五番目の女 下 (創元推理文庫)

  • 東京創元社
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  • Amazon.co.jp ・本 (398ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488209117

作品紹介・あらすじ

串刺しにされ殺された老人の金庫に入っていた、傭兵と思われる人物の日記。捜査を進めるヴァランダーのもとに、父親急死の報が。せっかく心を通わせることができた矢先だというのに……。だが哀しみにひたっている暇はなかった。行方がわからなくなっていた花屋の主人が遺体で発見されたのだ。監禁されたうえで殺され、森の中で木に縛りつけられていた。新たな連続殺人の幕開けか? 現代社会の問題を炙り出す、北欧ミステリの真髄。訳者あとがき=柳沢由実子/解説=北上次郎

感想・レビュー・書評

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  • やっぱすげーわイチロー

    間違えたマンケル(たぶん間にユンケル挟まってる!)

    なんての?こうグリュグリュグリューンってなってポワワーン…ズシャーンみたいな感じよ
    分かりやすく言うとウルトラQのオープニングみたいな感じ(まだそれほど分かりやすくない)

    あれあるじゃん
    蜜柑の搾り汁だっけ?で書いて後で炎であぶると出てくるやつ
    送り出し?

    ぜんぜん違うわ!

    送り出しは相撲の決まり手だわ!
    あぶり出しだわ!
    自分であぶる言うてるわ!

    何だっけ?何の話だっけ?
    元寺尾の錣山親方が亡くなった話だっけ?
    かっこよかったよねって違うわ!
    寺尾はかっこよかったけど違うわ!

    これ自分がスウェーデン人だったらもっとこう背中に来るじゃなかろうかと思うのよね(話戻ってますよ!ボーッとしない!)
    社会問題の練り込み方がうますぎるのよ
    (ウルトラQやあぶり出しの話はどうやらここに繋がるらしい)
    あーっそういうことかーって半端なく思うし、ピンとこなくてもなんか残る感じがするのよ

    変わっていく社会にヴァランダーは無力感を感じるわけ
    突発的に全てを放り投げたくなるわけ
    でもヴァランダーはそうしない
    一歩づつ進む、歩みを止めない
    そして最後に真実を突き止める
    なぜそれが出来るのか
    それはヴァランダーの中にある静かな怒りが常にあるからだと思う
    そしてその怒りはいつも自分に向けられてる気がする
    そんな一冊でした

    • ひまわりめろんさん
      みんみん

      正月用に買っておいたやつを我慢できずにすぐ酒の肴にしちゃうわいの親父か!
      みんみん

      正月用に買っておいたやつを我慢できずにすぐ酒の肴にしちゃうわいの親父か!
      2023/12/24
    • ひまわりめろんさん
      土瓶さん

      わかる!
      面じゃなくて点であぶると火事なりやすいのよ!
      ろうそくとかジッポとか
      土瓶さん

      わかる!
      面じゃなくて点であぶると火事なりやすいのよ!
      ろうそくとかジッポとか
      2023/12/24
    • ひまわりめろんさん
      結果やっぱり一番美味しかったのは大根おろしだったってことです
      冬の大根おろしはちょっと辛めってことです
      結果やっぱり一番美味しかったのは大根おろしだったってことです
      冬の大根おろしはちょっと辛めってことです
      2023/12/24
  • あらすじ
    元自動車販売、花屋、研究者。被害者の男性は女性に暴力を振るっていた、自動車販売の詩人の庭では何十年も前に行方不明になっていた女性の白骨が見つかる。世間では自警団も結成され、警察チームの娘が学校でいじめにあう。ヴァランダーたちは、研究者の元不倫相手で、出産したばかりの女性をたどり、犯人は鉄道関係の仕事をしている女性を追う。捜査の途中で、犯人は奪った拳銃を撃ち、チーム唯一の女性刑事、フーグルンドに重傷を負わせるが逮捕する。

     やっぱりかっこいい作品。ヴァランダーは不安定で、かんしゃく持ちで、今回は特に父親が亡くなってさらにメランコリック。でも仕事のできるフーグルンドや、着実に捜査を進める仲間とともにちょっとずつ犯人に近づいていった。本作が6作目で、10作くらいあるらしいので楽しみ。

  • 「我々の時代、狂気と正常の違いがなくなってきている」

    このシリーズ、作者ヘニング・マンケルは、現代社会に対する思いを主人公ヴァランダーを通じて、我々に伝えようとしている。
    それは、シリーズの回を重ねるごとに強くなる。

