蜘蛛の巣<上> (創元推理文庫)

  • 東京創元社 (2006年10月25日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (308ページ) / ISBN・EAN: 9784488218072

感想・レビュー・書評

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  • ミステリ。修道女フィデルマ。
    日本では第一長編らしいが、原書での刊行順では5作目の長編。
    短編も面白かったが、長編も素晴らしい。
    世界観が好きすぎる。
    詳細は下巻で。

  • 図書館でビビッときて借りてきた本。
    結論から言うと、個人的に大当たり。
    あらすじには(修道女フェデルマシリーズ)第一弾と書いてあったけど、前作がありそうな匂わせがある。
    アイルランド文化やキリスト教の派生にはまったく知識がないところに、7世紀くらいの話であると言うことで、完全にファンタジーのような感覚で読んでる。
    主人公の修道女フェデルマの知性や人格が素晴らしいことや古き良きアイルランドの様子が書かれてるので、現代の感性でも十分フェデルマに好感を持てる。
    ただ、この本の凄さは翻訳者の脚注にあると思う。前述のように、ファンタジー感覚で読んでると知識不足で話が入ってこない障害を、丁寧な解説で補ってくれるのでちょっとした歴史家になれたような錯覚までしてしまう。
    内容の評価は下巻を読んでからしたいと思うけど、翻訳者の方に感謝しながら読んでる。

  • 7世紀アイルランドの修道女フィデルマを探偵としたミステリーシリーズ。原作では第5作にあたる本書が、なぜか原作者との話し合いにより邦訳第1作になったとか。ファンタジーかと思いきや、実際の中世初期のアイルランドでは法制度が整っていて全くの絵空事ではなかったという解説に驚いた。

  • 積読したままだったのですが、独特な世界をスルスルと読めました。フィデルマが素敵です。女同士のピリピリ感が良い…。シリーズ制覇したい。

  • 久しぶりのフィデルマ・シリーズです。邦訳第1作ですが、シリーズの5作目になります。私はシリーズ通りに読みたかったので、「死をもちて赦されん」から読み始めました。
    今回はフィデルマとエイダルフが、アラグリンの族長エベル殺害の真相を突き止めるために現地に赴きます。
    物語も面白いのですが、7世紀のアイルランドに障害者を保護する法律が存在したことが驚きでした。そしてフィデルマとローマ教会を支持するゴルマーン神父の、神の全能についての論争も読み応えがありました。

  • 一作目から読まないあたりもうどうなんだろうかと思うけれど。
    面白ければいいのだということで。
    7世紀のアイルランドは思っている以上に現代的な法律があり、それをきちんと裁くことのできる裁判官がいるということに驚き。
    とはいっても、地方には地方のルールがあって物の価値がある。そのため、主人公はそこの部分で苦労するけれど、毅然とした態度を取ると所が小気味いい。

  • 七世紀のアイルランドを舞台に、法廷弁護士でもあるフィデルマ修道女の活躍を描くシリーズの第一巻。小さなクランの族長であるエベルが殺された。その犯人とされたのは目も見えず、口も効けない、聾唖の若者だった。クランの人々はその若者が犯人と確信していたが、派遣されたフェデルマは真実は何かを一つ一つ探っていく。

  • 修道女にして、裁判官、弁護士、そして王の妹、というフィデルマ。
    いろんな意味で強い。
    最初の方は事件の概要や伏線でまどろっこしいけど、事件現場のアラグリンに着いてからは少し読むのに弾みがついた。
    価値観違う人を相手にするの、大変だよねー。

  • 短編集を続けて読んでいたので、エイダルフとのコンビが久々!やはりいいなあ。
    クローンの好感度が後半で少し上がった。冒頭の裁判も繋がってくるのが面白い。しかし、今回は犯人がさっぱり予想できないな……。下巻を楽しみに読もう。

  • 修道女フィデルマ・シリーズの5作目(原作順で)。

    族長が殺された事件を調査しに行くフィデルマ。
    今回はエイダルフが同行する。
    見えない、聞こえない、話せない三重苦を抱えながら、
    叡智あるモーエンという登場人物が印象的。
    彼を支える森の隠者も。

    (下巻に続く)

  • 上巻は主に領地などの民事訴訟をブレホンの立場で見る感じ。でもこの糸が段々…

  • 農村での訴訟を裁くフィデルマはまるで大岡越前のよう。
    上巻では殺人事件についてはほとんど進展せず。下巻に期待。

  • 7世紀アイルランドが舞台。
    和訳では本巻が長編第1作のようですが、どうやら先に出されている作品があるような?
    上橋菜穂子さんの守り人シリーズの世界(舞台設定?)が好きな方でしたら、きっとハマるシリーズです。

  • 読みやすい、でも物語としてもミステリとしても普通という印象以外にありません。ただ、このシリーズの魅力は古代アイルランドの世界観でしょうね。

  • 紹介:アラン・ブラッドリー『人形遣いと絞首台』巻末広告

  • 独自の価値観を持つ閉鎖的な集落で起きた、陰惨な連続殺人事件。次第に明らかになる歪んだ人間関係。名探偵は捜査の過程で命をねらわれるも、関係者一同を集めて、隠されていた秘密を暴き、真相を明らかにする。これってミステリの王道だ…。七世紀アイルランドが舞台だけど、横溝の世界みたいだと思っちゃいました。弁護士で裁判官で王妹で修道女であるフィデルマは、頭は切れるのだけど、敵を作ることを恐れず直球で捜査するタイプなので、法が浸透していない場所で砕氷船みたいな尋問してこの人危ないよ…と、何度思ったことか。ワトソン役のエイダルフも心配し通しなんだろうな。
    このシリーズは専門用語が多いからとは言え、カタカナを多用しすぎで、さすがに読みづらいところがある。海外ドラマか何かになっていてほしかったよ…。

  • 修道女フィデルマシリーズ。ミステリとゆうよりはミステリ風痛快ヒロインもの

  • はじめは七世紀アイルランドという舞台に戸惑ったけれど、慣れてからはぐんぐん作品世界に引き込まれました。前に読んだアーサー王の話を思い出す部分もあり。
    しかし家の形、装飾品、様々な道具、衣服と想像がつかないものが多すぎる。

  • 7世紀アイルランドが舞台のミステリー。主人公はなかなか気が強くて議論好きの修道女なのだが、これが王妹で裁判官で弁護士という、すさまじい立場に加え、美人ときた(笑)。その彼女が豊かな法の知識と行動力と鋭い眼で事件にのぞむのだから、面白くないわけがない。上巻を読んだ段階で他の作品にも興味がわいたが、まずは今回の事件が下巻でどう裁かれるのか楽しみだ。それにしても第一弾と書いてあったので一巻かと思ったら、実際には五巻のよう。どうせなら順番どおりに出してほしいなあ。

  • 登場人物が魅力的。フィデルマとエイダルフのやりとりがかわいい!

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