客然の主人公の暢気さに対しては、いくらなんでも・・の認識(思慮)の不足がうかがえるように思われた(言い過ぎか?)。しかしそれでも惚れっぽい主人公ヴァランダーの人間臭さの魅力はよくとらえられ、また物語展開の緊張感あるその最中にも巧くユーモアを織りこんだ筆致はよかった。終盤は緊迫感ある展開で惹きこまれはしたのだけれどやはりもう少し物語に厚みが欲しかった。

  • スウェーデンとバルト三国の位置関係がよくわからず、地図片手に読了。

  •  クルト・ヴァランダーもの2作目。このシリーズ、単なるドンパチではなく明確なテーマが据えられているので社会派警察小説というカテゴリーになるのだろうけど、何といってもヴァランダーの人間としての魅力が秀逸だ。ますます色濃くあらわれる人間的な弱さにとても共感をおぼえる。2作目にしてもはや僚友リードベリが亡くなってしまい、ヴァランダーは自問自答しながら独力での捜査を強いられる。事件は救命ボートで流れ着いた身元不明の射殺死体という発端だが、前作同様表向きの事件は本題ではなく、その根底にあるより巨大な邪悪なものがテーマとなっている。舞台はラトヴィアの首都リガへ飛び、そこでのロシアとの民族問題に巻き込まれてゆく。そうなるともう一介の警察官としての捜査という範疇を超越しているので、後半はもう警察小説というよりはそこまでやるかというミレニアムばりの破天荒なハードボイルド冒険譚のようになっている。これがリスベット・サランダーならもっと安心して見ていられるのだが、クルト・ヴァランダーなので結構ハラハラさせられる。二人の高官のどちらが悪の正体か。最後の最後にそれが明らかになるシーンは非常にスリリングでうまくできている。

  • 面白い。題材に驚かされる

  • 途中から、急転回のスパイ小説。何度か、眠気に襲われながらも、結末が知りたくて、読了した。

  • なぜヴァランダーがラトヴィアに呼ばれたのか? それが最後まで分からず・・・ 田舎の惚れっぽいオペラ好きのおっさん刑事でよかったのに・・・
    (おまけに3作目では「えっ?」っていう場所から始まったので、このシリーズよ、どこへ行く、と首を捻っている最中)

  • この頃、北欧ミステリーに凝ってる。
    ミレニアムやら特捜部やらマルティン・ベックやら・・・
    ヘニング・マンケルは二冊目。
    文章が冗長すぎるけれど佳境に入るとどうしてどうしてこれが…どっち?どっち?

    後半はハイテンション。
    シリーズまだまだ。頑張らねば。

  • <クルト・ヴァランダー>シリーズ2作目。 地味に事件を解決かと思いきや、どんどんすごい展開に。前半もたもた進むから後半頁が足りんやろと心配しながら読了。国を超えての事件でも相変わらず惚れっぽく怪我の絶えないヴァランダー警部です。かっこ悪さがウリでも(?)記録保存庫の中であんなことまでさせなくても・・・少しかわいそう。                         

  • 警察小生のシリーズの中では、少し異色のもの。殺人事件があり、死体もあるのだが、物語はその謎解きというよりも、それを捜査する人たちの国を超えたドラマになっていく。ベルリンの壁の崩壊前夜の物語。既にソ連ではベレストロイカが始まるあたりのことで、その時代背景も少し織り込まれている。

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