    「ゴールドダガー賞」を受賞した前作の事件から数ヶ月後、再び想像を絶する事件がイースタ署を襲う。
    穴の中に竹槍で串刺しとなった死体、ポツンと宙吊りにされた死体、生きたまま袋に入れられて水死した死体。ヴァランダーは仲間とともに丹念に捜査を進めるも、全く手掛かりが見出せない。

    隠れたDV被害、声をあげることのできない女性たち。凶悪化する犯罪と「夜警」と称した市民暴力集団など、現代社会の向かう先への警鐘が作品中に散りばめられている。

    が、文章は端的でスピード感のある展開が、エンターテイメントたっぷり。

    面白かった〜。

  •  惨殺された、元自動車販売で詩人で鳥愛好家のホルゲ・エリクソンと花屋主人で蘭愛好家のユスタ・ルーンフェルトの2人には共通点が見つからない。上巻から続くこの状況に変化が無く記憶も定かでは無くなってくる。もっとテンポ良く展開しないものかと思いながら読み進む…が、3人目が袋に入れられて湖で溺死した事件から展開のテンポが急に早くなり俄然面白さが増して来た。
     次々と連なる捜査による情報は、今まで全く繋がらなかった事件の点と点がはっきりと結ばれる様に見えて来た。

     作中にも触れられていますが、私はこの犯人に同情を禁じ得ない。ストーリー後半では捕まる事なく己の目的を達成してくれと願いました…不謹慎ですが。

  • これを読まないと人生の損失、とまでは言わないが、もったいないとは言える。

  • ヘニング・マンケル『五番目の女 下』創元推理文庫。

    シリーズ第6作。

    なかなか重いストーリーだった。少しずつ描かれる犯人の動機と浮かび上がる犯人の輪郭…

    父親の死を乗り越えてひたすら地道な捜査を続けるヴァランダー。

  • スウェーデンのような国でそんなにDVが多いのか。蘭を愛し、花を育てるその手で、妻を殴る。鳥に思いを馳せながら、身近な人間には残酷。人間の抱える闇は深い。犯人が女性刑事を撃ったのは意外。ヴァランダーが新しい一歩を踏み出せそうなのはよかった。母親以外、、誰も愛さず、誰にも愛されなかったように見える犯人も哀れ。

  • 面白かった~。上巻を一気に読んでしまったので、下巻は週末に読まないと夜更かししてしまうって思ったけど、結局週末まで待てなくて、3日に分けて読んでしまった。
    今回良かったのは犯罪捜査課のみんなも署長も検事もヴァランダーを信じて仕事して、チームワークもよくて、ヴァランダーも各々を認めているところ。「殺人者の顔」の頃は今一つな働きっぷりだったハンソンもマーティンソンも実は優秀な警察官だったのねえ。相変わらず小さなミスに後悔してるヴァランダーも好き♡(エッバにイタリア土産を買わなかったのは、大きなミスかも)お父さんが亡くなったり、バイバと住む家見つけたりとプライベートもいろいろでどんどん読めてしまった。犯罪自体は相変わらずひどすぎるし、次々殺されるしでやりきれない部分あるけれど、北欧ミステリーはどれも異常犯罪で複数殺人だから、そこはもう、慣れるしかないわ。

  • ヴァランダーーシリーズ第6作目。
    ヴァランダーという男の強さ、鋭さは言わずもがな、
    弱さや脆さまですっかり知り尽くした感じ。
    っていうか、情けない男だな~と思うこともしばしば。
    だけどその目が離せなくて渋くて魅力的な人間臭いところがたまらない。

    離れがたい・・・

  • ヴァランダー警部の本。
    個人的にヴァランダーさんはあまり好きになれない人だと思いますが事捜査の進め方、発想に関してはピカイチだなとは思います。が。毎回不満なのがラストの捕り物シーン。というか個人プレイが多すぎる気がするんですよね。日本だと必ず二人一組で、ってイメージがあるんですがヴァランダーさんとこは人員不足だかなんだか知りませんが毎回一人で必ず痛い目にあってるのに懲りない。今回も駅で応援頼んどいたら彼女の怪我は防げたんじゃないのかなあ?それが不満です。バイパさんも…なんか本当に彼女が好きというよりは自分が疲れた時に女性に家に居てほしいだけって気がするんですが。

    そして表に出されず被害を受けている女性たちが居る事実。彼女たちの捜査は誰がするんでしょうか?日本ももっとDVとか刑を重くすれば良いのになあ…。

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