- Amazon.co.jp ・本 (353ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488209162
作品紹介・あらすじ
リンダ・ヴァランダー、まもなく30歳。警察学校を修了して秋からイースタ署に赴任することが決まり、この夏は父クルトのアパートに同居している。久しぶりの故郷で、旧友との付き合いも復活。だが、その友人のひとりアンナがいきなり行方不明に。アンナになにが? 心配のあまり、まだ警察官になっていないからと諫める父の制止を無視して、勝手に調べ始めるリンダ。スウェーデンミステリの巨匠マンケルの人気シリーズ最新刊。
感想・レビュー・書評
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9作目、進路に悩み登場する度に違うことをしていた娘リンダが遂に決意して警察学校を卒業、あと数日でイースタ署に配属され働き始める、というタイミングで事件が起こります。正式にはまだ一般人なのでだけれどヴァランダーの娘であり行方不明になったのがリンダの友人ということでなんとなく捜査の周辺で危うい感じに自己流に捜査に関わるリンダ。今回はリンダの視点で話が進行するのでこれまでとは違い、優秀で良い人物だけれど一緒に働いたり暮らしたりするには気難しくむら気で付き合いにくいクルトの姿が浮き彫りに。事件は狂信的な新興宗教(大きいくくりではキリスト教)の信者が掲げる歪んだ正義に基づくもので嫌な感じに不安を煽られる内容で、首謀者の動機がよくわからないのと万能で機械のように従順な手下が居て数々の犯罪を犯していくのですがこの手下の在り方が都合が良すぎ、捜査の取っ掛かりになった点を除いては(この人は一体なんなのか?)と思わずには居られませんでした。前作で驚かされたクルトとマーティンソンとの確執は娘リンダの目には明らかではないらしく一切触れられず、またこれまでクルトからは好意的に見られていたフーグルンドが同性のリンダの厳しい目線から描かれるせいかちょっと嫌な女性風で、意外でした。同じことでも見る人が違えば全く違って見えるというのを鮮やかに示してくれた感じです。事件の行方や捜査や解決などより、クルト目線とリンダ目線との比較、というようなことが興味深い一作でした。
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ヴァランダーとマーティンソンの反目はどうなった?自分を引きずりおろそうとした部下が娘の指導官になるなんて不安じゃないのかな。
スウェーデンは警官になるのに年齢制限ないのか。
リンダがドラマとはイメージ違う。
ヴァランダーはもっと亡き父を理解していると思っていた。
このシリーズ、犯人が一般的でない動機を持つのが多い。 -
クルト・ヴァランダーシリーズの長編も残すところ未訳の一作だけとなった。やりたいことが定まらずふらふらしていた娘のリンダが警察官をこころざすことになり、イースタ署に赴任目前となったところで起こる友人アンナの謎の失踪事件。クルトではなく首を突っ込まずにはいられないリンダの目線で物語がすすむので勝手が違う。著者が亡くなったのでもう先の物語はないのだが、父親に似ているといえばいえるのか自分勝手なリンダの動きにはちっとも共感できないし、こういう展開になるのならこのあたりで終わった方がよかったのかと思わせる。宗教がらみの犯人の長々とした遍歴や思想などが冗長で間延び感もあり、残念ながらシリーズの中では凡作の部類だろう。
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起こる事件も面白く、話しを追わせる展開もいいのだが、親子してなぜそこで癇癪を?会議、会議で何を話している?親父の仕事ぶりの良さは?など突っ込みたくなることもあるな。
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<上下巻読了>
スウェーデンのミステリ作家、ヘニング・マンケルのヴァランダー刑事シリーズ、番外編。
遺作ともなったこの一作は、本編の主人公・クルトの娘、リンダの視点で描かれる。
警察学校を修了し、イースタ署に着任する直前の夏。
父親の許で同居しながら、彼女は、失踪した旧友の謎を追う。
未熟な勇み足を諌める父親に反発しつつも、父の背中を追う娘。
親子の二人三脚で対峙するのは、反社会的組織となった新興宗教団体。
彼らの行き過ぎた信仰と集団心理は、現実社会における犯罪行為を正当化し、さらに暴走へと駆り立てられてゆく。
直観に頼った偶発的な捜査手法が鼻につくため、ミステリ小説あるいは警察小説としての成立はやや疑わしい面はあるものの、犯人側の狂信的かつ冷徹な思索に、徹底して寄り添った描写シーンは白眉と言える。 -
ヴァランダー警部シリーズ。
セクト内の大量殺害の生き残りというかなり興味深い設定にも関わらず、
それが生きている感じがしない。
宗教的リーダーになっていく過程も描かれていないので、人々がその言葉に従っているのにも説得力がないというか、嘘くさいし。
動物を燃やすのも意味がわからないし、最初に殺された小道の研究家が結局関係なかったことも、話をつまらなくしている気がする。
(下巻へ続く) -
主人公リンダは警察官候補生、秋から故郷で父親と同じ警察署に勤務する事になっている。郷里に帰り旧友2人との友情も復活したある日親友のアンナが失踪した。心配したリンダは警察官になる前にもかかわらず、ひとりアンナを捜し始める。
主人公のリンダをどうも好きになれない。心配を振りかざしてやりたい放題だし。自分の短気な所や、言葉を真っ直ぐに返せないような悪いところは全て父親似のせいだといい、父親に対してはとても我儘で傲慢だし。まぁ確かに似た者親子ではあるが…。父と娘の関係もなかなか難しいってことか。 -
ヴァランダーが活躍
最後の作品 -
刑事ヴァランダー・シリーズの番外編。警察官となる娘リンダとヴァランダーの共演。
リンダ・ヴァランダー、まもなく30歳。警察学校を修了して秋からイースタ署に赴任することが決まり、この夏は父クルトのアパートに同居している。久しぶりの故郷で、旧友との付き合いも復活。だが、その友人のひとりアンナがいきなり行方不明に。アンナになにが? 心配のあまり、まだ警察官になっていないからと諫める父の制止を無視して、勝手に調べ始めるリンダ。スウェーデンミステリの巨匠マンケルの人気シリーズ最新刊。
下巻に続く。 -
テレビを先に見てしまって、失敗したぁと思いきや、ちゃんとなぞりつむかぶらないようになってました。
面白かった。