- Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488216047
作品紹介・あらすじ
ママはどこ? 置き去りにされた三歳の幼女、公園で発見された赤ん坊、ひき逃げされた女性。フェリー船内で発見された少女の絞殺体。子供をめぐる事件が意外な展開を……。
感想・レビュー・書評
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スウェーデンの警察小説。
ショーベリ警視シリーズ2作目。
都会の孤独を描いて、それぞれに大変な問題のある家庭に驚かされつつ、それほど重すぎはしない読み応え。
小さな女の子と、助けようとする老婦人の奮闘が光ります。
ストックホルムのハンマルビー署。
刑事のペトラは、公園で冷え切った赤ん坊を発見。
母親も発見されるが、身元が全くわからないまま。
じつは父親は日本に旅行中(出張?)していて‥
マンションの部屋に取り残された3歳の女の子ハンナが何日も一人でいることを、誰も知らない‥
幼いなりに頑張るハンナがいとおしくなります。
ハンナがでたらめにかけた電話を受けた老婦人バルブロは警察に連絡するが取り合ってもらえず、自分でハンナのマンションを探し始める。
間に合うか‥?
一方、フィンランドフェリーでは16歳の少女イェンニーが発見される。
友達と乗った船中で、いったい何が起こったのか?
イェンニーの母親は酒びたり、家には飲み仲間がたむろしている環境。
人目を引く美人で頭も悪くないイェンニー姉妹は何のしつけも受けず、生きかたを知らなかった‥
前作での事件を引きずる女刑事ペトラ。
思いがけない成り行きで、窮地に立たされ辞職させられそうに。
ショーベリはそれを救うが‥
コニー・ショーベリ警視自身、思わぬ問題を抱えることに。
4人の子持ち(2人は養子)で愛妻家という印象だったショーベリだが、生い立ちに謎が‥?
第1期3部作の2冊目ということで、ショーベリの問題などはゆっくり解き明かされるのでしょう。
力のこもった作品で、いきいきとした文章。
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公園で見つかった赤ん坊とその近くにあった女性の轢死体。フィンランドフェリーの船内の少女の絞殺体。
子供をめぐる二つの事件はやがて…。
スウェーデンの家庭の奥に潜む闇を描いているのはいいんだけど、もっとこう…きちんと生きようよって言うか…。
これが一般的な家庭じゃないと信じたい。
ひとり、閉じ込められて必死で生きる幼児の姿も胸が痛い。
このやるせない物語のなかで、ひょんな偶然から幼児を助けようと必死で動き回る老女の存在が僅かな慰めだった。 -
順調に日本語版が出ていて嬉しいです。スウェーデンではもうすぐこのシリーズの新刊が出ますが、ぜひ引き続き翻訳してほしい!今回のお話は学校の課題図書として読みました。辞書をひきひき、少女を取り巻く環境に驚愕。そして船の上での少女と二人の男性の「アノ」シーンではこれを課題図書で読ませるか…!と慄きながら読みました(笑)バルブロおばあちゃん最高です!そして日本に出張中のお父さんは帰国したのかしら…
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スウェーデン、ハンマルビー署第2作。今回は2つの事件が入り乱れての話。どちらの事件もなかなか解決せず、どきどきいらいらさせられた。なんか風景の様子が私には読みやすくて、イメージしながら読める感じ。あと、このシリーズ2作読んで、北欧ミステリーの中ではまだ短めだし、文章も読みやすいので、人に勧められるかなと思う。
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第二作も面白かった!
ただ今回の事件は解決したけれど、前回からの問題がまだ片付かず、更に新しい問題もいくつか発生してしまったので、スッキリした読後感とは言えず。
早く続きが読みたい!
ところで、あとがきで訳者が、3歳の子が自分の名字を言えない事が驚きと書いていたけれど、これはどういう意味なんだろう。
日本の3歳児だったら、「いとうはんなです」くらいは言えそうだと書いているけど、彼女は自分のミドルネームまではちゃんと言えたし、それだけでももう「いとうはんな」より文字数は多い。
名字も日本の「いとう」だの「たかはし」だのより長くて難しいんじゃないか。今回は比較的短い名字だったけれど、この著者の「イェハルドセン」なんて長い名字だったら、まず言えないんじゃないだろうか。
それに、他人から自分の名前を聞かれて、真っ先に名字を答える日本の文化とも違うのでは。
何だか本編とは別の部分で引っ掛かってしまった。
文化の違いと言えば、原題の直訳が『ママ、パパ、子供』に対して、邦題が『パパ、ママ、あたし』となっているのも興味深い。
本編の中でもそのような描写があるけれど、子供の視点から考えれば、家族構成の順番はママ、パパの方が自然だろう。
でもそこでパパ、ママの順の方がしっくり来るのが日本の家族制度というものなんだね。 -
切ないな、救われる描写は多々あるけど。
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ショーベリ警視、no.2
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